🍙22〗─3─アメリカが唯一の強大国になり、日本、中国、ロシア、ドイツがなぜ強国になれないのか。~No.121No.122No.123 @ 

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   ・   ・{東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 生きる為の必要な食糧が生産できず、他国に依存し他人を頼る者は支配される哀れで惨めな存在である。
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 2017年5月号 Hanada「一定不易 加地伸行

 それ食は、
 人の天となす。
 農は、
 政(まつりごと)の本(もと)となす。
        李世民 『帝範』務農

 老生、時代遅れの人間である。ITの、AIの、と聞いても、心が動こうとしない。いやまったく動かない。この原稿も毛筆で一字一字と書いている化石人間である。
 さりながら、時代遅れなりに浮き世を眺めると、これほど面白い芝居はまたとない。
 先日、トランプ大統領が議会で初演説を行なったが、なんとジャーナルズムの大半が褒めまくっているではないか。つい先日まで罵倒し尽くしていたのに、掌(てのひら)を反(かえ)すような態度、それでいいのか。その本質は、こうだ。
 無責任──それに尽きる。
 無能──それが正体。
 無節操──それを隠さぬ厚顔(こうがん)。
 とすれば、あの一斉の罵倒は何だったのか。その多くは、優等生の正義面(づら)、そして日本の知識人に多い〈表面上の行儀良く一列並び〉にすぎなかった。
 だから、いつまでたっても〈独自の見識〉など生まれようがない。結果、毒にも薬にもならない平々凡々の世間話。とても〈意見の見解〉と言えるようなものではない話ばかり撒(ま)き散らしているにすぎない。
 例えば、アメリカ、アメリカ、トランプ、トランプ・・・と言うのならば、問う。それほど問題にするアメリカが強国である要素とはいったい何なのか、そう問うたならば、もちろん凡庸な答が返ってくるだけ。
 すなわち、軍事力、経済力、工業力・・・等が世界第一位であるとかなんとか、幼稚園児並みの内容である。そんなことは、だれでも知っている。
 にもかかわず、自分では〈それがインテリの知識水準を示すもの〉として、なんの疑問も抱いていないどころか、その〈知識〉にぶらさがって、それ以上は考えない。知識の有無が始まりであって同時に終わり。知識量を競うことが第一。これが、今でしょ先生やら、なんとか彰(あきら)のなんとやらといった物識(ものし)りテレビ番組作りとなっている。
 そうではない。教育上、知識は大切であるが、それを山積みするのが目的ではなくて、それを活かすことが目的なのである。
 今の例で言えば、強大な軍事力(つまりは核攻撃能力)を有する国家は、ロシアを始めいくつもある。威勢のいい経済力を有する国家なら中国を筆頭に、優秀な工業力を有する国家はドイツを第一に、それぞれ各地に存在している。
 しかし、そういう有力国家といえども、世界第一強国の地位をアメリカから奪い取ることができない。なぜか。
 老生、時代遅れであるがゆえに正解を出すことができる。こうである。
 アメリカは、世界第一位の工業国であると同時に、世界第一位の農業国であり、最近ではそれに加えて、エネルギー源を自国地下から得て自給自足が可能。
 つまり、グローバル化などと喚(わめ)かなくとも、モンロー主義(他国との相互不干渉の原則)で国家運営ができる、おそらく世界唯一の国家なのである。他国の世話にならなくとも生存できる──これが世界最強国の大要素となっているのである。
 工業国であり同時に農業国である国家は少ない。例えば中国は、工業国になれるかもしれないが、農業国には絶対になれない。見かけは強国であっても、食糧充足ができない張り子のパンダ国にすぎない。
 ここである。トランプがモンロー主義的にグローバル化から退き、自国の強化を図ろうとしている政策から日本が学ぶべきことは。
 工業とともに、農業を活性化し、食糧完全自給を可能にする国家的構想によって、日本を強国化してゆくことだ。それは同時に、中国に対する強力な防衛ともなってゆくのである。第一、農業振興は日本人に対して最も好意を持って理解される大政策ではなかろうか。
 古人曰く、それ食は、人の天となす。農は、政の本となす、と」

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 日本天皇は、日本民族が飢える事ない平穏な生活が送れる国になるように、豊に稲穂が実る農業国家を目指した。
 そこには、天照大神の「血と命と心」を正しく受け継ぐ正統な万世一系男系天皇(直系長子相続)が途切れる事なく存在していた。
 皇位相続は、人神信仰という無私無欲な宗教であって、強欲や野心や邪心による私利私欲の政治ではなかった。
 日本天皇日本民族は、糞尿塗れの農作業に精を出す農業国日本を目指したのであって、高尚な思想・哲学・主義主張などで激論を交わして生活する牧歌的イデオロギー国家を理想とはしなかった。
 人とは、「自分で生産した米や麦など五穀を美味しく食べて生きる」のが真の姿と確信していた。
 三大神勅 (西野神社 社務日誌)
≪天壌無窮(てんじょうむきゅう)の神勅≫
 豊葦原(とよあしはら)の千五百秋之瑞穂(ちいほあきのみづほ)の国(くに)は、是(こ)れ吾(あ)が子孫(うみのこ)の王(きみ)たる可(べ)き地(くに)なり。宜(よろ)しく爾皇孫(いましすめみま)就(ゆ)きて治(しら)せ。行矣(さきくませ)、寶祚(あまつひつぎ)の隆(さか)えまさむこと、當(まさ)に天壌(あめつち)と無窮(きはまりな)かるべし。
 【口語訳】 豊に生い茂るあの瑞々しい聖なる国は、これ我が子孫が代々治めるべき地である。我が子よ、行って治めなさい。さあ、お行きなさい。お前達のその王たる御位は、天地と共に永遠に栄える事でありましょう。
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≪宝鏡奉斎(ほうきょうほうでん)の神勅≫
 吾(あ)が兒(みこ)、此(こ)の寶鏡(かがみ)を視(み)まさむこと、當(まさ)に吾(あ)れを視(み)るがごとくすべし。與(とも)に床(ゆか)を同(おな)じくし、殿(との)を共(とも)にして、齋鏡(いはひのかがみ)と為(な)す可(べ)し。
 【口語訳】 我が子よ、この鏡をご覧になる事は、私を見るのと同じであると考えよ。この鏡をお前の住む宮殿内に安置し、お祭りをなすときの神鏡にしなさい。
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≪齋庭の稲穂(ゆにわのいなほ)の神勅≫
 吾(あ)が高天原(たかまのはら)に所御(きこしめ)す齋庭(ゆにわ)の穂(ほ)を以(も)て、亦(また)吾(あ)が兒(みこ)に御(まか)せまつるべし。
【口語訳】 私が高天原に作る神聖な田の稲穂を、また、我が子に授ける事としよう。
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 1980年代後の日本のマスコミは、年々左傾化し、左翼・左派による言葉狩り言論弾圧によって知性・教養・品位を失い劣化し、思考停止となって幼稚化している。
 現代日本のマスコミには、戦前の報道機関に比べて聞くべき所が少ない。
 ネット上で自己満足的正義を振り回して批判して悦に耽る現代日本人も、同様に劣化・幼稚化している。
 反天皇反日的日本人達は、未来における日本国・日本民族日本人の生存や日本天皇・皇室の存続より、今の自分だけのイデオロギーを実現する事のみを最優先課題として活動している。


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