🍘34〗ー2ー日本の食料自給率の低下と不耕作農地の増加は安全保障の危機。~No.105No.106No.107 

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 食料とエネルギーは兵器である
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 日本は、食糧輸入国で、輸入が途絶えたら飢餓が発生する。
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 2023年1月22日 YAHOO!JAPANニュース 幻冬舎ゴールドオンライン「日本政府の「愚の骨頂」…食料を自給できない上、最近顕著化してきた「新たな問題点」
 コンサルタントである松本繁治氏の著書『壊れたニッポンを治す為の21の処方箋』より一部を抜粋・再編集し、日本の「食料自給率の低下と不耕作農地の増加」について見ていきます。
 食料自給率の低下と不耕作農地の増加
随分前から取りざたされている問題の一つに、戦後一貫して食料の自給率が低下している事が挙げられる。国防上、食料を自給できない事は危険であるが、この問題点について国はあまりにも無頓着である。
 イギリスもかつては自給率が低かったが、最近はかなり自給率を上げてきている。日本の場合も下げ止まっている様ではあるが、まだまだ他の先進国と比べて大変低いレベルにある。
 但し、自給率が低いと云っても、これはカロリーベースでの計算結果であって、生産額ベースではイギリスやドイツと遜色ないレベルにある。但し、日本で生産される食糧は高いので、生産額で計算すると自給率が高めに算出される様である。
 因みに令和2年度の自給率はカロリーベースで37%(=1人1日当たり国産供給熱量〈843kcal〉/1人1日当たり供給熱量〈2269kcal〉)、生産額で67%(=食料の国内生産額〈10.4兆円〉/食料の国内消費額〈15.4兆円〉)となっている。因みに、年間2500万トンもの食料が廃棄されていて、これらはカロリーベースの計算には含まれていない。
 これが意味している事は、食料を作っても廃棄される量が多いため、カロリーベースの計算をすると低くなってしまうとも考えられる。また、果物や牛肉等の日本の食料の一部は高級志向であるため、カロリーベースの計算では低いが、生産額ベースでは高くなる原因の一つと思われる。
 農水省自給率が低い事を説明する際にこのカロリーベースで語るが、何を問題点としているのかサッパリ見えてこない。
 カロリーベースの計算を使わなくても自給率が低い事には変わりはないが、食料の廃棄の多さも問題点にしたいのかが見えてこない。ただこの数値のカラクリについては深入りせず、この程度に留めておこう。
 愚の骨頂…問題を塗り重ねていく「日本の農地」の実態
 そんな状況下で、元々の農地であった土地が農地として活用されていない“不耕作農地”が溢れている。その面積は、埼玉県の面積とほぼ同じとの事である。
 日本の自給率が低い状況下で、埼玉県の面積分の農地が何も作られずに放置されていると云う事は、大変異常な事である。
 戦後の農地改革の弊害や、現在の農地法等の問題により不耕作農地が増え続けているが、最近顕著化してきた新たな問題点として、不耕作農地や山林がソーラーパネルの設置場所として転用されている事である。
 食料が足りないのに、そして二酸化炭素を吸収して酸素に換えてくれる農地や山林を切り開いてソーラーパネルを設置する事は、誠に愚の骨頂である。その結果、景観が損なわれるだけでなく、水害等の新たな社会的問題を発生させてしまっている。これも行政の怠慢である。
 また最近は再生可能エネルギーへの転換が叫ばれており、ソーラーパネルの設置はSDGsの一つの目標には対応している様に見えるが、環境破壊に繋がるため、他のSDGsの目標には相反している。全く愚かな事で話である。
 仮に不耕作農地を全部農地として耕作したとしても、日本の自給率が100%になる訳ではないが、その効果は十分である。農林水産省の平成2年度の統計データによると、日本の耕作面積は437万ha 有る。
 そして埼玉県の面積は3797㎢でヘクタール計算では約38万ha有り、日本全体の耕作面積の8.7%に相当する。単純な計算では、埼玉県の面積分の農地が耕作されれば、自給率が8.7ポイント改善する事になる。
 これは決して小さな改善ではなく、かなり大きな改善である。
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 松本 繁治
 ルイジアナ州立大学工学部卒、同大学大学院中退。
 日米の製造メーカに勤務後、外資系IT企業や外資コンサルティング企業にてコンサルタントとして10年以上の活動を行う。一時期、家業である製造メーカで経営を支援。
 2009年以降は独立してコンサルティング活動を継続中。
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 1月24日17:00 YAHOO!JAPANニュース 夕刊フジ「「21世紀の戦国時代」防衛力強化だけでは不十分 日本は食料・エネルギーの備えも重大な課題 国際投資アナリスト・大原浩氏が緊急寄稿
