🦋3〗─1─日本衰退の原因は全年齢代に蔓延した老化による前頭葉の機能低下である。キレる日本人達。〜No.5 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2022年5月27日号 週刊朝日帯津良一のナイス・エイジングのすすめ
 魂の成熟 ポイント
 ①『老害』といういやな言葉が使われることがある
 ②老人が害になることって、本当にあるのだろうか
 ③老化により本来、成熟する魂が害になるはずがない
 老害について
 『老害』という言葉があります。いやな言葉ですね。老人が害になるという意味でしょうか。
 ……
 改めて、『老害』を広辞苑で調べてみると、
 『(老人による害の意)硬直した考え方の高齢者が指導的立場を占め、組織の活力が失われること』
 とあります。つまり、老害とは組織の中という、かなり限定されたところでの出来事のようです。低成長の時代に入り、日本の企業の活力低下が危惧されるなかで生まれてきた言葉ではないでしょうか。そんな言葉が老人全般に拡大して使われてしまっているように思います。そうなってしまうのは、老人に対するマイナスイメージが世の中に定着してしまっているからでしょう。私が敬愛する池田晶子さんはこう書いています。
 『ソクラテスは言いました。「人生の目的は魂の世話をすることである」。この世の時空においては絶対的な、老化と、そして死という現象をそれとして認め、受け容れることで、魂はその成熟と風味とを増します』(『死とは何か』毎日新聞出版
 老化によって本来、魂は成熟するのです。その成熟した魂が他人の害になるはずがありません。」
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 5月29日号 サンデー毎日「『幸福な100年』を生きる
 幸せ人生の決め手は『70代』にあり!
 『ヨボヨボ老人』よ、さようなら!
 和田秀樹の健康教科書
 脳の前頭葉を鍛えれば若返る!
 30年以上にわたり、およそ6,000人の高齢者を診てきた高齢者医療の専門医、和田秀樹医師の実体験に基づく『健康教科書』。2回目は老化を遠ざける生活習慣を取り上げたい、脳の中で最も早く老化し始める『前頭葉』を刺激し続けることがキモだ。」
▶同じ店で食べない、普段読まない作家の本を読む・・・日常生活に『変化』をつける
▶シワとり、カツラ、おしゃれ、恋・・・トキメキが刺激に
▶尊敬されるより『面白い高齢者』『人気者』を目指そう たとえば高田純次
 高齢になるほど体や頭を『使わなかったときの衰え』が激しくなる
 コロナ禍で最大の被害者は高齢者だと思っている。
 高齢者のほうが重症化するとか、死者が多いということ以上に、コロナ自粛の影響が大きいからだ。
 高齢者になったからといって歩行機能がそれほど落ちることはない。街を歩く高齢者も若い人と遜色ない速さで歩いている人は多い。
 脳機能だってそんなに落ちない。80代で総合月刊誌や新書を読む人は珍しくない。
 しかしながら、体と頭を『使わなかったとき』の機能低下は高齢になるほど激しい。
 ……
 使い続けていたら歩行機能も認知機能もたいして落ちないのに、使っていないと衰えてしまう。これが老化防止の大前提だと理解してほしい。
 ……
 『ちゃんと歩いていますか』と聞くと、ほとんど外に出なくなったというのだが、かなり足腰が弱り、認知症も悪化していることがほとんどなのである。
 一方で、この時期でも通院を続ける人は『歩かないと歩けなくなりますから』と開き直っている。もちろん、歩行機能は衰えていない。とにかく動く、頭を使うを心掛けてほしい。
 前頭葉の老化予防が決め手
 ということで使い続けることが運動機能も脳機能も老化防止の決め手なのだが、歳をとると残念ながらその意欲が落ちてしまう。
 前回も問題にしたように、男性の場合、男性ホルモンの分泌低下が当たり前に起こるので、意欲が衰えがちなのだが、男女ともに問題になるのは、前頭葉機能の低下だ。
 前頭葉というのは人間の大脳半球の前のほうの部分で人間だけが発達していて、長年、何の機能なのかわからなかった。
 言語機能を担うのは側頭葉で、これが意外に衰えないから歳をとっても難しい本が読める。数学や図形の問題を解くのは頭頂葉の機能で、高齢でも『数独』が当たり前にできるように、そんなに衰えるものではない。
 以前、統合失調症の患者さんのかんしゃくやヒステリックな言動を抑えるために、前頭葉への侵襲を加えるロボトミーという手術が行われたが、おとなしくなるのに知能テストの点数が落ちないので、すごい治療と言われて、開発者はノーベル賞をもらっている。
 ところがその後、意欲低下がひどく、感情のコントロールが悪くなることで前頭葉の機能がある程度わかってきた。
 私は年間100枚くらい脳のCTやMRIの画像を見るのだが、40代くらいから前頭葉が縮み始め、70代ともなるとはっきりと萎縮がわかる。
 この前頭葉の萎縮が加齢による意欲低下の重要な原因と考えていいだろう。
 ただ、脳というのは萎縮したからといって必ずしも機能が低下するわけではない。同じくらい脳の縮んでいる人でも要職に就いて仕事をバリバリ続けている人もいれば、ボケたようになる人もいる。
 前頭葉の老化防止が身体の老化を防ぐカギといえそうだ。
 前頭葉の老化を防ぐには
 では、どのようにしたら前頭葉の機能低下を防げるのだろうか?
 脳全体について言えることだが、それを使うことで機能は低下しないし、むしろ高まるものだ。
 たとえば数独を続けていると解く速さや正確さは高齢でも向上していく。
 脳というのは10%も使っていないと言われるから、ちゃんと使えば、歳をとって脳が縮んでも若い人以上の能力を発揮することができるものなのだ。
 ただし、数独脳トレのように思われるが、数独の能力が上がった人にほかのテストをやらせても点は上がらない。どうも使った部分の能力しか上がらないようだ。足腰のトレーニングをしても上半身の筋肉がつかないのと同じことだ。
 前頭葉というのは新奇なことを行うときに働くものだと考えられている。
 逆にこの機能が落ちてくると生活のルーティン化、前例踏襲型になってくる。
 早い人だと40代くらいから前頭葉の老化が始まるわけだが、このくらいの時期からそのようになる人は珍しくない。
 たとえば行きつけの店しか行かなくなるとか、同じ著者の本しか読まなくなるとかだ。
 前頭葉を使うためには、その逆をすればいいことになる。
 たとえば、普段行かない店で食事をする。毎日ランチで入る店を変えてみる。
 普段読まない著者の本を読んでみる。保守系の雑誌しか読まない人はリベラル系の雑誌を読んでみる(もちろん、逆も同じことだ)。
 料理で冒険するのも前頭葉を刺激する。新しいレシピに挑戦する、新しい食材を使ってみるといった具合に。
 海外では、大学に入ると教授に喧嘩を売るような人が優秀とされるのだが、日本ではノートを一生懸命取る人が優をもらう。
 会社でも新奇なことをやる人より、上司の言うことを聞く人のほうが出世しやすい。
 要するに、これまでの人生で前頭葉を使ったことがない人が多いのがこの国の特徴だ。
 だから、ちょっと前頭葉を使う習慣をつけると若い人より前頭葉が働き、面白い高齢者になれると意識してほしい。
 つまり前頭葉は若返るのだ。もちろん、これによって意欲の老化も防げるはずだ。
 恋もおしゃれも大切
 ……
 人気者になろう
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 できることを減らさない
 これまでの話は、真面目に生きてきた人ほどハードルが高いかもしれない。ちょっと自分には無理と思われた方に一つだけアドバイスを付け加えたい。
 それは『できることを減らさない』ということだ。残念ながら、高齢になるほど少しずつ衰えていくのが通常のパターンだ。
 ただ、すべてのことができなくなるというのは末期状態の話だ。
 寝たきりになっても話はできることが多いし、人を楽しませるような話ができれば人も寄ってくる。
 認知症になっても、初期のうちであれば車の運転も含めてほとんどのことができるし、かなり重くなっても、できることは残るものだ。
 私は介護する家族の方に、できなくなったことを嘆くより、今何ができるかを見てそれを大事にしてあげてくださいとアドバイスする。
 運転ができるのに免許返納するなどもってのほかと考えている。実際、筑波大学の研究では免許を返納すると6年後の要介護になるリスクが2.2倍になるとされている。
 今、歩けるなら散歩を続ける。今、料理ができるなら、それを続ける。
 確かに前頭葉の刺激にはならないが、今、できていることが減らなければ、少なくとも今のADL(日常生活動作)のレベルはかなりの期間にわたって保たれるのだ。
 もちろん可能なら新しいことにチャレンジしてほしいが、無理だと思った際には必要以上に落ち込まず、今できることに感謝してそれを続ける努力だけは重ねてほしい。」
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 老人と言っても、昔の人口爆発期・人生50年時代での老人と現代の人口激減期・人生100年時代での老人とは、見た目は同じでも脳と身体機能は違う。
 2000年頃から、我慢できずキレやすい老人や若者が増えてきた。
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 老化には、加齢と若年性の2つがあり、加齢は自然であるが、若年性は本人というより周囲の環境によって人為的につくられる。
 だから、老害は年寄りだけではなく若者にも存在する。
 老化の多くの原因は、脳の機能異常か機能低下である。
 脳の、機能異常は拒絶反応であり、機能低下は適応不能である。
 それは、バブル崩壊後の失われた何十年、世界に比べて周回遅れ、途上国並・三流国並みの衰退である。
 その象徴が、戦後復興・高度経済成長・バブル経済における世界ブランドとしてトップ10に名を連ねていた日本企業の名前はなく世界の大学トップ10入りしていた日本の大学はの名はランキング100にすればようやく名前だ出てくるありさまである。
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 NEWSポストセブン 
 2020.08.30 16:00
 女性セブン
 キレやすくならないために… 前頭葉の若さを保つ5ステップ
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 コクリコ
 2021.06.10
 ブックマーク
 前頭葉の発達ピークは10代! 脳科学的に子どもの「ならいごと」を検証
発達のピークは部分で違う! 「幼児期の脳」基礎知識〔細田千尋先生インタビュー 第1回〕
 医学博士・認知科学者・脳科学者:細田 千尋
 ピアノや水泳、体操に幼児教室など。多くのならいごとがあるなかで「うちの子に合っているならいごとは一体どれ?」「いつからなにを始めたらいいの?」と悩んでしまいますよね。
 そこで、脳科学の分野で教育や学習法についての研究を行う細田千尋先生に、科学的な視点からならいごとについて解説していただきました。
 第1回は、乳幼児期の脳の発達とならいごとの関係についてのお話です。
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 介護ポストセブン
 TOP 暮らし 知恵 キレる老人その理由|老化による「性格の先鋭化」...
 公開日:2019.07.08 / 更新日:2020.05.12 |暮らし 8
 キレる老人その理由|老化による「性格の先鋭化」」とは?対処法を解説
 最近、駅や役所、コンビニエンスストアのレジなどで、怒りを抑えきれず爆発させている、“キレる老人” “暴走老人”を目にすることが増えている。あなたの親が、夫が…最近やけに怒りっぽくありませんか? ちょっとしたことで感情が爆発するのは、暑さのせいではありません。
 駅員に怒りをぶつける老人のイラスト
 人間、年を取ると丸くなると思いきや、真逆の行動に出る人が多いのはなぜなのか? その理由や接し方、明日はわが身とならないための予防策はあるのか、専門家に聞いた。
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 みんなの介護
 Q キレる高齢者に必要な対応でもっとも多いのは「社会で活躍できる場を広げる」こと!接するときに心得ておくこととは?
