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関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
コンクリートから人へ。
無駄な箱モノから実益な生活用品に。
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限られた予算を有効に使う為に「100年に1回の災害対策よりも今の問題解決に使うべき」、という政策が災害を拡大させた。
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最初に襲い来る災害は天災だが、次に襲い来る災害は人災である。
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想像力が乏しい政治家や官僚・役人の無作為のせいで、被害は拡大し、夥しい犠牲者が出る。
政治家は、選挙の票にならない事や政治献金が得られない事には関心も興味もない。
官僚・役人は、退職後の天下り先に役に立たなければ動く気はない。
つまり、無駄な事はやりたくないのが本音である。
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2019年10月16日 産経新聞「「八ツ場ダムで民主党批判はナンセンス」 立民幹事長が反発
台風19号の影響で、濁った水がほぼ満杯近くまでたまった八ツ場ダム=群馬県
立憲民主党の福山哲郎幹事長は16日、台風19号に伴う利根川の氾濫防止に寄与した八ツ場ダム(群馬県)の建設工事を一時、凍結した旧民主党政権を自民党が批判したことについて「台風対応に懸命に取り組まなければいけないのに、批判すること自身がナンセンスだ」と反発した。国会内で記者団に語った。
福山氏は「後から鬼の首とったような議論をするのは今の段階で適切だとは思わない」とも話した。同時に「頻繁に災害が起こる中で何が一番、国民負担が少なく、安心・安全な国土形成ができるのかという議論をすべきだ」と強調した。 自民は参院予算委で、松山政司元科学技術担当相が八ツ場ダムについて「(旧民主党政権が掲げた)『コンクリートから人へ』というかけ声のもとで、紆余(うよ)曲折を経てきた」などと述べた。
また、安倍晋三首相は「財政負担は何世代にもわたって対応しないといけないが、同時に後世の人たちの命を救うことにもなる。そういう緊張感の中、正しい判断をしていくことが大切だ」と話した。」
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産経新聞iRONNA
関連テーマ
台風大国、日本を蝕む「緊縮汚染」
過去最強クラスの台風19号は、河川氾濫や堤防決壊など東日本に甚大な被害をもたらした。こうした中、群馬県の八ツ場ダムが本格運用を前に「フル稼働」したことで、民主党政権下の建設凍結問題も話題に上った。「台風大国」日本で国民の命と財産を守るために防ぐべきものは、あの時から広がる「緊縮汚染」だ。
台風19号、八ツ場ダムが教えてくれた深刻すぎる「緊縮汚染」
『田中秀臣』 2019/10/16
田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)
東日本を縦断し、記録的な暴風や大雨をもたらした台風19号は各地に深刻な爪痕を残した。被害の全貌がいまだにはっきりしないが、死者・行方不明者が多数に上り、多くの方々の生活の場が奪われ、ライフラインも切断されてしまっている。
今回、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたい。そして、一刻も早い復旧・復興を願っています。
筆者の勤め先である上武大は群馬県内の二つのキャンパスからなるが、それぞれが利根川水系の河川のそばに位置している。特に伊勢崎キャンパスでは、13日の夕方にすぐそばを流れる利根川本流が氾濫危険水位を超える可能性があったため、伊勢崎市から避難勧告が出された。
幸いにして氾濫しなかったが、周辺に住む多くの学生たちや、普段から見知った地域の方々を思うと気が気ではなかった。その利根川といえば、今回の台風で、同水系の上流、吾妻(あがつま)川にある八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)が注目を浴びた。
八ツ場ダムは、今月1日に来年の運用開始を見据えて、貯水試験を始めたばかりだった。本来であれば、水をためてダムの安全性を確認する「試験湛水(たんすい)」を進め、3~4カ月かけて満杯になる予定だったが、今回の台風の影響で水位が1日で54メートルも上昇し、満水時まで10メートルほどに迫った。
