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 2023年6月4日 MicrosoftStartニュース 産経新聞「各地で相次ぐ突然の異臭騒ぎ ガス、硫黄…臭気物質どこから?
 各地で相次ぐ突然の異臭騒ぎ ガス、硫黄…臭気物質どこから?
 © 産経新聞
 大阪府八尾市の市立小学校で5月にあった異臭騒ぎ。児童50人が一時、頭痛など体調不良を訴えた。現場では「ガスのような臭いがした」というが、大阪ガスの調査では異常は確認されず。こうした原因不明の異臭騒ぎは各地で起き、神奈川県では令和2年以降に頻発して大きな話題となったが、発生源はいまだ特定されていない。どのような可能性が考えられるのか。
 ガスの臭いも…異常なし
 連休明けの5月8日午前9時40分ごろ、大阪府八尾市立亀井小学校。「ガスくさい」。授業を受けていた児童が口々に異臭がすると訴えた。
 50人が搬送され一時騒然となったが、校内や周辺でのガス漏れは確認されなかった。子供らはいずれも軽症。大阪ガスによると、学校以外からも付近で異臭の通報が4件あったという。
 昨年11月29日午前9時15分ごろには、同府豊中市の市立豊南小学校でも「校舎から硫黄臭がする」と通報があり、児童22人が搬送された。このときの調査でも硫黄などの成分は検知されなかった。
 下水管の臭気物質?
 異臭の原因は何なのか。大同大(名古屋市)の元教授で現在は「におい・かおり研究センター」(同市)の臭気対策アドバイザーを務める岩橋尊嗣(たかし)氏(72)は「下水管」の存在を挙げた。「異臭はさまざまな条件が重なり発生するので、特定するのはかなり困難」としつつも「下水管の臭気が、マンホールなどから漏れ出た可能性がある」とみる。
 岩橋氏によると、朝方は各家庭の生活排水が一斉に下水管に流れ込む時間帯。下水管には、食べ物のかすなどを微生物が分解することで発生する「臭気物質」が漂っている。
 臭気物質は主に硫化水素やメチルメルカプタンといった化学物質で、硫化水素は卵の腐ったような臭い、メチルメルカプタンはガス臭が特徴だ。
 これらは空気より重い気体のため下水管の下部にたまっているが、排水の流量が増えることで、マンホールから臭気として漏れ出す場合があるという。
 八尾では異臭発生の前日に雨が降っていた。下水管に雨水が流れ込むことで平時よりさらに流量が増し、臭気物質が押し上げられやすい状態だったとも考えられる。これからの梅雨時は臭気が発生しやすい時期といえる。
 岩橋氏によると、メチルメルカプタンは非常に臭いが強く、「水に1滴垂らすと、一軒家全体に充満するぐらいのレベル」。ただ臭いが滞留するのは約30分程度で、「後から原因を調べようにも解明は難しいだろう」と話す。
 「市民防災研究所」(東京)の坂口隆夫理事(75)は、八尾市の現場周辺に工場があったことから、「工場の排水が流れ込む下水管に汚泥がたまり、臭気物質が漏れ出した可能性もある」と工場排水も一因になりうるとの見方を示す。
 関東でも騒ぎに…
 神奈川県では令和2年6月以降、謎の異臭騒ぎが相次ぎ、注目を集めた。
 同県によると、同年6月4日に「ガス」「ニンニク」「シンナー」「ゴムの焼けたような」といったさまざまな臭気の通報が200件以上寄せられたのを皮切りに、今年3月までに400件以上の通報が断続的にあった。発生地も横須賀市東京湾側を中心に三浦半島までと広範囲に及んでいる。
 県が大気を採取し、専門機関で分析したところ、ガソリンなどに含まれるイソペンタンなどの物質が検出されたが、これがどう影響しているのか、原因は分かっていない。
 全国の下水管を巡ってはひび割れや腐食といった経年劣化による機能低下が指摘されて久しい。国土交通省によると3年度末時点で下水管の総延長約49万キロのうち約6%にあたる3万キロが標準耐用年数(50年)を経過しているとされる。
 大阪市消防局によると、異臭を感じた場合、ハンカチなどで口や鼻を覆ってなるべく吸い込まないようにしたり、屋内にいるときは窓を閉め、空調設備の電源を切ったりするなどの対策が有効だという。(鈴木源也)
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