 キレる高齢者が増えている
 最近、高齢者の方が駅や病院などで暴力を振るう、暴言を吐くなどの犯罪がマスコミに報道されることが増えています。そのため高齢者に対して、若い世代の反感の声も強まりつつありますが、なぜこのようなことが起こっているのでしょうか。
 高齢者の方の「不機嫌」について、さまざまなデータを基に見ていきましょう。
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 FNNプライムオンライン
 「キレやすい中高年」が増えている…その理由は“怒りのブレーキ”の衰えだった
プライムオンライン編集部
 2020年3月1日 日曜 午前11:40
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 小学館
 TOPお知らせ高齢者がキレるのは日本だけ?日本人固有の特徴を解明!『凶暴老人』
お知らせ
 2018.10.15
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 東洋経済新報社 「大人の発達障害が疑われる人が持つ脳の特徴
 意識して鍛える方法はある
 加藤 俊徳 : 脳内科医、医学博士、「脳の学校」代表
 著者フォロー
 2016/12/02 6:00
 俳優でモデルの栗原類さんが今年5月、NHKあさイチ」で発達障害であることを告白し、話題を呼びました。
 主な発達障害は「自閉症」「高機能自閉症」「学習障害(LD)」「注意欠陥/多動性障害(ADHD)」「アスペルガー症候群」などが挙げられます。いずれの症状も基本的には、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定されています(文部科学省HPより)。
 発達障害は、いまや子どもだけの問題ではありません。知的発達には問題のない大人でも、社会の中で生きる困難さを体験してからようやく、「自分は発達障害かもしれない」と疑いを持つケースがあります。
 一方で、大人の発達障害の症状は、人と目を合わせにくくなったり、朝寝坊しやすかったりなど、健常者でもあり得る症状を示すことがあるため、医師でも診断が困難な場合が多く認められます。さらに、外来では症状に気づきにくいことから、明確に診断できる医師は少なく、また診断や投薬の指示ができたとしても、一人ひとり異なる症状に対して、なぜそうなっているか、どうすれば悩みが解決するか、説明してくれるところはほとんどないのが現状です。
 私はMRI(磁気共鳴画像)という技術を使って、1万人以上の脳画像を分析してきた結果、発達障害が疑われる代表的な脳の特徴を発見し「海馬回旋遅滞症」と名づけ、子どもだけでなく大人の発達障害の支援を行ってきました。本稿では、拙著『アタマがみるみるシャープになる!脳の強化書』から、この「海馬」のメカニズムをご紹介し、具体的な対処法をまとめてみたいと思います。
 原因は海馬とその周囲の発達の遅れ
 何度同じことをやっても身に付かない。人との交流が深く発展しない。自分の感情がコントロールしにくい。すぐに一方的に怒ってしまう。周囲の環境になじめない。不器用。タイムマネジメントができない。記憶力に不安がある。自分には心当たりがないのに上司や家族から責められる……。発達障害が疑われる人の症状はさまざまですが、その主な原因は、脳の中にある海馬の発達の遅れ「海馬回旋遅滞症」にあると考えられます。発達障害はコミュニケーション障害に知的障害を合併することから、海馬とその周囲の成長発達の問題と仮説を立てられるからです。
 脳の記憶をつかさどる部位である海馬は、胎児のときから、回転しながら発達しており、右の海馬のほうが、左の海馬よりも少し速く発達することがわかっています。このとき、左の海馬の発達のスピードが極端に遅れることがあり、この遅れが、さまざまな脳の発達障害や、性格の特徴、コミュニケーション障害などを生み出していると考えられます。
 現在、「海馬回旋遅滞症」はMRIによる脳画像で比較的簡便に診断することができるようになりました。このとき、大切なのは「今の自分の脳がどういう状態にあるのか」を知り、そのうえで、「これからどうすればいいのか」対策を立てることです。
 具体的には、脳の中の海馬というわずか5センチの器官が未発達だったとしても、その周辺の脳を成長させていくことが、私は、この「海馬回旋遅滞症」をカバーする非常に有効なアプローチだと考えています。
 海馬に直接影響を及ぼす感情系脳番地とは
 脳には、1000億を超える神経細胞がありますが、これらは同じ働きをする細胞同士で「基地」をつくっています。この基地と、そこに集まっている脳細胞のことを、私は「脳番地」と呼び、大きく次の8つに分類をしています。
①思考系脳番地――人が何かを考えるときに深く関係する脳番地
②感情系脳番地――喜怒哀楽などの感情を表現するのに関与する脳番地
③伝達系脳番地――コミュニケーションを通じて意思疎通を行う脳番地
④理解系脳番地――与えられた情報を理解し、将来に役立てる脳番地
⑤運動系脳番地――体を動かすこと全般に関係する脳番地
⑥聴覚系脳番地――耳で聞いたことを脳に集積させる脳番地
⑦視覚系脳番地――目で見たことを脳に集積させる脳番地
⑧記憶系脳番地――情報を蓄積させ、その情報を使いこなす脳番地
 このなかで、海馬が所属するのが⑧の「記憶系脳番地」であり、この部位と密接にかかわるのが、②の「感情系脳番地」です。「感情系脳番地」は、脳の側頭葉にあり、「記憶系脳番地」のすぐ前方に位置します。感情を大きく揺さぶられた出来事が記憶に残るように、この「感情系脳番地」の影響は、「記憶系脳番地」にダイレクトに作用します。そのため、感情のコントロールを強化することで、海馬にプラスの影響を与えることができます。
 「感情系脳番地」を鍛えるトレーニングには、「過去の楽しかった思い出のベスト10を挙げる」「まわりの人にその人の印象を伝える」「自分で自分をほめるノートをつける」などがあります。
 海馬が弱ったら思考系脳番地を鍛える
 また、海馬が萎縮して正常に働かなくなると、そのサインとして「記憶力」の低下が見られます。このとき、萎縮して正常に働かなくなっている海馬に対して、無理に「これを覚えなさい」と命令を出したところで、あまり効果的ではありません。
 『アタマがみるみるシャープになる!脳の強化書』(あさ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします
 このとき、有効なのは思考力、すなわち「思考系脳番地」を鍛えることです。たとえば、他の人とコミュニケーションを図るなどして情報交換の機会を増やし、思考力を強化すると、記憶力を低下させていた海馬の働きも回復していきます。
 他にも「思考系脳番地」を鍛えるものには、「1日の目標を20字以内でつくる」「じゃんけんや囲碁、将棋などでわざと負ける」「寝る前に必ず3つのことを記録する」といったトレーニングがあります。
 このように海馬とつながったさまざまな脳番地を強化することで、海馬の弱点をカバーできると同時に、海馬自体にもプラスの影響を及ぼすことができます。そして、自分の長所と短所を把握し、その周辺の脳番地を意識して鍛えることは、「海馬回旋遅滞症」の対処に限ったことではなく、脳を成長させるうえで、非常に重要なポイントなのです。
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🍜ブログ共通記事〗─1─自然の旨み成分が日本民族の性格・性質・体質に強い影響を及ぼしていた。 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 当ブログは、歴史の定説を恣意的に書き替える為に作成している歴史修正主義民族主義のブログである。
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 日本民族は、戦後民主主義教育の歴史教育が教えるような、殺し合いを好む血に飢えた人間ではないし、戦争ばかりしていた好戦的な人間でもなかった。
 現代日本に流布している日本像・日本国像・日本人像の半分以上はウソで、特にキリスト教価値観・マルクス主義価値観・中華儒教価値観による日本民族像は9割がウソである。
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 日本民族は、数万年前の石器時代縄文時代から甚大な自然災害が多い日本列島に住み着き、奪い合う事もなく争いを起こさず、相互補完で、共存と共生、依存と自立、他力と自力で、自然を崇拝する民族宗教を信じながら、平和で穏やかに生きていた。
 日本は他国を侵略する可能性があるは、ウソである。
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 日本民族人間性は、数万年前の石器時代縄文時代から変わっていない。
 見た目が同じ日本人でも、現代の日本人と昔の日本人は別人のような日本人である。
 現代の日本には、数万年前の石器時代縄文時代はもちろん数千年前の弥生時代古墳時代は存在しない。
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 2020年10月15日 /2022年4月18日「おヒューマニエンス「考える臓器・腸 脳さえも支配する?」の再放送・見どころは?
 2020年10月15日 2022年4月18日
 ヒューマニエンス 〜40億年のたくらみ〜
 「“腸” 脳さえも支配する?」
 放送 2020年10月15日(木)午後8時〜[BSプレミアム
 放送前の予告
 脳さえもコントロールする? 考える臓器“腸”に迫る!
 今回のテーマは「腸」。腸は自らが“考え”行動する臓器です。1億もの神経細胞と、栄養を判別するセンサーを持つ腸は、脳とは独立した生命体のように活動します。脳の神経細胞は、もともと腸から生まれたことから、いわば脳の親ともいえる存在なのです。さらに「人格」や「感情」、「好み」といった脳の本能的な部分に、腸が深く関わっていることもわかってきました。腸と脳という二つの“考える臓器”が交錯する、人間の根源を妄想します。
 腸は私たちの性格を左右する!?
 「腸」に始まる原始生命のカタチ
 現代病と腸の関係が浮かび上がる
 【司会】織田裕二,藤井彩子
 【出演】大原千鶴
 【解説】金井隆典,福土審,中村太郎
 【語り】藤井千夏
 腸から脳が生まれた!
 ヒドラという生物は、カラダのほとんどが腸。脳もなければ血液もない。それでも、口からミジンコを食べて栄養を摂取し、口から排泄する。
 脳だけでは生きていけない。でも、腸だけで生きていけるということ。
 つまり、腸は最初にできた臓器。腸の神経細胞が発達し、脊髄が生まれ、脳が生まれた。
腸は脳の親とも言える。
 脳内で働く神経伝達物質のひとつセロトニンは、もともと腸で蠕動運動を起こす物質として使われていたものだった。
 腸が性格を決める!?
 味覚センサーと言えば舌の「味蕾(みらい)」。しかし、味覚センサーは腸にもある。
 グルタミン酸などの旨み成分が入ってくると、腸が喜んで脳に伝達する。
 旨み成分を摂取することで性格が穏やかになり、旨み成分を摂取しないと攻撃的な性格になる…ということがラットの実験で明らかになった。
 脳と腸はお互いに情報を伝達し、影響を及ぼしあっている。
 腸内細菌が食の好みを決めているのかもしれない。
 脳は腸のドラ息子
 総持寺の僧侶たちは、1日3食、精進料理を食べている。その結果、花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患が改善するという。
 精進料理には食物繊維が豊富に含まれており、快食・快便で腸が喜び、それが脳に伝達されることが背景にあるのではないか。
 しかし、人は腸が喜ぶ食事ではなく脳が欲する食事をしてしまう。そのために肥満や生活習慣病を引き起こしてしまう。
 独創の科学者はどんな夢を見る?
