🌌4}─2─猛暑の原因。ダブル高気圧、チベット高気圧とフィリピン沖気流・太平洋高気圧。~No.17No.18No.19No.20 @ ③ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 現代の地球温暖化は、偶然がもたらす自然現象ではなく人類が自ら招いた必然的な人災である。
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 2018年8月2日 読売新聞「猛暑の原因、チベット高気圧とフィリピン沖気流
 7月の記録的猛暑の原因は、大気の上層と下層の両方で、日本列島に高温をもたらす条件が重なったためだ。地球温暖化による平均気温の上昇も影響したとみられる。
 気象庁によると、猛暑の一因となったのが、フィリピン沖からの気流だ。これが大気上層の偏西風を北に押し上げ、大陸のチベット高気圧が張り出しやすくするとともに、大気下層の太平洋高気圧の勢力も強めた。その結果、2個の高気圧が重なって列島を覆う形となり、晴天が増えた。
 大気上層からの下降気流も影響した。下降気流が生じると、地表の空気が圧縮されて温度が上がる。今回はチベット高気圧の気流と、フィリピン沖から来た気流が列島上空で合わさって強い下降気流となり、列島の大気を暖めたという。」
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 7月18日 ウェザーニュース「猛暑見解2018
 今夏、猛暑ピークは今を含め2回
 原因は“ダブル高気圧”
 今年は例年より早く梅雨明けし、各地で連日厳しい猛暑が続いています。この後の暑さはどうなるのか、詳しく解説します。
 全国的に平年より暑い夏、猛暑ピークは2回到来
 7月下旬?9月は、平年並の暑さと厳しい暑さを繰り返す見通しです。特に“猛暑”となるタイミングは、今(?7月いっぱい)と8月下旬?9月上旬の2回とみています。
 先週より、日本列島の広範囲が夏の高気圧に覆われ、全国的に猛烈な暑さが続いています。この暑さは7月いっぱいまで続く予想で、西日本豪雨(平成30年7月豪雨)の被災エリアでも、35℃以上の厳しい暑さとなります。ボランティア活動や復旧作業、避難生活では熱中症に厳重な警戒が必要です。
 今後9月までの気温は、全国的に平年よりやや高い〜高い傾向で、猛暑が続く予想です。特に、九州北部から東北北部では、高気圧にしっかり覆われるので、平年より気温が高くなる傾向です。沖縄県周辺は、台風や湿った空気の影響を受けて晴れる日の少ない時期があり、平年並の予想です。
 暑さの要因は“タブル高気圧”
 今夏の気圧配置の特徴
 太平洋高気圧:勢力の強まるエリアがやや北に偏りやすい
 今年は太平洋高気圧の強まるタイミングが平年よりもやや早く、各地で夏の到来が早いのが特徴です。まだ梅雨明けしていない東北北部も、平年(7月28日)より早く梅雨明けする見込みです。
 今夏は、7月下旬と8月下旬?9月上旬にフィリピン近海で積乱雲が発生しやすい影響で、その北側に当たる日本付近では下降気流が発生し、太平洋高気圧の勢力を強めます。平年に比べると北への張り出しが強く、9月になっても太平洋高気圧の日本付近への張り出しが強い状態が続くため、西・東日本の広範囲で残暑が厳しくなりそうです。
 一方、8月上旬?中旬は、太平洋高気圧の勢力が弱まり、暑さは少し収まる予想です。また、9月中旬以降は、少しずつ秋らしくなっていく見込みです。
 チベット高気圧:日本付近への張り出しが強い
 今夏は、太平洋高気圧が強まる同時期に、チベット高気圧も勢力を強めて日本付近を覆う見通しです。チベット高気圧とは、今のこの時期に、チベット付近を中心に広範囲に広がる上空の高気圧です。太平洋高気圧とチベット高気圧は広がる高度が違うので、チベット高気圧が日本付近まで張り出すと、上空で重なり合う“ダブル高気圧”となります。非常に背の高い一つの高気圧のようになり、ますます勢力が強まります。
 今夏は、この2つの高気圧の張り出しが重なったタイミングが“猛暑”のピークとなる予想です。」
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 8月6日 産経ニュース「岐阜・下呂市で国内2位の41・0度…東海・西日本は7日も猛暑に
 最高気温が41度を記録した岐阜県下呂市の飛騨金山駅前で、40度を超える気温を示す手元の温度計=6日午後