関係者によれば、今回の台風に関しては、八ツ場ダムに一定の治水上の効果があったという。八ツ場ダムが利根川流域の氾濫を事実上救ったといってもおおげさではないかもしれない。
八ツ場ダムといえば、民主党政権下で政治的な理由から建設中止が発表されたことがある。さらに地域住民も賛成派と反対派に分かれたことで、問題は深刻化した。
今回の台風被害を契機に、インターネットを中心として、民主党政権時代の「脱ダム」や、スーパー堤防(高規格堤防)の事業廃止(後に限定的に復活)などの記憶が掘り起こされ、旧民主党出身の国会議員らが批判を浴びている。
それは率直にいって妥当の評価だろう。旧民主党政権は、デフレ不況の続く中でそれを放置する一方で、財務省の主導する公共事業削減などの政府支出カットにあまりにも傾斜しすぎた。国民の生活や安全を忘れた愚策だといってもよいだろう。
ただ、当時の民主党政権の「脱ダム」に象徴される公共インフラ削減に対しては、国民世論の強い後押しもあったことは指摘しておきたい。政権発足直後、民主党の緊縮政策=デフレ政策で日本経済が危機を迎える、と筆者があるラジオ番組で発言したところ、後で番組に空前の抗議が起きたという。
事実、筆者のツイッターもまさに「民主党政権信者」たちの抗議で炎上した。当時、筆者の意見を後押しする人はほとんどいなかったことは、自分の記憶に今でも鮮明に残っている。世論がこれから賢明であることを伏してお願いしたい。
去年、テレビ朝日系『ビートたけしのTVタックル』に出演したとき「日本の防災」をテーマに議論を交わしたことがあった。その際、同じく出演していた治水の専門家、土屋信行氏から著書『首都水没』(文春新書)を頂いた。
本書では、八ツ場ダムの建設中止が、利根川水系や荒川水系の洪水調節方式を崩壊させる愚の骨頂であると指摘されている。洪水調節については、利根川も荒川も上流に「ダム群」、中流に「遊水地群」、そして下流に「放水路」か「堤防補強」で対応している。
八ツ場ダムは上記のように、利根川水系の上流ダム群の一つであり、民主党政権が掲げた「コンクリートから人へ」のスローガンは、この洪水調節方式を破綻させる行為だった、と土屋氏は著作で記している。
今回の台風でもそうだが、最近の大規模な自然災害でよく分かることは、「コンクリートから人へ」のような政治スローガンに踊らされることなく、どのような防災インフラが必要なのか、それを真剣に考えることの大切さである。
国民の命と財産を守るためには、コンクリートも何でも必要ならば排除すべきではないのだ。単純で極端な二元論は最低の議論と化してしまう。
最低で極端な議論といえば、民主党政権下で行われた、スーパー堤防(高規格堤防)廃止に至る「事業仕分け」の議事録を今回読んだが、その典型だった。また、日本に巣くう「本当の悪」が誰なのか、今さらながら再確認できた。
その議事録によると、財務省主計局の主計官がコストカットを求めたことに対して、国会議員や有識者、国交官僚といった他の委員が「忖度(そんたく)」をしていたことがうかがえる。もっと言及すれば、出席した財務官僚が納得しなければならない、という「財務省中心主義」が見えるのである。
つまりは、みんな財務省の顔色をうかがっているのだ。これでは、主権者が国民ではなく、一官僚であるかのようだ。
このコストカットありきの姿勢、今でいう「財政緊縮主義」こそが、財務省の絶対的な信条であり、そのため、今回の河川氾濫でも明らかなように、防災インフラの虚弱性をもたらしている権化である。まさに「人殺し省庁」といっても過言ではない。
その信条が、今日も仕事の一環で国民の生命を危機に直面させているのだ。まさに恐怖すべき、軽蔑すべき官僚集団である。
さらに財務省の緊縮主義は、日本のマスコミを歪(ゆが)んだ形で汚染している。今回の台風を受けて、日本経済新聞の1面に掲載された論説記事が話題になった。
書かれていることは、公共工事の積み増しの抑制と自助努力の要請である。今の日本では、防災インフラの長期的整備の必要性が高まっていても慎むべきだ、というのは非合理的すぎる。
例えば、費用便益分析を単純に適用しても、今の日本の長期金利がかなりの低水準で推移していることがポイントとなる。つまり、国債を発行して、長期の世代にまたがって防災インフラを整備するコストが低い状況にあるのだ。
むしろ、国土を永久的に保つ必要性からいえば、永久国債を発行しての資金調達もすべきだろう。日経の上記の論説はこのような点からかけ離れていて、まさに緊縮主義の行き着く先を示してもいる。