 中央大学中村太郎教授は、腸の蠕動運動を再現するロボットを開発した。このロボットは「混ぜながら運ぶ」という機能に秀でている。
 今後は、このロボットが宇宙ロケットにも活用される可能性があるという。」
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 2020年10月16日 教養ドキュメントファンクラブ「10/15 BSプレミアム ヒューマニエンス「"腸"脳さえも支配する?」
 脳は実は腸の息子だった
 人間は脳で考えていると思っているが、実は腸で考えているかもしれないという話。実は腸はかなり自立的に動いており、そこに張り巡らされている神経網は脳のものとそっくりなのだという。つまりは脳は実は腸から進化したのだという。
 原始的な生物であるヒドラはほとんど身体が腸だけで出来ており、脳や中枢神経がない。しかし食べ物を求めて自ら動きを回る。つまりは考える腸そのものなのだという。
 生命における最初の臓器は腸だった。しかしさらに進化して身体を制御するようになった時、身体の中心に神経を集中させた方が効率が良い。こうして脊髄が生まれ、さらにこの脊髄が高度な処理をするために神経の塊を作って、それが脳になったのだという。
 さらには脳内の神経伝達物質と腸の中の神経伝達物質には共通点が多いという。脳内物質で有名なセロトニンアセチルコリンノルアドレナリンなどは腸でも分泌されており、蠕動運動をする働きなどをしているという。つまり脳とは腸の子どもと言えるという。
腸でも味を感じている
 さらには味は舌の味蕾で感じていると思われているが、実は腸の絨毛にも味を感じる器官があるのだという。そしてこれが性格にまで影響するのかもと言う話。腸では基本の5味のうちの酸味以外のセンサーがすべて見つかっているという。その中で注目するのが旨味のセンサー。いわゆる出汁の味であるが、腸が旨味を感じると腸は喜びを感じている状態になるという。そもそも旨味は母乳に多く含まれているので、我々が最初に感じる味であるという。
 ここでラットを用いた実験があるが、一方のラットには成長期に旨味を与え、もう一方には旨味を全く与えなかった。すると旨味を与えられなかったラットは大人になってから強い攻撃性を示すようになったのだという。旨味は腸と舌の両方で感じられるが、ラットの腸からの神経を切って舌からのみ旨味を感じられるようにしたところ、旨味を与えたにもかかわらず攻撃性の高いラットになったのだという。
 この辺りは和食で旨味を摂っている日本人が協調的と言われる理由かもという類いの事を言っているが、まあそれは飛躍しすぎだろう。ただ最近の日本人を見ていると、旨味不足の輩が増えたんだろうかと感じずにはいられないが。
 脳と腸の密接な関係
 つまりは腸が脳に対して影響を与えているということが明らかになってきたと言うことである。だが逆に脳が腸に対して悪影響を及ぼす場合も多い。
 總持寺では若い僧が修行を行っているが、修行を始めてからアレルギーなどが改善したと語る者が多いという。それに影響を与えているのではと推測されるのが精進料理だという。旨味タップリの精進料理が腸を整えてそれが脳にも良い影響を与えているのではと言う。
 しかし現代人は暴飲暴食や多量のアルコール、果ては喫煙のように脳の欲望が腸に悪影響を与えている。また脳のストレスは腹痛や下痢を引き起こし、過敏性腸症候群などの症状につながる。腹痛のシグナルは脳の扁桃体を強力に活性化し、それが不安や鬱につながるのだという。腸がドラ息子化した脳に振り回されているのだという。
 これを解消する方法の一つが精進料理。腸を整えて快食快便になることで、その快適な信号が脳にフィードバックされ、脳が健康化するのだという。
 蠕動運動を再現したロボット
 最後は腸を参考にして蠕動運動を再現するロボットを作ったという中央大学中村太郎氏が登場。彼が開発したのは何段かに分けられたチューブが太くなったり細くなったりするものだが、これが腸の蠕動運動と同じ原理で物質を輸送するロボットだという。粘性が強くてポンプではうまく輸送できないような物質の輸送に適している上に、このシステムは輸送しながら中身を攪拌できる能力を持っており、腸はこの働きによって消化酵素を食べ物に混ぜ込むのだという。このロボットを使用すればロケットの固体燃料を混ぜながら輸送することが出来るので、ロケットの軽量化と安全化につなげられるという。織田裕二氏が実際にこのロボットに手を突っ込んでみているが、マッサージ器と同じと言っていたから、エアの圧力を使用しているようである。
 以上、腸が考えているという面白い内容。たまに胃袋で考えているような人間はいるが(笑)、まさか腸が脳の元だったなんてことは考えもしなかったし、腸の中に味覚センサーがあるなんてことも初耳だった。人間、食は生きていく基本であるが、どうやら我々が思っているよりもはるかにその重要性は高い可能性がある。ジャンクフードの増加と共に野獣のように自制の効かない頭のおかしなガキが増えたが、どうやらこれはもろに原因と結果が直結していたのではないかという気がしてきた。となると、これから重要性が増してくるのが「食育」というものになるわけか。まあ子どもにはまともなものを食べさせるのが大事なのは間違いない。何しろ小さい時から化学調味料だらけのファミレスに馴染みすぎた結果、まともな味覚を持ち合わせていないという子どもまで最近は増加しているというのだから。
 忙しい方のための今回の要点
・腸は自立的に働く能力を持っており、腸の神経ネットワークは実は脳と同じ構造になっている。
・そもそも原始生物では最初に誕生した臓器は腸であり、腸の自立的判断で生きていた。それが身体が複雑化すると共に制御のための神経が中央に集まって脊髄となり、さらに高度な処理をするための神経の塊が出来て脳となった。
・このため、脳内の神経伝達物質と、腸内の神経伝達物質はほぼ同じだという。
・腸には味覚センサーもあることが分かっており、成長期に腸の味覚センサーで旨味を十分に味あわなかったら、大人になってから攻撃的な性格になるというラットの実験結果がある。
・また脳の欲求やストレスが腸に悪影響を与えることもある。ストレスが原因となるのが過敏性腸症候群。腹痛の信号は脳の扁桃体を刺激するので、それが不安や鬱につながることもあるという。
・精進料理などで腸の状態を改善することで、脳の状態が健康化し、身体全体が健康になっていくと言うことが期待できるという。
・腸の蠕動運動は粘性の高い物質を混ぜながら輸送できる。このシステムを再現するロボットを開発し、固体燃料ロケットの燃料合成に使用しようという研究がなされている。
 忙しくない方のためのどうでもよい点
・人間の腸が考えているという内容はなかなかにして衝撃的で興味深かった。確かに腹の具合が悪い時は気分まで滅入ってくることは事実。また私は、美味いものを食えた土地は気に入るという習性があり、どうやら脳がろくに考えてない分、腸が思い切り考えているようである。
・男を落とすには胃袋をつかめという話があるが、実は胃袋ではなくて腸をつかめなのかも。まあ確かに、料理の下手な嫁ってのは家庭不和の大きな原因になりやすい。まあ今時はそれなら自分で作れという話になりそうだが。ちなみに私の知人は旦那の方が嫁よりも料理が上手だったことが原因で離婚になってしまいました。」
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 日本民族は、江戸時代から、昆布・カツオ・煮干し・他、味噌・醤油・他などを使って煮出した出汁(だし・だしじる)で海川の魚介類、山野の灰汁(あく)と食物繊維の多い根菜・山菜・山草・木の実、四季折々の旬の野菜、その他、などなど豊かな食材を料理した和食・日本料理を食べて生活してきた。
 その証拠が、腸が長い胴長短足という日本人特有の不恰好な体形である。
 和食・日本料理の出汁には、自然の「うま味」成分が豊富に含まれていた。
 が、江戸時代は数年おきに凶作が発生して、広範囲が飢饉となり、数多の人が飢え、多くの犠牲者・餓死者を出していた。
 飢えて死なない為に、食べられる物を旨み成分で調理して腹に詰めて空腹を満たして満足感を味わう事であった。
 日本の伝統料理とは、生きるか死ぬかの切羽詰まった究極料理であって、食べ物を粗末にする飽食の為の贅沢料理はなかった。
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 同じ人間・人類でも、日本人が西洋人・中東人や中国人・朝鮮人などの大陸人と性格・性質・体質が違うのは、伝統料理で染色体に刻み込まれた遺伝子情報である。
 日本で、大陸のような戦争や虐殺・略奪、殺害・強姦が少ないのは民族料理の御蔭であった。
 日本の伝統料理・民族料理=は和食・日本料理は、天皇を中心とした民族神話に基づく。
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 良い日本人は2割、悪い日本人は3割、良くも悪くもなく信念を持たず同調圧力付和雷同的に流される日本人は5割。
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 帰化人は日本民族に近い人間で、渡来人は日本民族から遠い人間である。
 帰化人は、天皇に忠誠を誓い、日本国に愛国心を抱き、天皇と日本国の為に働きそして戦った。
 渡来人は、天皇に忠誠を誓わず、日本国に関心を持たず、自分の為に働き、天皇と日本国に反旗を翻し反乱や暴動を繰り返していた。
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 歴史的事実として、日本よりも中国の方が戦争や虐殺が日常茶飯事的に起きていた。
 地獄のような中国や朝鮮からから平和な日本に、数多くの難民・避難民が逃げてきていた。
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 N フード・レストラン
 平安貴族料理 和食のルーツ
 栄華の味 みやびに浸る
 2015/11/18
 おでかけナビ
 11月24日は和食の日。2013年12月に和食がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されたことにちなんで制定した。和食は日本の伝統文化であり、代表格は京都の1200年の歴史を受け継いできた京料理だ。京都市内に無数にある京料理の店のうち、平安時代の料理を再現して提供する粋な有名店が2店ある。食欲の秋に定番の京都観光とは一味違う、和食のルーツを訪ねる旅はいかがだろう。
 萬亀楼の平安貴族料理の主要な品々。挿し花と特注の台が優雅だ
 そもそも京料理とは何か。明確な定義はないが、次のような特色が挙げられる。野菜や魚介類、豆腐、漬物など旬な素材の組み合わせ。軟水や薄口しょうゆで作った柔らかい薄味。繊細な包丁使いや美しい盛り付け。みやびな器――。ルーツは平安時代にたどることができる。
 京都・西陣の名水の地に300年近く店を構え続ける老舗料亭、萬亀楼(まんかめろう)がある。平安時代宮中料理を現代の風味にアレンジして提供している。タイやアユ、エビ、アワビ、ウニの魚介類や、大根やカブ、水菜の京野菜。これらの素材を盛った11品の料理を1品ずつ出す。
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 平安貴族も現代の日本人と同様に、美味なアワビやウニが好物であったらしい。珍味のカラスミ(ボラなど魚の卵巣の塩漬け)やコノワタ(ナマコの腸の塩辛)は平安時代に宮中に献納され、保存食や酒のつまみとして珍重されていた。
 「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」と栄華を極めた藤原道長。当時の複数の文献によると、道長はこの歌を詠んだ50歳代に実は糖尿病の症状に苦しんでいた。美食と運動不足がたたったのだろうか。
 刀のような包丁と箸で魚をめでたい形に切る平安時代からの儀式(京都市の萬亀楼)
萬亀楼の料理は高級な膳を季節の挿し花で飾り、見た目も色鮮やかで優雅だ。「お客様には日常の時を忘れ、みやびな気分に浸ってもらいたい」と主人の小西将清さんは話す。平安貴族料理は1人3万円(税・サービス料別)。客層は関東から訪れる観光客が多いが、外国人も目立つ。
 予約をすれば別料金で、小西主人が道長の時代から1000年続く古式ゆかしい食の儀式を披露する。平安貴族の装束をまとい、魚に手を一切触れずに、刀のような包丁と鉄の箸で切り分けていく。小西主人は生間(いかま)流式包丁の30代目の家元でもある。
 平安貴族料理を提供するもう1軒の店は、平安神宮近くの琵琶湖疏水沿いにある。1899年(明治32年)創業の京料理の六盛(ろくせい)だ。堀場弘之会長は「東京国立博物館にある平安時代の文献を参考にし、貴族料理を忠実に再現してみた」と語る。1116年に内大臣藤原忠通が自邸で公卿をもてなした宴会料理の10品である。