 日本列島は6日も東海を中心に気温が上がり、午後には岐阜県下呂市で国内2位タイの記録となる41・0度を観測した。東海や西日本では7日も高気圧に覆われて気温が上昇するとみられ、気象庁熱中症対策を呼び掛けた。一方、前線の影響で大雨になった東北や新潟県では地盤が緩み、増水した河川もあるため土砂災害に警戒が必要だ。
 気象庁によると、41度台に達したのは埼玉県熊谷市で41・1度を観測して国内最高記録を更新した7月23日以来だ。41・0度は平成25年8月12日に高知県四万十市でも観測された。
 6日は他に岐阜県多治見市で40・4度、同県美濃市で40・3度、名古屋市で39・4度、三重県桑名市山梨県甲州市、長野県飯田市で38・4度を観測した。日本海側からの風が山を下って熱を帯びる「フェーン現象」の影響もあるという。
 厳しい暑さは8月中旬以降も続きそうだ。気象庁は6日、「異常天候早期警戒情報」を発表。関東甲信、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州北部で11日ごろから、東北で13日ごろから、それぞれ1週間程度はかなりの高温が予想されるとして注意を呼び掛けた。
 一方、前線の影響で東北は大雨になった。新潟県加茂市では6日午前、1時間に84・0ミリの猛烈な雨を観測した。山形県金山町では24時間雨量が312・5ミリに達した。」
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 日本の天災は、宗教的な絶対神の天罰・神罰ではなく、気象条件による自然災害である。
 偶然ではなく、必然である。
 日本民族日本人が自然災害で死ぬのは、悪逆非道な罪深い人間だからではない。
 日本の自然災害・天災は、宗教とは無関係である。
 生きる日本民族日本人は、偶然ではなく必然として死ぬのであり、絶対神の定めた理不尽な罪科で死ぬのではない。
 日本民族の宗教観・死生観・人生観は、そこに日本独自の神や仏を見る。
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 自然災害は天災であったが、被害者・犠牲者は人災であった。
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 生き残るのは偶然であったが、死ぬのは必然であった。
 大半の自然災害は、事前に備えていれば生き残る事ができたが、慎重に対策を講じていれば死ぬ事はなかった。
 犠牲者を出しのは、天災だから仕方がない、想定外の災害だからやむを得ない、行政・政府が悪いとか、自分は悪くない誰某が悪いとか、神の天罰・神罰だとか、愚にも付かない寝言の様な言い草は、自分の愚かさを隠して責任を逃れようとする犯罪行為である。
 持つともえげつないに日本人は、「災害など惨事を言葉にすると本当になるから、決して口してはならない」という、心穢れた「エセ言霊信仰者」である。
 日本の自然災害は、口にしようがしまいが、言葉にしようがしまいが、かなわず起きるのである。
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 ウィキペディア
 チベット高気圧とは、春から夏にかけての暖候期前半に、チベット高原を中心としてアジアからアフリカにかけての広範囲を覆う、対流圏上層の高気圧である。
 概要
 上層の高気圧であり、100Pa(高度15−16Km)や200Pa(高度約11Km)の高層天気図では明瞭に確認できるが、海面気圧の地上天気図では認められない。特に中心付近は対流活動が活発なため、海面付近の高度では逆に低気圧となっている。
 4月ごろマレー半島やその周辺のインド洋上に順定常的な高気圧として現れ始め、5月にはインドシナ半島付近の定常的な高気圧として解析されるようになる。6月になると中心がチベット高原に移り、8月頃まで活動が維持される。特に、7−8月頃には勢力が拡大して東に張り出すことがしばしばある。
 熱帯の海洋の中でも西太平洋やインド洋は海面水温が高く、対流活動が活発である。そして、夏期のアジアでは海から陸へ向かう大規模な季節風(モンスーン)が吹いている。これにより、インド洋・西太平洋・アジアではモンスーンの移動に付随して対流活動の活発な領域が移動する。この領域では、大量の降水に伴う潜熱加熱(非断熱加熱)が加わって大規模な対流が維持されている。周囲よりも温まりやすいチベット高原の熱特性に、北上してきた対流活動の活発な領域の潜熱加熱が加わった結果として、対流圏上層が高圧となることで生じるのがチベット高気圧である。