そこで、長期的な経済停滞を防ぐために「国土強靱(きょうじん)省」のような省庁や、オランダなどで先行例のある国土強靭ファンドを新設すれば、国民の多くは長期の財政支出が続くことを期待して、デフレ停滞に陥るリスクを「恒常的」に予防する。この恒常的な防災インフラ投資が、金融緩和の継続とともに、日本の経済停滞を回避するための絶好の両輪になるだろう。
もちろん、このような規模の大きい財政政策には既得権益が発生し、国民の資産を掠(かす)める官僚組織や業界団体が巣くう可能性は否定できない。また、それらを完全に排除できると考えるのも楽観的すぎる。
それでも、このような国民の「寄生虫」たちを一定レベルに抑制した上で、長期的な防災インフラの整備を進めることは、国民にとって大きな利益をもたらすことは疑いない。これこそ政治とわれわれ国民が立ち向かう価値あるチャレンジではないだろうか。
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10月1717:36日 産経新聞「スーパー堤防、ダム全部作ればいい」 岡田元副総理が与党批判
無所属の岡田克也元副総理は17日午後、台風19号に伴う利根川の氾濫防止に寄与した八ツ場(やんば)ダム(群馬県)の建設工事を一時、凍結した旧民主党政権を自民党が批判したことについて「的外れだ」と述べ、不快感を示した。国会内で記者団の質問に答えた。
同時に「1つの事例を捉えて大規模ダムの建設を正当化するのは当たらない。それならば、すべてスーパー堤防にして、全部ダムを作ればいい」とも語った。岡田氏は旧民主党政権時代に外相や党幹事長などの要職を歴任した。
自民党は16日の参院予算委員会で、松山政司元科学技術担当相が八ツ場ダムについて「(旧民主党政権が掲げた)『コンクリートから人へ』というかけ声のもとで、紆余(うよ)曲折を経てきた」などと指摘した。
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10月17日18:47 msnニュース KYODO 共同通信社「台風19号、特定非常災害に指定 首相表明、被災者救済へ特例措置
© KYODONEWS 避難所を訪問後、宮城県丸森町で記者の質問に答える安倍首相=17日午後
政府は17日、広範囲で甚大な被害を出した台風19号を「特定非常災害」に指定する方針を決めた。復旧作業の長期化が見込まれることから、被災により、さまざまな行政手続きができなくなった人を特例措置で救済する。運転免許証の有効期間延長や、破産手続きの一時留保などが想定される。阪神大震災や東日本大震災などに続き6例目。安倍晋三首相が視察先の宮城県丸森町で記者団に「被災者の人権を守り、生活再建に向けた動きをしっかりと後押しする」と述べた。
台風19号を巡って政府は、自治体の復旧事業に対する国庫補助率を引き上げる「激甚災害」に指定する方針だ。」
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10月18日 産経新聞「「八ツ場」に野党ピリピリ 神経質に反論、“反省”の言葉なし
立憲民主党の福山哲郎幹事長
旧民主党出身の議員が「八ツ場(やんば)」との言葉に神経質になっている。政権時代に「無駄な公共事業」として建設凍結に動いた八ツ場ダム(群馬県)が台風19号で一定の治水効果を発揮したとされるためだ。しかし、かつての当事者から「反省」の言葉は聞こえず、むしろ批判に反論する発言が目立っている。
八ツ場ダムをめぐっては、自民党が旧民主党政権が掲げたキャッチフレーズに引っかけ「『コンクリートから人へ』とのかけ声のもとで、紆余(うよ)曲折を経てきた」(松山政司元科学技術担当相)などと野党を攻撃している。
これに対し、菅直人政権の官房副長官だった立憲民主党の福山哲郎幹事長は16日、記者団に「台風対応に懸命に取り組まなければいけないのに、批判すること自体がナンセンスだ」と反論した。一方、建設を一時中断した判断そのものへの言及は避けた。
副総理や外相などを歴任した岡田克也衆院議員は17日の記者会見で「1つの事例を捉えて大規模ダムの建設を正当化するのは当たらない。それならば、すべてスーパー堤防にして、全部ダムを作ればいい」と反発。建設中止を決定した当時の首相で、政界を引退した鳩山由紀夫氏も18日のツイッターで、八ツ場ダムの効果を主張する声に「事実ではない」などと反論した。
折しも旧民主党勢力を中心とした野党統一会派の結成直後だけに、「過去の亡霊」の払拭に必死のようだ。」
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