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 六盛の1品目。高盛りの白米の周りにアワビなどが並ぶ
 1品目の高く盛った白米が慶事を表す。白米の周りに、焼いたキジ肉やタコ、蒸したアワビなど8つの総菜を入れた金箔の器が並ぶ。数をそろえたごちそうであり、後の「おかず」の語源になった。平安貴族は塩、酢、酒、ひしお(しょうゆの元)の4種の調味料を足して食べた。「当時の料理をそのまま再現すると、干したものが多くて硬いし、塩漬けにしていて辛いので現代人の口に合わないと分かった」(堀場会長)
 このため顧客に出す平安貴族料理は、現代の出汁(だし)や調理法で今風の味に創作した。イノシシ肉はしぐれ煮の味付けをした。ちなみに京料理に欠かせないカツオと昆布の出汁が広まったのは江戸時代だった。六盛の平安貴族料理は1人1万2千円(税・サービス料別)。客層は源氏物語ファンの女性仲間や、特別な接待の席に利用する法人が多い。
 最後に、十数万人が住んでいた平安京の大多数を占める庶民の食事に触れておく。京都国立博物館所蔵の平安末期の絵巻物には、ご飯と汁物、質素な干物のおかずの器を地面に並べた「一汁三菜」が描かれている。貴族は白米を食べていたが、庶民は麦やアワ、キビの雑穀が主食だった。
 平安時代は飢饉(ききん)や疫病に幾度も見舞われ、都は荒廃した。庶民は料理を楽しむよりも飢えをしのぐことで精いっぱいだっただろう。飽食時代の今、そうした先人の苦労に思いをはせたい。受け継がれた食文化の遺産に感謝の気持ちを込めて。
 <マメ知識>新嘗祭と同じ日にならず
 「和食の日は本当は、収穫を感謝する新嘗祭(にいなめさい)が行われる11月23日にしたかった」と和食文化国民会議熊倉功夫会長は話す。勤労感謝の日と重なるため、日本記念日協会は翌24日を認定した。11月24日は「いい日本食」と語呂が良くて覚えやすく、ケガの功名だった。
 熊倉さんは「カレーやお好み焼きも和食ですかとよく聞かれる」と苦笑する。「和食の解釈で結構です」と熊倉さんは答えているが、伝統的な家庭料理のご飯、味噌汁、おかずの一汁三菜が和食の基本という。
   (京都支局長 岩田敏則)
 [日本経済新聞夕刊2015年11月17日付]」
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 2019年10月22日 産経新聞「「饗宴の儀」平成踏襲、日本料理で 菜食主義 「ハラル」メニューも
 「饗宴の儀」平成踏襲、日本料理で 菜食主義 「ハラル」メニューも
 天皇陛下のご即位を祝い、国内外から広く賓客を招く「饗宴(きょうえん)の儀」の料理は、平成の祝宴を踏襲し、宮中晩餐(ばんさん)会のようなフランス料理ではなく、日本料理となった。国賓が訪れた際に開かれる宮中晩餐会よりも、かなり規模の大きい祝宴となるため、コンパクトに提供できる日本料理が選ばれた。また、各国の宗教や食文化に配慮したメニューも準備された。
 外国元首らが招かれた22日の献立は前菜▽酢の物▽吸い物▽加薬ご飯▽焼き物▽揚げ物▽果物-など9品目。鯛の姿焼きや牛肉アスパラガス巻きなど、平成の献立をベースにした通常メニューのほか、魚介や肉の代わりに野菜や高野豆腐、湯葉などを使った「菜食主義」メニューや、イスラム教の流儀に則して処理した「ハラルミート」と呼ばれる肉を使用したメニューも選べるようにした。
 箸のほかにスプーンやフォークも置かれ、日本食に不慣れな外国賓客も食べやすいように配慮。日本酒のほか白、赤ワイン、フレッシュオレンジジュースなども用意した。宮内庁の担当者は「日本の山海の食材を使い、外国の方にも食べやすいよう工夫を凝らしたと話した。」
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 日本うま味調味料協会
 うま味の知識
 うま味の発見は日本人科学者
 日本では古くから料理に昆布だしが使われてきました。昆布に含まれる成分においしさの元があると、経験的に知られていたのです。
これに注目した東京帝国大学・池田菊苗博士は、昆布だしの味の正体を明らかにする研究を始めました。そして1908年、昆布からグルタミン酸を取り出すことに成功。グルタミン酸が昆布だしの主成分であることを見出し、その味を「うま味」と名づけました。
 池田菊苗教授
 東京帝国大学・池田菊苗博士
 UMAMIは世界共通の公式用語に
 グルタミン酸につづいて、かつお節に含まれるイノシン酸、干ししいたけに含まれるグアニル酸もうま味を呈することが解明されました。これらの研究成果は国際的な場でも取り上げられ、1985年に開催された第一回うま味国際シンポジウムを機に、うま味(英語表記=UMAMI)という用語が国際的に使用されることになりました。
 UMAMI
 うま味を発見した池田菊苗博士は日本の十大発明家の一人
 うま味の成分を解明した池田菊苗博士は、グルタミン酸を主成分とした調味料(グルタミン酸ナトリウム)の製造法特許を取得。博士はこの功績によって、「日本の十大発明家」の一人に選ばれました(特許庁は、日本の工業所有人権制度100年〈昭和60年4月18日〉を機に、歴史的な発明者の中から10名を選定。)。
 1909年には最初のうま味調味料が市販され、1940年代までには世界各地でも販売。発明から約110年たった現在では世界100カ国以上で広く使われています。
 世界各国のうま味文化
 西洋と東洋のうま味の食材比較
 うま味は日本で発見されたものですが、世界各地で様々なかたちでうま味が使われてきています。アジアでは豆や穀類、魚介類を原料にした発酵食品やしいたけ、昆布、魚介類の乾物などのうま味が主流。一方、ヨーロッパでは同じ発酵食品でも生乳や肉を原料としたチーズや生ハム、そしてトマトのうま味が様々な形で料理に使われています。
 アジアの発酵調味料
 世界各地では様々な発酵調味料が使われています。
 タイのナンプラ、ベトナムニョクマムのような魚醤類や、味噌や醤油に代表される穀醤類はアジアの国々で古くから愛用されてきています。
 発酵調味料は魚や豆類、穀物などの原料を塩漬け、発酵させたものですが、発酵の過程で原料中のタンパク質がアミノ酸に分解されることで、うま味物質であるグルタミン酸を豊富に含んだ調味料ができあがります。特にアジアの水田稲作地帯ではこれらの発酵調味料はうま味と塩味を加える調味料として毎日の食事に欠かすことができません。特に味付けをしていない白いご飯とともに野菜や魚介類を中心としたおかずをとるのもこれらの国の特徴です。米食文化とうま味は密接なかかわりを持っているのです。
 古代ローマの発酵調味料
 古代ローマ帝国では、ワインやオリーブオイルと同じように貴重な食材として「ガルム」や「リクアメン」と呼ばれる魚醤が各地で作られていました。その製造方法は東南アジアで作られている魚醤と同じで、サバやイワシなどの魚を塩漬け、発酵させたものです。特に発酵したものを最初にろ過した琥珀色の一番絞りの「ガルム」は大変高価なものとして珍重されていました。
 有名な古代ローマの「アピシウスの料理書」には沢山のレシピが紹介されていますが、塩や砂糖がなかった当時のレシピにはガルムと蜂蜜が頻繁に使われています。ガルムはうま味と塩味を加える調味料として愛用されていたのでしょう。ローマ帝国の滅亡とともにガルムは姿を消してしまいますが、アンチョビーペーストやソースなどは、その名残であるといわれています。
 世界に浸透したトマトのうま味
 南米原産のトマトはコロンブスの新大陸発見によってヨーロッパに持ち込まれました。最初は薬用として使われていたようですが、イタリアで品種改良も行われて食用として使われるようになり、いろいろな料理のベースとしても使われるようになりました。今ではイタリア料理にはトマトは欠かせない食材ですが、その歴史は以外と新しいものなのです。イギリスではトマトを始め沢山の野菜を原料にウスターソースが作られ、やがてトマトソースやペーストとともにアメリカ大陸に渡り、ケチャップやチリソースなど、様々な加工食品が誕生します。今ではトマトは世界で最も生産量の多い野菜の一つで、トマトのうま味は世界各地で愛用されています。
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 日本民族の祖先は、アフリカで誕生した下等な猿である。
 つまり、日本人を軽蔑して見下す偏見と差別の蔑称である「イエローモンキ」あるいは「ジャップ」は正し呼び名である。
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 日本列島には、自然を基にした日本神話・民族中心神話・高天原神話・天孫降臨神話・天皇神話が滲み込み、その上に石器時代縄文時代弥生時代古墳時代日本民族が住んできた。
 日本民族は、石器人・ヤポネシア人、縄文人・日本土人弥生人(渡来人)、古墳人(帰化人)が乱婚して混血して生まれた雑種である。
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 日本民族の生き方は、仲間・友と一緒に小さな櫂(かい)を漕ぐ丸木舟生活である。
 つまり、日本の集団主義とは海で生きる船乗りの集まりである。
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 ヤポネシア人とは、東南アジアの南方系海洋民と長江文明揚子江流域民が乱婚して生まれた混血した雑種である。
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 ロバート・D・カプラン「揺るぎない事実を私たちに示してくれる地理は、世界情勢を知るうえで必要不可欠である。山脈や河川、天然資源といった地理的要素が、そこに住む人々や文化、ひいては国家の動向を左右するのだ。地理は、すべての知識の出発点である。政治経済から軍事まで、あらゆる事象を空間的に捉えることで、その本質に迫ることができる」(『地政学の逆襲』朝日新聞出版)
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 日本文化とは、明るく穏やかな光に包まれた命の讃歌と暗い沈黙の闇に覆われた死の鎮魂であった。
 キリシタンが肌感覚で感じ怖れた「日本の湿気濃厚な底なし沼感覚」とは、そういう事である。
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 柏木由紀子「主人(坂本九)を亡くしてから切に感じたのは、『誰もが明日は何が起こるからわからない』というこよです。私もそうですが、私以外にも大切な人を突然亡くしてしまった人が大勢います。だからこそ、『今が大切』だと痛感します。それを教えてくれたのは主人です。一日一日を大切にいきたい、と思い、笑顔になれるようになりました」
 神永昭夫「まずはしっかり受け止めろ。それから動け」
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 日本の文化として生まれたのが、想い・観察・詩作を極める和歌・短歌、俳句・川柳、狂歌・戯歌、今様歌などである。
 日本民族の伝統文化の特性は、換骨奪胎(かんこつだったい)ではなく接木変異(つぎきへんい)である。
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 御立尚資「ある禅僧の方のところに伺(うかが)ったとき、座って心を無にするなどという難しいことではなく、まず周囲の音と匂いに意識を向け、自分もその一部だと感じたうえで、裸足で苔のうえを歩けばいいといわれました。私も黙って前後左右上下に意識を向けながら、しばらく足を動かしてみたんです。これがびっくりするほど心地よい。身体にも心にも、そして情報が溢(あふ)れている頭にも、です」
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 日本の建て前。日本列島には、花鳥風月プラス虫の音、苔と良い菌、水辺の藻による1/f揺らぎとマイナス・イオンが満ち満ちて、虫の音、獣の鳴き声、風の音、海や川などの水の音、草木の音などの微細な音が絶える事がなかった。
 そこには、生もあれば死もあり、古い世代の死は新たな世代への生として甦る。
 自然における死は、再生であり、新生であり、蘇り、生き変わりで、永遠の命の源であった。
 日本列島の自然には、花が咲き、葉が茂り、実を結び、枯れて散る、そして新たな芽を付ける、という永遠に続く四季があった。
 幸いをもたらす、和魂、御霊、善き神、福の神などが至る所に満ちあふれていた。
 日本民族の日本文明・日本文化、日本国語、日本宗教(崇拝宗教)は、この中から生まれた。
 日本は、極楽・天国であり、神の国であり、仏の国であった。
