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 昭和15年と16年は、凶作で深刻な食料不足にとなり、国民を食わせる為に東南アジアから食糧・外米を緊急輸入していた。
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 2023年8月19日 MicrosoftStartニュース TOKYO FM+「「日本の食料自給率」は「非常に低い」!? 低水準が続く理由、私たちにできる対策は? 専門家が解説
 モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサー吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。8月10日(木)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「最新の食料自給率から見えてくる課題」。情報社会学が専門の城西大学 助教・塚越健司さんに解説していただきました。
 「日本の食料自給率」は「非常に低い」!? 低水準が続く理由、私たちにできる対策は? 専門家が解説
 © TOKYO FM+
 ※写真はイメージです
 農林水産省は8月7日(月)、2022年度の食料自給率を公表。昨年度の自給率はカロリーベースで38%と、前年と同じ水準で横ばい。一方、生産額ベースでみると前年度より5ポイント下がった58%で、こちらは過去最低水準でした。
 農水省は食料自給率の目標をカロリーベースで45%、生産額ベースで75%としています。その値まで引き上げるために、どのような対策が必要なのでしょうか?
◆「食料自給率」とは?
 ユージ:まずは基礎的なところから伺いたいのですが、そもそも「食料自給率」とは何なのでしょうか?「カロリーベース」と「生産額ベース」の違いについても教えていただけますか?
 塚越:食料自給率とは、簡単に言うと「日本全体で消費された食料」に占める「日本で生産された食料」の割合のことです。指標は主に2つあります。1つは、人間が生きるのに必要なエネルギー=カロリーを基準にした「カロリーベース」です。カロリーなので、やはり野菜などよりは穀物(お米)などのウエイトが大きくなる品目です。カロリーベースの食料自給率だと38%になります。
 もう1つは「生産額ベース」。要するに“お金”のことです。国内で消費した食料の額に対して、国内で生産した食料生産額の割合を示した「生産額ベースの自給率」があります。こちらは金額ベースなので、単価の高い畜産物や野菜、魚介類の影響が大きくなるのですが、そうしたものは国産品のほうが高くなる傾向があります。生産額ベースは、カロリーベースより自給率が高くなって58%になります。
◆日本の食料自給率は「非常に低い」
 吉田:農水省の目標値との比較でみるとカロリーベースで7%、生産額ベースで17%も差があります。この数字は国際的に見ていかがですか?
 塚越:カロリーベースの食料自給率は、農林水産省の試算によると高い国はカナダが233%、オーストラリアが169%、アメリカが121%、フランスが131%です。これらの国は、農産物の主要な輸出国になっています。
 こうした国は生産額ベースも高く、100%を超えているところもあれば、それに近い数字のところもあります。ただ、気候の影響などで作れない農産物などもあるので、食料自給率100%の国とはいえ、輸入を全くしないということではありません。
 食料自給率は、こうした自給率の高い国以外でも、カロリーベースでいうと韓国が35%、ノルウェーが43%、日本が38%とそこまで変わりません。とはいえ、日本の食料自給率は主要国と比較すると非常に「低い」というのが課題です。
 ユージ:この数字をみると、かなり差があると感じました。なぜ、日本の食料自給率は低いのでしょうか?
 塚越:大きな要因は、飼料(家畜のえさ)の輸入による生産相当分を食料自給率から除くためです。例えば、国内で消費される牛肉の約4割、豚肉は5割、鶏肉の6〜7割は国産品です。しかし、飼料の費用などを引くと牛肉の自給率は10%、豚肉は6%、鶏肉は8%と、とても低い数字になります。肉類の生産にかかる飼料は、トウモロコシなどがありますが、その多くは海外からの輸入に頼っている状態です。
 さらに、小麦の自給率は17%、大豆は7%程度になります。小麦はうどん、特に大豆は味噌、醤油、納豆、豆腐といった日本食に欠かせないものですが、自給率が驚くほど低く、多くは輸入に頼っているのが現状です。原因としては、消費量の大幅な増加があります。
 江戸時代まで3,000万人くらいだった人口が、明治時代から一気に人口が増えて、1967年に1億人を突破しました。一気に消費量が増えたこともあり、国内では供給が追いつかない状態になりました。
◆「食料自給率」を上げるために私たちができること
 吉田:食料自給率が低いと、どういったことが問題になるのでしょうか?
 塚越:農産物を輸出できる余裕のある国が少ないですし、異常気象で生産量が減少する可能性もあります。例えばウクライナは小麦の輸出国でしたが、戦争の影響で(輸出を)制限されました。(食料を輸入に頼るのには)こうしたリスクがあります。いろいろ考えると、国内で生産できるものはなるべく国内で生産するというのは、当然の方針とも言えます。
 ユージ:どうしたら自給率が上がりますか?
 塚越:例えば、国内生産を増やすために、消費量が減少したお米の代わりに田んぼを活用して、小麦や大豆を生産する試みが進められています。1998年に9%だった小麦の自給率は昨今17%、大豆も3%から7%に上昇しました。
 他にも品種改良で生まれた小麦「ゆめちから」がきっかけで、国産のパンが増えています。私たちにできることは、食料を買う際になるべく国産のものを選んだり、廃棄食料を減らしたりすることなどがあります。個人的にはお米が好きなので、お米をたくさん食べることも1つの方法だと思います。
 「日本の食料自給率」は「非常に低い」!? 低水準が続く理由、私たちにできる対策は?  専門家が解説
 吉田明世、塚越健司さん、ユージ
 <番組概要>
 番組名:ONE MORNING
 放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
 パーソナリティ:ユージ、吉田明世
 番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/one/
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