 日本付近では、夏季には対流圏下層を太平洋高気圧が広く覆っている。太平洋高気圧が平年よりも北西に偏り、その上、チベット高気圧が平年より東に張り出す年の夏は、猛暑になりやすいことが知られている。
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 太平洋高気圧(英語:Pacific High)は、太平洋に発生する温暖な高気圧である。亜熱帯高気圧の内の一つ。北太平洋に存在する北太平洋高気圧(North Pacific High)と、南太平洋に存在する南太平洋高気圧(South Pacific High)の2つがある。日本において単に「太平洋高気圧」と言う場合北太平洋高気圧を指す。また、大西洋ではアゾレス高気圧がこれに相当する。
 北太平洋高気圧の中心はハワイ諸島近辺、北東太平洋上にあり、東西に張り出して、東側ではアメリカ合衆国西海岸に年間を通じて温暖で乾燥した気候をもたらし、夏の日本の天気を支配する。その他の季節にも影響を及ぼすことがあり、冬に勢力が強いときは、寒気の南下を妨げることがある。広大な太平洋高気圧のうち、日本の南海上付近のものは小笠原諸島付近に中心を持つことが多いことから小笠原高気圧(Ogasawara High)とも呼ばれる。
 成因
 亜熱帯高気圧は太平洋特有のものではなく、北大西洋のアゾレス高気圧の他、南半球にも同様のものがある。これらの高気圧は地球規模の大気の大循環の一環として生成するものである。夏だけではなく年中存在する(夏だけしか存在しないと誤解されやすいが、それは正しくない)。
 赤道付近は強い日射のために暖められた海面や地上の空気が上昇し、対流圏界面まで達すると両極に向かって流れるが(ハドレー循環)、地球自転の影響を受けて次第に西寄りに向きを変え、北緯30度付近に来ると偏西風(亜熱帯ジェット気流)となり、赤道から来る空気が滞留、積もるため、地上に高気圧を形成し、余分な空気が下降気流となって海面(地表)付近に達して周囲に吹き出す。北太平洋海域の北太平洋高気圧は、夏季に最盛期を迎え、小笠原諸島方面から日本付近に張り出す。
 性質
 北半球では、夏期には大陸は熱せられて全体が低圧部となり、冬期はユーラシア大陸ではシベリア高気圧が発達するためこうした高気圧帯は寸断されて大洋上に孤立して見られるが、陸地の少ない南半球では高気圧の帯が取り巻いているのがわかる。
 北半球においても、砂漠地帯は一般に亜熱帯高気圧帯の下に見られる。亜熱帯高気圧の圏内では下降気流があるため空気が乾燥し、降雨がほとんど無いためである。冬季のシベリア高気圧の上限がせいぜい上空2kmから3kmであり、「背の低い高気圧」と呼ばれるのに対して、この高気圧は上限が10km以上に達し、対流圏の上層部から下降流が発生しているため、「背の高い高気圧」と呼ばれる事もある。 高気圧の勢力圏内は海上でも雲の無い晴天域が広がるが、周辺部では、温められた海面から発生した水蒸気が高気圧からの風で運ばれるため、湿度の高い気候になる。
 日本列島も、太平洋高気圧(狭義には小笠原高気圧)の圏内に入れば乾燥した高温の晴天となるが、周辺部に入ると蒸し暑く、湿った気流の流入によって雷雨が起こりやすくなり、前線や、上層への寒気の流れ込みと重なると豪雨となって災害が起こる場合もある。小笠原高気圧を構成する小笠原気団は海洋にあるため高温・多湿と説明されることが多いが、夏季はその温度の割に湿度が低いため、乾燥する。仮に、小笠原諸島周辺に大陸があったと仮定すれば、砂漠になっていた可能性がある。
 チベット高気圧との関連
 日本列島付近は太平洋高気圧の勢力範囲としてはむしろ周辺部に当り、この高気圧のために定常的に高温乾燥気候が持続する事は少ないが、夏期にチベット高原の上空の圏界面近くに発達するチベット高気圧が、時に西日本付近にまで伸びてくることがあり、その場合は太平洋高気圧の更に上層部に高気圧が重なる形になるので、高気圧の背が更に高くなり、しかも安定する。そのため西日本を中心に高温で雨の降らない状態が長続きし、深刻な干ばつ・渇水をもたらす事がある。


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