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 西行法師の伊勢神宮参拝。「何事の おはしますをば しらねども かたじけなさに 涙こぼるる」
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 日本の自然、山河・平野を覆う四季折々の美の移ろいは、言葉以上に心を癒や力がある。
 日本民族の心に染み込むのは、悪い言霊に毒された百万言の美辞麗句・長編系詩よりもよき言霊の短詩系一句と花弁一枚である。
 日本民族とは、花弁に涙を流す人の事である。
 日本民族の「情緒的情感的な文系的現実思考」はここで洗練された。
 死への恐怖。
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 2022年3月号 Voice「言葉のリハビリテーション 森田真生
 何もしない勇気
 最適化された世界の窮屈さ
 ……
 太陽がのぼるのも、雲が動くのも、鳥が鳴くのも自分のためではない。だからこそ、目に見えるもの、耳に届く音に、素直に感覚を集めることができる。
 ……
 『浅はかな干渉』が生み出す害
 ……
 『注意の搾取』が奪い去ったもの
 私たちはときに、浅はかな理解や理論に基づく性急な行動で安心を手に入れようとする前に『何もしない』という知恵を働かせてみることも考えてみるべきなのだ。
 だが、人間の設計したもので溢れかえる現代の世界において、『何もしない』ことはますます難しくなっている。
 ……
 物思いに耽(ふけ)って電車を乗り過ごし、都会の真ん中で月を見上げて立ち止まる。スマホを横に置いて窓の外を眺め、ただ理由もなく鳥の鳴く声に耳を傾ける。……」
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 日本の本音。日本列島の裏の顔は、甚大な被害をもたらす雑多な自然災害、疫病蔓延、飢餓・餓死、大火などが同時多発的に頻発する複合災害多発地帯であった。
 日本民族は、弥生の大乱から現代に至るまで、数多の原因による、いさかい、小競り合い、合戦、戦争から争乱、内乱、内戦、暴動、騒乱、殺人事件まで数え切れないほどの殺し合いを繰り返してきた。
 日本は、煉獄もしくは地獄で、不幸に死んだ日本人は数百万人あるいは千数百万人にのぼる。
 災いをもたらす、荒魂、怨霊、悪い神、禍の神が日本を支配していた。
  地獄の様な日本の災害において、哲学、思想、主義主張そして奇跡と恩寵を売る信仰宗教(啓示宗教)は無力であった。
 日本民族の「理論的合理的な理系論理思考」はここで鍛えられた。
 生への渇望。
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 日本の甚大な被害をもたらす破壊的壊滅的自然災害は種類が多く、年中・季節に関係なく、昼夜に関係なく、日本列島のどこでも地形や条件に関係なく、同時多発的に複合的に起きる。
 それこそ、気が休まる暇がない程、生きた心地がない程であった。
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 仏とは、悟りを得て完全な真理を体得し正・善や邪・悪を超越し欲得を克服した聖者の事である。
 神には、和魂、御霊、善き神、福の神と荒魂、怨霊、悪い神、禍の神の二面性を持っている。
 神はコインの表裏のように変貌し、貧乏神は富裕神に、死神は生神に、疫病神は治療神・薬草神にそれぞれ変わるがゆえに、人々に害を為す貧乏神、死神、疫病神も神として祀られる。
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 日本の自然は、人智を越えた不条理が支配し、それは冒してはならない神々の領域であり、冒せば神罰があたる怖ろしい神聖な神域った。
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 日本の宗教とは、人智・人力では如何とも抗し難い不可思議に対して畏れ敬い、平伏して崇める崇拝宗教である。
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 現代の日本人は、歴史力・伝統力・文化力・宗教力がなく、古い歴史を教訓として学ぶ事がない。
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 日本を襲う高さ15メートル以上の巨大津波に、科学、哲学、思想、主義主張(イデオロギー)そして奇跡と恩寵を売る信仰宗教・啓示宗教は無力で役に立たない。
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 助かった日本人は、家族や知人が死んだのに自分だけ助かった事に罪悪感を抱き生きる事に自責の念で悶え苦しむ、そして、他人を助ける為に一緒に死んだ家族を思う時、生き残る為に他人を捨てても逃げてくれていればと想う。
 自分は自分、他人は他人、自分は他人の為ではなく自分の為の生きるべき、と日本人は考えている。
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 日本民族は、命を持って生きる為に生きてきた。
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 日本で中国や朝鮮など世界の様に災害後に暴動や強奪が起きないのか、移民などによって敵意を持った多様性が濃い多民族国家ではなく、日本民族としての同一性・単一性が強いからである。
 日本人は災害が起きれば、敵味方関係なく、貧富に関係なく、身分・家柄、階級・階層に関係なく、助け合い、水や食べ物などを争って奪い合わず平等・公平に分け合った。
 日本の災害は、異質・異種ではなく同質・同種でしか乗り越えられず、必然として異化ではなく同化に向かう。
 日本において、朝鮮と中国は同化しづらい異質・異種であった。
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 日本民族の感情は、韓国人・朝鮮人の情緒や中国人の感情とは違い、大災厄を共に生きる仲間意識による相手への思いやりと「持ちつ持たれつのお互いさま・相身互(あいみたが)い」に根差している。
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 松井孝治「有史以来、多くの自然災害に貴重な人命や収穫(経済)を犠牲にしてきた我が国社会は、その苦難の歴史の中で、過ぎたる利己を排し、利他を重んずる価値観を育ててきた。
 『稼ぎができて半人前、務めができて半人前、両方合わせて一人前』とは、稼ぎに厳しいことで知られる大坂商人の戒めである。阪神淡路大震災や東日本震災・大津波の悲劇にもかかわらず、助け合いと復興に一丸となって取り組んできた我々の精神を再認識し、今こそ、それを磨き上げるべき時である。
 日本の伝統文化の奥行の深さのみならず、日本人の勤勉、規律の高さ、自然への畏敬の念と共生観念、他者へのおもいやりや『場』への敬意など、他者とともにある日本人の生き方を見つめなおす必要がある。……しかし、イノベーションを進め、勤勉な応用と創意工夫で、産業や経済を発展させ、人々の生活の利便の増進、そして多様な芸術文化の融合や発展に寄与し、利他と自利の精神で共存共栄を図る、そんな国柄を国内社会でも国際社会でも実現することを新たな国是として、国民一人ひとりが他者のために何ができるかを考え、行動する共同体を作るべきではないか。」
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 昭和・平成・令和の皇室は、和歌を詠む最高位の文系であると同時に生物を研究する世界的な理系である。
 武士は文武両道であったが、皇室は文系理系双系であった。
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 徳川家康は、実理を優先し、読書を奨励し、経験を重視し、計算の数学と理・工・農・医・薬などの理系の実利で平和な江戸時代を築いた。
 が、馬車や大型帆船は便利で富をもたらすが同時に戦争に繋がる恐れのあるとして禁止し、江戸を守る為に大井川での架橋と渡船を禁止した。
 つまり、平和の為に利便性を捨てて不便を受け入れ、豊よりも慎ましい貧しさを甘受した。
 それが、「金儲けは卑しい事」という修身道徳であったが、結果的に貧しさが悲惨や悲劇を生んだ。
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 日本で成功し金持ちになり出世するには、才能・能力・実力が必要であった。
 日本で生きるのは、運しだいであった。
 日本の運や幸運とは、決定事項として与えられる運命や宿命ではなく、結果を予想して自分の努力・活力で切り開く事であった。
 それは、自力というより、神か仏か分からない他者による後押しという他力に近い。
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 左翼・左派・ネットサハ、右翼・右派・ネットウハ、リベラル派・革新派そして一部の保守派やメディア関係者には、日本民族ではない日本人が数多く含まれている。
 彼らには、数万年前の石器時代縄文時代と数千年前の弥生時代古墳時代から受け継いできた日本民族固有の歴史・文化・伝統・宗教はない。
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 日本の自然は、数万年前の石器時代縄文時代から日本列島に住む生物・人間を何度も死滅・絶滅・消滅させる為に世にも恐ろしい災厄・災害を起こしていた。
 日本民族は、自然の猛威に耐え、地獄の様な環境を生きてきた。
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 日本民族は、石器時代縄文時代からいつ何時天災・飢餓・疫病・大火などの不運に襲われて死ぬか判らない残酷な日本列島で、四六時中、死と隣り合わせの世間の中で生きてきた。
 それ故に、狂ったように祭りを繰り返して、酒を飲み、謡い、踊り、笑い、嬉しくて泣き、悲しくて泣き、怒って喧嘩をし、今この時の命を実感しながら陽気に生きていた。
 「自分がやらなければ始まらない」それが、粋でいなせな江戸っ子堅気の生き様であった。
 江戸時代は、自助努力のブラック社会であった。
 田代俊孝(仁愛大学学長)「『人は死ぬ』という厳然たる事実を、誰しも普段の生活では見て見ぬふりをしているものです。しかし、自分がいずれは『死すべき身』だということを意識すれば現在の生への感謝が生まれ、生きる気力が湧いてくる。つまり天命、死というものを知ることによって人生観が変わる。祖父母、父母、そして自分と、連綿と続く流れのなかで思いがけず命をいただいたのだ、と気づくのです」
 植島敬司(宗教人類学者)「人生は自分で決められることばからりではありません。不確定だからこそ素晴らしいのです。わからないなりに自分がどこまでやれるのか、やりたいことを追求できるのかが大事で、それが人生の豊かさにつながるのだと思います」
 平井正修(全生庵住職)「コロナ禍に襲われるずっと以前から人類は病に悩まされてきました。病気やケガで自由な身体が動かなくなり、人に介抱してもらうと、当たり前のことのあるがたさに気づきます。何を当たり前として生きていくのか、それは人生でとても大切なことであり、すべての人に起こる究極の当たり前が、死なのです」
 「現代では死というものが過剰に重たく受け止められていますが、そもそも死はもっと身近にあるものです。考えようによっては、現世に生きているいまのほうが自分の仮初(かりそめ)の姿とさえ言える。
 最終的には、誰もが同じところへと生きます。みんなが辿る同じ道を、自分も通るだけ。そう思えば、死も恐れるものではありません」
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 日本文化とは、唯一人の生き方を理想として孤独・孤立・無縁、わび・さび、捨てて所有しないを求める、「何も無い所」に時間と空間を超越し無限の広がりを潜ませる文化である。
 それが、日本人が好む「色即是空、空即是色」である。
 日本文化は、中国文化や朝鮮文化とは異質な独立した特殊な民族的伝統文化である。
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 日本の宗教とは、虚空・虚無という理想の境地に入る為に自己や自我など自分の存在を肯定も否定もせず、ただただ「はかなく無にして消し去る=漠として死を見詰める」事である。
 それ故に、日本文化や日本の宗教は男が独占していた。
