⚡38】─2─危機感が乏しい日本経営者達。日本企業の時価総額ランキングは低下している。~No.154No.155No.156 * 

現代日本企業の競争力―日本的経営の行方

現代日本企業の競争力―日本的経営の行方

  • 作者:林 正樹
  • 発売日: 2011/06/01
  • メディア: 単行本
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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2017年9月8日号 週刊ポスト「『ビジネス新大陸』の歩き方 大前研一
 ジャングルで勝ち抜く戦闘力をつけろ
 第584回 経済同友会アベノミクス批判は『犬の遠吠え』である
 ……
 夏季セミナーを開いたのは東京都議選自民党が惨敗した後であり、〝安倍一強〟に陰りが見えた時期に、俄(にわ)かに批判するのは『犬の遠吠え』でしかないと思う。
 松下・盛田と比ぶべくもない
 もはやそんな『遠吠え』をしている場合ではないことは、世界の現実を注視していれば、嫌でもわかる。
 前号では、中国・深?(しんせん)における新興ビジネスの隆盛ぶりを紹介し、その一方で日本が世界の潮流から取り残されつつあると指摘した。新聞などは、中国の通信機器メーカー・ファーウェイ(華為技術)の日本進出で日本の技術と人材が取り込まれるとか、東芝半導体事業売却で技術が盗まれるとか報じているが、その認識も大間違いだ。すでに多くの技術や人材は海外に流出してしまっている。
 さらに、世界の企業の時価総額ランキングは、1位アップル、2位アルファベット(グーグルの持ち株会社)、3位マイクロソフト、4位アマゾン、6位バークシャー・ハサウェイアメリカ勢が上位を独占している。そして7位が中国eコマース最大手のアリババ、8位が中国NSN最大手のテンセントだ(両社の順位は8月に入れ替わった)。日本企業はトヨタ自動車の45位が最高である。
 業界別の世界ランキングでも、日本企業の低迷は明らかだ。たとえば、製薬会社は経済同友会の前代表幹事だった長谷川閑史さんの武田薬品工業が売上高で18位、化学メーカーは現在の経済同友会代表幹事の小林さんが会長を務める三菱ケミカルが同9位、海運会社は前述した武藤会長の商船三井がコンテナ船積載量で11位で、後はランキング下位に沈んでいる。
 1980年代?90年代前半に世界で大活躍した日本企業が、なぜここまで落ちぶれてしまったのか?国内競争から世界競争に移っていった業界の変化の中で、経営者たちが惰眠を貪っていたとしか思えない。経団連経済同友会は、この20年間で国際競争から脱落した企業の集合体だが、それでも彼らがトップでいられるのは、日本の業界や会社が甘いからである。
 ……もっと日本企業や日本経済の現状に危機感を持たねばならない。
 前述したように、アベノミクスはセオリーそのものが間違っているお粗末な経済政策であることはスタートした時からわかっていたわけだが、経済同友会は政権におもねり、批判の矛先も鈍かった。しかし、世界的なスコープで今の日本が置かれているポジションを見れば、企業も地域も復活・反転している例はほとんどない。中央集権が強すぎて、花咲く場所がないのである。アベノミクスはその権化なのだから、経済同友会はもっと早くその間違いを指摘して財界として正論を提言すべきだった。
 パナソニック創業者の松下幸之助さんやソニー創業者の盛田昭夫さんら、かつての財界リーダーたちは、時の政権に厳しい提言を正面切って突き付けていた。それの比べたら、今の経団連は論外であり、経済同友会も〝学芸会レベル〟だ。
 財界は政府に対し、さっさと中央集権から道州制による真の地方自治に移行しろとか、東京や大阪などで世界に冠たる街づくりをしろとか、世界競争に晒された業界では国内しか見ない独占禁止法を廃止しろとか、もっと21世紀の日本の大きな問題についてストレ?トに提言すべきである。そうしなければ、日本企業は熾烈な国際競争の中で枕を並べて討ち死に、ということになりかねない」
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 日本は、食糧・資源・エネルギーをアメリカの支配地もしくは影響下地から大量に輸入し、金融・サービス・輸送そして安全をアメリカに依存している。
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 人口爆発で成功したビジネス・モデルを新宗教の教義のように信仰し、ビジネス・モデルの手法を律法・戒律のように墨守しようとしてる日本企業には、人口激減を生き残る価値はない。
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 人口爆発期は、内需として国内競争で生きられた。
 人口激減期は、外需として国際競争力で生きるしかない。
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 日本は中国より優秀である、日本人は中国人よりも世界で愛されている、それは幻影に過ぎない。
 日本は日本人が信じたいと強く思っている程には、優秀でもないし、愛されてもいない。
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 現代日本人は、痴呆老人のように昔の豊かだった日本を夢見て、絶対に不可能なのに当時の生活を続けようとしている。
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 世界市場で、メイド・イン・ジャパンの日本製品は昔ほど売れてはいない。
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 日本企業の国際競争力は低下の一途を辿っている。
 日本の大学には国際社会で活躍できる人材を育成する教育力が衰えている。
 語学能力が今よりも遙かに弱かった昔の方が、日本企業は国際競争力は旺盛であったし、大学卒業者は国際社会で活躍していた。
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検証 日本の「失われた20年」

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