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 日本民族の伝統的精神文化は宮仕えする男性の悲哀として、行基西行、一休、鴨長明兼好法師芭蕉葛飾北斎など世捨て人・遁走者、隠者・隠遁者・遁世者、隠居、孤独人・孤立人・無縁人への、求道者として一人になりたい、極める為に一人で生きたいという憧れである。
 如何なる時も、オンリーワンとしてナンバーワンとして我一人である。
 そして日本で女人禁制や女性立ち入り禁止が多いのは、宗教的社会的人類的民族的な理由によるジェンダー差別・女性差別・性差別ではなく、精神力が弱い日本人男性による煩わしい女性の拘束・束縛からの逃避願望である。
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 女性は、子供を産み、子供を育て、末代まで子孫を増やしていく、つまり「命を喜びを持って育み、有を生みだす」存在である。
 日本における女性差別は、「死を見詰めて無を求める男」と「命を生み有りに生き甲斐を感じる女」、ここから生まれた。
 つまり、男尊女卑と一口で言っても現代と昔とは全然違う。
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 日本民族心神話において、最高神天皇の祖先神である女性神天照大神で、主要な神の多くも女子神である。
 日本民族は、あまた多くの女性神に抱かれながら日本列島で生きてきた。
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🍘10〗ー2ー東南アジアの海賊と拉致労働者による密漁。~No.33No.34 

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 現代日本は、ウソでも良いから綺麗事しか信じないし受け付けない。
   ・   ・   ・   
 2022年5月19日号 週刊新潮「スクリーン
 映画『ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇』
 監督/シャノン・サービス ジェフリー・ウォルドロン
 主演/パティマ・タンプチャクル トゥン・リン
 [アメリカ/90分]
 評 グレゴリー・スター
 幼い頃、18世紀の海賊の本を夢中になって読んだ。少年らが拉致されて海賊になったと知って震え上がったのを覚えている。同じような事態が現代でも起きていること、そして『海の奴隷』によって捕獲された魚を食べているかもしれないことを本作で知って衝撃を受けた。
 このドキュメンタリーはタイで活動を行うパティマと彼女が率いる労働権利推進ネットワーク(LPN)が、漁業界の人身売買の犠牲者救済に奔走する姿を追う。近海での乱獲がたたり、また当局の目を逃れるためもあって、タイの漁船は遠洋まで出る。漁業界は慢性的な人手不足で人身売買ネットワークが暗躍し、貧しい労働者を拉致して船に乗せる。囚われた男たちは劣悪な環境で長時間労働を強いられる。
 大半の漁船は荷揚げを海上で行い、入港することはほぼない。そのため乗組員に逃げるチャンスはなく、家族に連絡することさえできない。それでも逃走を試み、なかには逃げ延びたものもいる。
 パティマらが、インドネシアの島まで逃げた元乗組員のインタビュー映像に再現ドラマが挿入され、悲劇とは裏腹に海の映像は美しい。働き手の出身国はタイにミャンマーカンボジアラオスなどで、故郷に戻ることを諦め、地元女性と家庭を築いた人も少なくない。
 パティマは数年前、ノーベル平和賞にノミネートされた(本作によると、パティマの組織は4,000人以上の男性を救出した)。力強い傑作だが、唯一残念まのは、どの企業が現代の奴隷制度で大きな収益を上げているのかがわからないことだ。これでは、購入拒否などでこうした企業に対して意思表示することもできない。本作が最初に公開されたのは2018年。以来、何かかわったのだろうか。」
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📉24】─1─低学歴国日本の本音――大学進学より大企業就職の方がトクなのか?~No.50No.51 

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 2022年5月15日 MicrosoftNews 現代ビジネス「低学歴国日本の本音――大学進学より大企業就職の方がトクなのか? 知識や能力を評価しないこの国の給与
 野口 悠紀雄
 日本では、大学卒で小企業で働く人よりも、高校卒で大企業で働く人のほうが、生涯所得が848万円多くなる。日本の給与体系が個人の能力を評価するものでないために、このようなことが生じる。
 「学歴が高いほど収入が多い」というが
 学歴と収入は関連しており、高学歴ほど、生涯の給与が多い」と言われる。賃金統計のデータを見ると、確かにそうした傾向がある。図1は、賃金構造基本統計調査のデータを用いて、男性の一般労働者についての学歴別・年齢別の給与(きまって支給する現金給与額。月額)を示したものだ。
 図1 学歴別・年齢別賃金(その1:10人以上の企業、単位:1000円)
 © (C)現代ビジネス 低学歴国日本の本音――大学進学より大企業就職の方がトクなのか? 知識や能力を評価しないこの国の給与
 令和3年賃金構造基本統計調査のデータより筆者作成
 初任給では大きな差はないが、その後、高校卒の給与はあまり伸びないのに対して、大学卒の給与は年齢とともに増加し、50~54歳では、大学卒が52.9万円と、高校卒34.2万円の1.5倍になる。
 図1のデータから年収の数字を出し、これらを単純に合計したものを「生涯収入」と呼ぶと、大学卒は2億6639万円となり、高校卒2億0014万円より約6500万円多い。倍率では1.33倍だ。
 「だから、経済的な観点からみて、大学に進学すべきだ。大学に進学しない人は、このような計算を理解していない」と言われる。
 確かに、学歴は、収入を増やするための手段として、努力によって獲得できるほぼ唯一のものだから、以上の論理によれば、大学に進学するのが合理的だ。しかし、この論理はあまりに単純すぎる。事態はそれほど簡単ではない。
 上記の数字を鵜呑みにすると、日本の高等教育制度が抱えている深刻な問題を覆い隠してしまうことになる。そして、改革の必要性が見えなくなる。
 日本の大学進学率は、国際的に見てかなり低い。日本は低学歴国だ。こうなる理由は、「以上のような計算を理解していない人が多いからだ」ということではない。 経済的観点から見て、大学進学が合理的かどうかに疑問があるのだ。
 大学進学より大企業就職のほうが生涯給与が多くなる
 図1に示したデータだけから、「大学進学が生涯給与を増やす」という結論は得られない。なぜなら、日本では、給与は企業規模によって大きく異なるからだ。
 賃金構造基本統計調査によれば、従業員1000人以上の企業の平均給与月額は37.6万円であり、従業員10~99人の企業の平均給与29.89万円の1.26倍だ。これは、先に見た大学卒と高校卒の生涯賃金の比率とほぼ同じだ。したがって、「小企業で働く大学卒よりも、大企業で働く高校卒のほうが給与が高い」ということがあり得るわけだ。
 このことは、データによって確かめられる。図2には、従業員数1000人以上の企業の高校卒と、従業員10~99人の企業の大学卒の給与(きまって支給する現金給与額。月額)を示す。
 図2 学歴別・年齢別賃金(その2:大企業と小企業、単位:1000円)
 © (C)現代ビジネス 低学歴国日本の本音――大学進学より大企業就職の方がトクなのか? 知識や能力を評価しないこの国の給与
 令和3年賃金構造基本統計調査のデータより筆者作成
 59歳までのどの年齢でも前者の給与が高い。逆転できるのは、60歳になってからだ。その結果、大卒で小企業で働く人の生涯給与2億3110万円より、高卒で大企業で働く人の生涯給与2億3958万円の方が、848万円ほど高くなる。
 したがって、「学歴より、大企業に就職することのほうが重要だ」ということになる。「日本では、大企業に就職することが、大学に進学するのと同じ経済的価値を持つ」と言ってもよい。
 大学進学にかかった費用を取り戻せない
 問題はこれだけではない。当然のことだが、大学進学には費用がかかる。学費だけではない。大学在学中に働くのは難しいから、4年分の所得を放棄することになる。また、大学受験のために私立校に通ったり、塾に通ったりすれば、かなりの費用がかかる。
 さらに、日本の給与体系は年功序列的なので、大学卒であるために給料が高くなるといっても、それが実現するのは、大学卒業後かなり長い時間が経った後のことになる。
 こうしたことを考えると、先に述べた企業規模による給与の差を考慮にいれなくとも、大学進学が有利な投資といえるかどうかに疑問が生じる。経済的に余裕がある家庭の子女だけが、大学に進学できることになる。
 企業は大学入学というレッテルだけを評価している
 以上で述べたことは、日本社会が高等教育の意義をどのように評価しているかと深い関係がある。
 そもそも、学歴が高いほど給与が高くなるのはなぜだろうか? それは、大学で教育を受ければ、高い能力が獲得でき、それを職務の上で発揮できるからだ。
 しかし、日本の企業は、大学卒をそのような意味では評価していない。大学卒というレッテルだけを重視し、「そのレッテルがある人に管理職になる機会を与える」という意味で評価している場合が多い。つまり、学歴とは、管理職への入場券なのだ。
 そして、人々の能力や仕事の成果に合った賃金を払っているのではなく、管理職という地位についた人に自動的に高い賃金を払っている。専門知識や専門的能力を評価し、それへの対価として高い給与を支払っているわけではない。
 その証拠に、図1で分かるように、初任給では大学卒と高校卒にあまり大きな差はない。また、20歳代でも、あまり大きな差はない。そして、時間が経つほど学歴による差が開く。もし専門的知識や能力を評価しているのなら、初任給から大きな差があるはずだ。そして、勤務年数が増えればほぼ自動的に給与が増えるというようなことはないはずだ。
 アメリカの場合、初任給で学歴など能力によってかなりの差があり、その後は、年齢とともに自動的に給与が増えるということはない。これは能力や成果を評価しているからだ。
 日本の大学は社会の要請に応えていない
 責任は、企業だけにあるのではない。大学の責任も大きい。大学は、社会の要請に合わせて学生の能力を高めるような教育を行なっているとは言えない。
 大学の最も重要な役割は、入学試験において選別を行なうことだと言っても過言ではない。そして、入学できさえすれば、よほどのことがない限り卒業できる。だから、正確に言うと、レッテルは「大学卒」ではなく、「大学入学」というレッテルなのだ。
 しかも、最近では、入学試験における選別さえ十分に行われていない可能性がある。総合型選抜(旧AO入試)という名の下で、入学の基準が緩くなっている可能性がある。
 大学進学に意味がある社会を作れ
 私は、大学に進学したい人がすべて進学できるような社会が望ましいと考えている。そして、大学教育を受けたいと考えるすべての日本人が、その希望を実現できる社会を築くべきだと考えている。
 そのためには、社会が大学教育の役割を正当に評価し、それを給与で評価してくれなければならない。また、大学がそうした社会の要請に応えるような教育をしなければならない。
 このような観点から見て、日本の大学の現在の状況は、大きな問題を抱えている。
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🍞2〗ー9・Aーウクライナ支援や食料安全保障を議論、低自給率の日本は対応急務。~No.10 

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 2022年5月14日17:16 産経新聞G7農相会合 ウクライナ支援や食料安全保障を議論、低自給率の日本は対応急務
 G7農相会合に出席した武部新・農水副大臣(中央)ら各国代表=13日、ドイツ・シュツットガルト(共同)
 13日からドイツ南部シュツットガルトで開かれている先進7カ国(G7)農相会合は14日、ロシアに侵攻されたウクライナ穀物生産や輸出支援、世界の食料安全保障などについて議論。ウクライナのソルスキー農業食料相も招待され、支援を求めた。会合は同日、共同声明を採択して閉幕する。
 日本から出席した武部新農林水産副大臣は、ウクライナ政府に食料物資を届けたことを紹介。米国の不作にウクライナ侵攻の影響も重なり、日本では政府が輸入小麦を製粉会社に売り渡す際の価格が4月から17・3%も引き上げられるなど、穀物価格の高騰にも触れ「この状態が長く続くと、価格だけでなく量の危機に陥る可能性がある」と対応の必要性を訴えた。
 ウクライナでは、ロシアによる海上封鎖で黒海沿岸の港湾施設が使えず、輸出が停滞している。ソルスキー氏は会合で、ロシアが穀物を略奪しているとも明らかにした。
 声明では、各国がウクライナと連帯し、食料の安定供給支援に努めるなどの内容を採択するとみられる。G7は3月にも臨時農相会合を開き、ロシアを強く批判する声明を採択し、ウクライナへの食料生産支援などで一致している。
 ただ、最近のG7の声明では紛争下での食料安全保障への危機や懸念を共有することなどにとどまっており、具体的な対策までは踏み込んでいない。キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹は「食料備蓄システムの構築など、食糧危機にひんする新興国に対して実効性ある具体的な取り組みまで議論しなければ、会合開催の意味がない」と批判する。
 さらに、G7で著しく食料自給率が低く、周囲を海に囲まれた島国である日本の場合、食料安全保障上の課題は大きいという。山下氏は「中国の台湾侵攻により重要な海上交通路(シーレーン)が使えなくなることも想定した食料安全保障対策が急務だ」と指摘。その上で、「農地を増やし、日本の主食であるコメの生産量を拡大するなどの有事の備えが必要」と警鐘を鳴らす。(西村利也)」
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🍞2〗ー8ーロシアのウクライナ戦争で小麦価格が高騰して世界食糧需給バランスが破綻し始めている。~No.9 

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 2022年5月13日21:33 MicrosoftNews 時事通信「世界の食料問題「ロシアに責任」=独首相、プーチン氏と電話会談
 【バイセンハウス時事】ドイツのショルツ首相とロシアのプーチン大統領は13日、電話会談を行った。ショルツ氏はロシアにウクライナでの即時停戦を求めた上、世界的に食料供給が逼迫(ひっぱく)している問題について「ロシアに特別な責任がある」と、対応を強く求めた。
 © 時事通信 提供
 ドイツのショルツ首相(EPA時事)
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 5月10日 MicrosoftNews KYODONEWS 共同通信「農産物9千万トン輸出できず 港湾封鎖、巨額損失と首相
 © KYODONEWS ウクライナオデッサの港に停泊する貨物船=2016年11月(ロイター=共同)
 【リビウ共同】ウクライナのシュミハリ首相は9日、南部オデッサなどの港湾がロシア軍の侵攻で封鎖された影響で、アフリカやアジア、欧州に向けた農産物9千万トンが輸出できない状態にあると明らかにした。経済損失は連日1億7千万ドル(221億6千万円)に上るとしている。ウクライナメディアが伝えた。
 シュミハリ氏は9日、欧州連合EU)のミシェル大統領らと共にオデッサを訪問。「世界はロシアがウクライナの港をどう封鎖し、食料不足を引き起こしているのかを見る必要がある」と語った。
 世界食糧計画(WFP)は声明で封鎖の継続は世界の食料危機につながると懸念を表明している。」
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 5月11日 産経新聞「〈独自〉食料安保強化の自民党提言案が判明 参院選公約反映へ
 自由民主党本部=東京都千代田区永田町
 自民党が5月中に策定する食料安全保障の強化に向けた提言案が11日、判明した。新たな食料安保予算の十分かつ継続的な確保や「食料・農業・農村基本法」の幅広い観点からの検証・見直しなどが柱。来週中にも正式決定し、政府の経済財政運営の指針「骨太方針」や、夏の参院選の公約に反映させる考えだ。
 提言案は、2月に発足した党食料安全保障に関する検討委員会(委員長・森山裕総務会長代行)が食料自給率向上や飼料・肥料価格の高騰対策などの議論を重ね、取りまとめた。
 食料自給率が37%(令和2年度、カロリーベース)と過去最低水準に低下している中、提言案は「新型コロナウイルス禍やウクライナ情勢で食料の安定供給のリスクが顕在化した」とした上で、食料安保の強化は「国家の喫緊かつ最重要課題」と強調した。既存の予算などに加え、食料安保のための「思い切った」予算を新たに確保し、農林水産関係予算を拡充していく必要性を明記した。
 また、中長期的な検討課題として、制定から20年以上が経過した食料・農業・農村基本法について、農地の実態に合致しているかなど、検証作業を今秋から本格化するよう要請。長期的な食料安保の強化に向け、政府に「食料安全保障対策本部(仮称)」の新設も求める方向だ。
 そのほか、輸入に依存する小麦、大豆、トウモロコシといった穀物の増産・備蓄や国産飼料増産体制の強化、米粉の活用拡大促進なども盛り込んだ。」
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 食糧・物資、エネルギー、その他の輸入国日本は、ウクライナ戦争によって世界的な品薄と世界市場での高騰で、アメリカへの依存が否応なしに増していく。
 その時、アメリカを嫌悪する反米派・反安保派はどうするのか。
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 食糧はエネルギーと同様に、敵対国を追い詰める事ができる最重要な戦略物資である。
 つまり、「売らない」という選択である。
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 世界的歴史的大国とは、食糧・物資・エネルギーを他国に依存せず自国内だけで自給できる国の事を言い、その意味でアメリカが唯一の大国である。
 日本は全ての面で自活できず外貨の米ドルで海外で必要な量を購入し、海上・上空・陸上を安全と安定で輸入しなければならない、それ故に日本は絶対に大国にはなれない。
 戦後、隠蔽されてきた日本の実態をウクライナ戦争が白日の下にさらけ出している。
 が、その事実から目を逸らして何もしない日本人が未だに数多く存在している。
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 2022年5月22日号 サンデー毎日「食糧大国ロシアが牙をむく日
プーチン『敵対国への食料輸出を監視する』
▶日本が消費量の4分の1をロシアとベラルーシに頼る『ある物質』
 ロシアはウクライナで民間人を殺戮し、深刻な人道危機を招いた。両国は小麦などの食糧生産大国だ。今後、戦闘のエスカレートやプーチン露大統領の行動次第では、国際価格はさらに上がりそうだという。食糧事情に詳しい柴田明夫氏に先行きを聞いた。
 柴田明夫
 ──ロシアがウクライナに侵攻した直後、柴田さんは本誌の取材に〈中東や北アフリカで2010~12年に相次いだ『ジャスミン革命』『アラブの春』は、小麦価格の高騰が理由の一つでした。これから同じような民衆蜂起が吹き荒れることになる〉と予測しました(本誌3月13日号)。
 柴田明夫 『ジャスミン革命』とは北アフリカチュニジアで10年12月に始まった反政府デモです。それがエジプト、リビア、イエメンなどのアラブ諸国に飛び火しました。それらの国では長期的独裁政権が崩壊するに至り、『アラブの春』と呼ばれました。
 背景には小麦問題がありました。10年、ロシアは記録的な猛暑による干ばつに見舞われ、小麦の生産量が前年比30%以上も減少しました。当時のプーチン首相は同年8月5日、小麦など穀物の輸出を禁止し、ウクライナも10月に追随しました。主要穀物の国際価格はそれより前、06~08年に高騰していましたが、さらに上がりました。その結果、チュニジア、エジプト、イエメンなどで食糧の不足が深刻化し、人々の不満が高まって反政府運動という形で噴出したのです。
 エジプトは一人当たりの小麦消費量が年300キロほどと世界で最も多い国の一つ。国連食糧農業機関(FAO)のデータによれば、10年の小麦輸入量は世界1位の1,059万トンでした。
 つまり、食糧供給の先行きに不安が高まったことが、人々の蜂起した直接的な原因になったと考えられるのです。
 ただ、指摘しておかなければならないのは、10年時点で世界の食糧需給はすでにバランスが崩れていたことです。1990年代前半、冷戦が終わってから経済のグローバル化が進み、中国、インド、東南アジア諸国の人々が一気に豊になりました。人々は肉をより多く食べるようになり、牛や豚など家畜の飼料に使う小麦やトウモロコシの需要が増えました。
 英経済誌エコノミスト』は2007年、『ジ・エンド・オブ・チープ・フード(安い食の終焉)』というタイトルの特集記事を載せ、こう説明しました。〈1985年に肉を20キロ食べた中国の消費者が今年は50キロたいらげるように、新興国の富が増えるに従って起きる食の構造的変化が〝アグフレーション〟をもたらしている〉(2007年12月6日号)。『農産物』と『インフレーション』を組み合わせた造語を使い、農産物のインフレは長期化すると主張したのです。
 パンが5割高になった国もある
 ──ロシアがウクライナに侵攻したことはどんな影響を及ぼしていますか。
 柴田 FAOのデータによれば、小麦に関する世界順位(20年)はロシアが生産量3位、輸出量1位、ウクライナが生産量8位、輸出量5位でした。その両国が戦っているのです。しかもロシアとウクライナの小麦は安価です。相場が過熱している時、ウクライナが小麦やトウモロコシの輸出を増やすと価格が落ち着くことが多く、ウクライナ産には〝市場冷却機能〟があると言われてきました。
 ところがウクライナは今、輸出どころではありません。ウクライナが中東や北アフリカに輸出する小麦の大半は黒海に面するウクライナ・オデーサ港で船に積み込まれ、輸出先に向かいます。ロシアの分も黒海沿いの港から輸出されます。FAOの統計によれば、世界の小麦輸出量は2億トンほど、そのうち、ロシアは19%、ウクライナは9%を占めます(20年)。
 米農務省が今年4月8日に発表した穀物貿易の分析によると、かつてアラブの春が起きた中東・北アフリカが21~22年に輸入する小麦は6,228万トンで、世界の小麦輸入量の32%を占めます。〝第二のアラブの春〟の火種がくすぶっていると考えられるのです。
 中東15ヵ国(パレスチナを含む)と北アフリカ5ヵ国の人口を世界銀行のデータベースで調べると、2000年3億7,746万人、10年4億5,699万人、20年5億4,738万人。10年ごとに8,000万~9,000万人増えている上、25歳以下が総人口に占める割合が大きく、貧困層が多い。そのような人々が街頭に出たことで、アラブの春が起こったのです。
 そしてロシアがウクライナに侵攻した直後から、中東や北アフリカでは食糧の価格が高騰し、在庫不足が懸念されています。
 {開戦直後の2月25日、ロイターはレバノンのサレム経済貿易相に取材した記事を配信し、同国の小麦在庫量は〈1カ月か2ヶ月分〉と伝えた。3月24日付のレバノン有力紙『ロリアン・ル・ジュール』(電子版)はサレム氏のインタビューを載せ、〈2ヶ月。小麦、植物油、砂糖の今の在庫でレバノンが生き永らえる期間だ〉と報じた。レバノンの輸入小麦の6割近くはウクライナ産という。
 日本貿易振興機構の発表によれば、エジプトでは3月の消費者物価指数の前年同月比が3年ぶりの高水準だった。中でもパン・小麦は同24.5%上昇したという。3月22日付の『読売新聞』に載った記事は同国について〈小麦自給率が4割で、輸入分の8割を露・ウクライナ産に依存する〉とし、〈(ロシアがウクライナに)侵攻後、制裁や供給減の不安が高まり、パンの価格は50%上昇した〉と伝えた。マドブーリー首相は同月21日、パンの高騰を抑えるため、政府補助の対象でないパンの小売価格を統制すると発表している。}
 ──ウクライナの農業はどうなっていますか。
 柴田 ウクライナでは例年4~5月に冬小麦が収穫し、5~6月に春小麦やトウモロコシを作付けします。しかし、戦争によって小麦などの冬作物は農地の20%で収穫ができず、トウモロコシなどの春作物は農地の30%で作付けが困難になっています。生産者が避難したり、軍に招集されたりして、人手が足りなくなっているのです。さらに軍が燃料を多く使うようになったため、農家がトラクターなど農業機械用の燃料を手に入れにくく成っています。ロシア軍が農地を荒らしたり、貯蔵庫を破壊したりする被害もあります。
 オランダの農業系金融大手ラボバンクのオーストラリア法人は2月25日、こんな予測を発表しました。
 〈世界の小麦輸出のうち黒海地域は34%を占めている。この地域の輸出はロシアとウクライナの全面戦争によって少なくとも短期的には急ブレーキがかかる。海運が途絶えたりして、船舶保険が高騰するか契約できないといったことが起きたりするのが理由だ〉
 ロシアを支持する国が増える?
 ──
 20年の農林水産省輸出入統計によると、日本の輸入小麦は米国、カナダ、オーストラリアがほぼ全量を占め、ロシアとウクライナからは輸入していません。それでも国内価格に影響しますか。
 柴田 小麦の需要が世界的に逼迫すれば、当然ながら国際価格が上がります。米シカゴ商品取引所では3月8日、小麦先物価格(中心限月5月物)が1ブッシェル(約27キロ)当たり13ドル(約1,700円)を突破し、14年ぶりに過去最高値を更新しました。小麦はさまざまな食料加工品や飼料の原料として使うため、あらゆる食料品が値上がりすると覚悟する必要があります。
 ──ロシアが再び穀物の輸出を禁止する恐れはありますか。
 柴田 それに関し、プーチン大統領が興味深い発言をしました。
 {4月5日、農業、漁業の開発に関する会議にビデオ会議システムで出席したプーチン氏はこう語った(露大統領府ウェブサイトに載った英文発言録による)。
 『我が国は20年をもって農産物の純輸出国になりました。(中略)今日、我々は約160ヵ国に輸出しています。(中略)世界的に食糧が不足する今年は、食糧輸出に注意しなければなりません。ロシアに敵対的な政策を取る国々への輸出を慎重に監視しなければなりません』}
 柴田 この発言から分かるのは、プーチン氏は食糧を天然ガスや石油と同じ、『戦略物資』と考えていることです。ロシアが『我が国を支持すると表明した国を優先して食糧を輸出する』と決めたからどうなるでしょう。ロシアを支持する国が増えてもおかしくない。ロシアによる侵攻は許されませんが、世界の中には『アラブの春の再来こそ防がなければならない』と考える指導者もいるのです。
 米政府は1980年代まで、大豆、トウモロコシ、小麦が不足する国にそれらを供給していました。『そうしなければ共産化する』という考えがあり、食糧を戦略物資として使っていました。ところが、ソ連が91年に崩壊すると、米政府は経済合理性を追求して食糧在庫を減らす戦略に転じました。
 今、ロシアは冷戦時代の米国と同じような役割を担おうとしているのかもしれません。日本人の多くが考えるほど、世界が反ロシアで一致するとは限られません。
 問題は穀物だけではありません。もう一つ、ロシアが握っている重要産品があります。近代農業に欠かせないのが『肥料の三元素』、つまり、窒素、リン酸、カリウムです。ロシアはそれら肥料の主成分となる物質の主要生産国です。
 米地質調査所のデータによれば、ロシアは窒素の原料となるアンモニアの生産量が世界2位、リン酸の原料となるリン鉱石が4位、カリウムの原料となるカリ鉱石が2位。ロシアの戦争を支持するベラルーシはカリ鉱石の生産量が3位です(いずれも20年)。ロシアは世界最大の肥料庫と言えるのです。
 化学肥料の原料はほぼ全量を輸入
 ──ロシアは経済制裁を科す日本に肥料の主成分を禁輸する恐れがあるということですか。
 柴田 その恐れはあると考えるべきべきです。世界最大の肥料庫からの供給が物流の混乱と禁輸の両面から途絶えれば、日本だけでなく世界中の近代農業システムが致命的な打撃を受けます。化学肥料がなければ、作物は育たず減収は避けられません。
 日本は化学肥料の原料のほぼ全量を輸入に依存しているため、特にカリウム(塩化カリ)は輸入量の25%をロシアとベラルーシが占めていました(20年)。
 3月以降、急激に進む円安ドル高によって、肥料の価格はますます高騰します。農家はその分を農産物の価格に転嫁せざるをえません。食料品の小売価格はすでにかなり上昇していますが、今後もっと上がらざるを得ないと考えています。
 ──日本はどう対応すべきですか。
 柴田 今からでも遅くないので、食料安全保障の強化を真剣に検討し、実施すべきです。農林水産省のデータによれば、日本の基幹的農業従事者(普段仕事として主に自営農業に従事している人)は毎年5万人以上、農地は年2万~3万ヘクタール減り続けています。日本の食料自給率は20年度、カロリーベースで37%という心もとない水準です。経済合理性だけを追求する農業政策のツケが今、押し寄せているのです。
 一方、中国は穀物の備蓄を戦略的に増やしています。現在、世界の穀物在庫は8億トンに上りますが、そのうち約5億トンは中国の在庫です。穀物在庫は食糧が不足する国に対する交渉カードになり得ます。
 4月7日、国連総会はウクライナで重大な人権侵害をしていたロシアの国連人権理事会理事国としての資格を停止する決議を採択しました。ロシア、中国など7ヵ国は反対、インド、ブラジルなど17ヵ国は棄権しました。2000年代以降、急激に発展したブラジル、ロシア、インド、中国は『BRICs』と呼ばれましたが、その全てが賛成しなかったのです。資源国のBRICsが『我々の仲間に入れば、食糧やエネルギーを融通する』と提案したらどうなるのか。ウクライナ危機に起因する食糧不足によって、日米欧の地位が地盤沈下し、中露などの独裁的な国が勢力を増すというシナリオも考えられるのです。
 構成/ライター・角山祥道」
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 日本民族日本人は、数万年前の石器時代縄文時代、そして数千年前の弥生時代古墳時代から日本列島で生きてきた。
 現代の日本国民日本人は、1946年に強制された戦後民主主義教育を学び、1980年代から生まれ変わった様に生きてきた新しい日本人である。
   ・   ・   ・   
 現代の日本人は、昔の日本人とは違って民族的な歴史力・文化力・伝統力・宗教力はなく歴史を正しく読み理解する能力はない。
 現代日本人が好んで言う「愚者は経験から学び、賢者は歴史から教訓を得る」は、「馬の耳に念仏」である。
   ・   ・   ・   
 正統な天皇陛下は神田で稲を植えて米を作られ、皇后陛下は蚕を飼い生糸を生産して機織りで布帛を作られる。
 それが、天皇の神聖な国事行為の一つである。
 11月23日は、勤労感謝という国民の祝日ではなく、皇室祭祀における新嘗祭という重要な祭日である。
   ・   ・   ・   
 日本民族は、単純の農耕漁労民と言うより平地・山野、海・河川という地理を最大限に活用して生産しながら生きたきた複雑な農耕牧畜民であった。
 その生き方は、数万年前の石器時代縄文時代から受け継いできていた。
 が、現代の日本人は農耕牧畜民でもなければ農耕漁労民でもない。
   ・   ・   ・   
 空想的平和主義と妄想的理想主義を信仰する護憲派が御題目のように唱える憲法九条では、日本は守れないし、日本を救えない。
 ましてや、農業蔑視・反宗教無神論・反天皇反民族反日本の日本人は有害なだけである。
 さらに、無政府主義者、反政府主義者、反国家主義者、反国境主義者などグローバル化やボーダレス化を目指す人々も同様である。
   ・   ・   ・   
 日本の食糧計画は、安定した供給が望める平和対応であって供給が途絶える危険性を想定した戦争対応ではない。
 つまり、平和憲法に従って戦争など考慮されていない。
 戦争を考える事は戦争を招く、という戦後日本の常識による。
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 現代の日本人は、昔の日本人とは別人の様な日本人である。
 何故か、それは、現代の日本人には民族的な歴史力・文化力・伝統力・宗教力、特に天皇神話の一つである飢餓救済の稲神話を切り捨てているからである。
 現代の日本人は、大量生産・大量消費のバブル経済で民族的の「食べ物は神様」、「もったいない精神」、「食べ物の恨みは怖い」を無価値として否定し、神性であるはずの食べ物を生ゴミ・残飯として捨てた。
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 高度経済成長からバブル経済そして今日に至るまで、政治家、官僚、経済人そしてメディア関係者、アナリスト・専門家、学者・教育者らは、日本経済の為に日本農業を犠牲にしても構わない、不足して足りない分は外国から購入すればいいと、農業不要論を叫んできた。
 彼らは、守るべきは日本農業であって日本人農民ではないとして、減少して不足する農業労働人口を積極的に外国人農民移民を受け入れて日本農業を任せるべきだと、主張している。受け入れる外国人農民移民の多くは中国人移民とされている。
 チャイナマネーは、過疎地の農地を大量に買い漁っている。
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 戦前の日本は、昭和8年から16年までの異常気象によって凶作が発生し食糧生産量が激減して深刻な食糧不足に陥り、国内で餓死者を出さない為に、穀物生産地の仏印ビルマと石油生産地の蘭印を手に入れるべく太平洋戦争に突入した。
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📉4】─1─学校はブラック職場で教員を希望する若者離れが進む。〜No.6 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2022年5月22日号 サンデー毎日「幸せな老後への一歩 荻原博子
 『ブラック』な職場で若者離れが進む日本の教育現場
 スポーツ庁有識者会議が公立中学校の部活動を大きく変える提案をまとめました。2023年度から、運動部の指導を休日に限って民間スポーツ団体などに委託するという内容です。
 事情をよく知らない人は『部活を外部委託するなんてひどい話だ』と思うかもしれません。しかし、この改革は教育の根深い問題と絡んでいます。今、教員の多くは過酷な労働で過労死する寸前なのです。
 先日、話す機会があった中学校の先生は、部活指導についてこう話していました。
 『ここだけの話ですが、コロナで部活がなくなり、うれしかった。家族と過ごす時間が増え、今までできなかった自分の子の教育を見る余裕ができたんです。「いつ教師を辞めようか」と考えていた矢先にコロナが来ました。志を持って教師になったはずなのに、いつの間にか疲れ切ってしまい、コロナでやっと一息つけました』
 学校はブラック企業、学校の先生はブラック企業の労働者──。以前から何人もの小中学校の教員から聞いていたことです。
 我が家は父も母も祖父も祖母も叔父も叔母も教員という先生一家でした。ですから、教員がどれだけ大変な仕事なのか、人一倍分かっていました。
 父母はよく夜なべしてテストを採点し、一人一人に『よく頑張ったね』『○○をもう少し頑張ろう』などとコメントを書いていました。そういう仕事を家に持ち帰ってくるのでいつも睡眠不足で、子ども心に『先生という仕事は重労働だな』と思っていました。
 けれど、父母は担当する子どもが頑張って育っていく姿に喜びと誇りを感じていたので、苦にならなかったようです。
 父は途中で実業界に転じました。起業した父を部下として支え、身を粉にして働いてくれたのは教え子たちでした。
 確かに、昔の教員は給料の割には忙しい仕事でした。
 けれど、今の教員から話を聞くと、忙しさの質が違うようです。私の父母はかわいい教え子のために一人一人の顔を思い浮かべながら頑張っていました。今の教員は子どもたちのために頑張るというより、教育委員会などに提出する書類の記入、保護者による苦情の対応、それに関連する書類の作成といった事務に忙殺されています。その結果、一番大切な授業の準備も満足にできない状況に陥っているといいます。
 文部科学省の『教員勤務実態調査』(2016年度)によると、教員の1週間当たりの学内勤務時間は小学校教諭57時間29分、中学校教諭63時間20分。労働基準法が定める週40時間の法定労働時間をはるかに超え、時間外労働が月80時間の『過労死ライン』を突破する教員が多いことを示しています。
 しかも、恐ろしいことに家に持ち帰ってする作業の時間は含まれていないのです。
 過労死する寸前まで頑張る教員のおかげで日本の教育はかろうじて成り立っているのです。
 日本若者協議会という団体は4月11日、高校生、大学生、大学院生に教員の労働環境などにちゅて聞いた調査結果を発表しました。それによると、回答者の94%が『教員志望の学生が減っている理由』として、『長時間労働など過酷な労働環境』を選んだといいます。
 『部活動を民間委託すれば解決できる』と考えるのは、安易すぎではありませんか。」
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