 ウクライナ戦争や台湾有事など、世界の安全保障環境が危機に直面している。国際投資アナリストの大原浩氏は、現状は20世紀の2つの世界大戦の間にあたる約100年前と共通点が多く、世界は再び「多極化」の時代に突入すると指摘する。緊急寄稿で大原氏は、21世紀の「戦国時代」において、日本は防衛力強化だけでなく、食料やエネルギーの備えも重大な課題だと警告する。
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 戦争は望んで行うものではない。自らを守るための自衛権の行使が基本だ。そして「話し合いで解決できない相手」がこの世の中に必ず存在するのは紛れもない事実だ。
 記憶に新しい安倍晋三元首相暗殺事件では、「話し合いで解決する」議員を選ぶ場である選挙の応援演説中、卑怯(ひきょう)にも放たれた銃弾によって、国民の信望を集める人物の尊い命が奪われた。
 どのような国でも犯罪者がいることを前提に警察が存在する。そして、不幸なことに必ず犯罪者が現れる。 
国際社会でも他国に害を成す国家が現れる。例えば現在、日本と正式な国交を持たない北朝鮮はどうであろうか。
 安倍元首相が懸命に取り組んだ拉致被害者問題は、一向に解決の糸口が見えない。それどころか、北朝鮮は昨年、約70発のミサイルを発射したとされる。
 北朝鮮は2003年に核拡散防止条約(NPT)から一方的に脱退し、05年に核兵器保有宣言を行った。06年に核実験を行い「事実上の核保有国」となったが、「世界の警察」と称される米国をはじめ、どの国も止めることができなかった。
 その結果、われわれは常に北朝鮮から飛来する核ミサイルの脅威におびえ続けなければならない。「自分の国は自分で守る」ことを真剣に思い起こすべきだ。
 現在は、1914年から始まった第一次世界大戦後、あるいは39年開戦の第二次大戦前夜に似ている。第一次大戦までの世界の覇者は英国など欧州であり、世界秩序も彼らが保っていた。だが、第一次世界大戦以降「多極化」の時代に入った。
 第二次大戦後に米ソ二極の時代へ突入し、91年のソ連崩壊以後は「米国一極時代」が続いたが、共産主義中国やインドなどの台頭により、それも終わりを告げつつある。つまりわれわれは、再び「多極化」の時代へと向っているということだ。
 歴史を振り返れば、多極化の時代は、群雄割拠の「戦国時代」である。地政学リスクが高まるのは当然だ。後世において、「21世紀の戦国時代」の発端はウクライナ戦争とみなされるかもしれない。「台湾有事」の危険性も高まっている。
 われわれが抱えているリスクはそれだけではない。世界的インフレが発展途上国の貧しい人々を追い詰めている。昨年7月には経済危機に瀕(ひん)したスリランカのラジャパクサ大統領が軍用輸送機でモルディブに逃亡し、政権が事実上崩壊した。12月にはガーナ政府が対外債務の一時支払い停止を表明し、事実上のデフォルトに陥った。
 現在は「世界大乱の時代」に突入しており、いつどこで「地政学リスク」が爆発してもおかしくない。
 そのような時代において、日本政府がまず行うべきは「国民の安全の確保」である。早急に防衛力を増強すべきなのはもちろんのこと、食料・エネルギー問題の解決も緊急課題だ。
 食料についてはカロリーベースで38%、エネルギーではたったの10%程度という脆弱(ぜいじゃく)な自給率への対策も欠かせない。いくら武器があってもそれを動かすエネルギーがなく、それを取り扱う兵士や国民が飢えていては、戦いなどできるはずがない。
■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。
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 アメリカが唯一の大国と言われる理由は、他国に頼る事なく輸入せず自国内だけで食糧、物資、エネルギーを自給できるからであり、もし足りないものがあれば北米、中米大陸、カリブ海で他国の妨害を得ずに手に入れる事ができる。
 アメリカは、地理的条件、地政学から唯一侵略されない絶対安全国家である。
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 江戸時代までの日本は、外国から生存に必要な物資を輸入しない、頼る事がない地産地消の完全自給国で、その為に気象異常で凶作が起きると飢饉が発生して夥しい人々が餓死していた。
 日本は近代化と共に食糧・物資・エネルギー(石油)の輸入国に転落した。
 明治から昭和前期にかけて、日本は、経済が発展し産業が盛んになると大量の石油と資が必要となり、人口爆発で人口が急速に増えると国内生産では賄えなくなった。
 明治以降の日本は、大凶作に襲われても食糧を緊急輸入して餓死者を出さなくなった。
 輸入国家日本は、食糧・物資・エネルギー(石油)を外国で購入する為に外貨を稼ぎ、アメリカやイギリスなど西洋諸国内で日本資産を増やしていた。
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 国際通貨は米ドル貨・英ポンド貨・仏フラン貨などで、日本円貨は通用しなかった。
 日本の貿易で重要であったのが、アメリカとイギリスに貯めた在外日本資産であった。
 アメリカ・ウォール街、イギリス・シティー、オランダ・アムステルダムの金融を支配していたのは、ユダヤ系国際金融資本であった。
 そして、世界の食糧・物資・石油などを支配していたのは、アメリカとイギリスの国際資本であった。
 世界戦略からいえば、食糧・物資・石油は最有力な武器であった。
 輸入国家日本の命綱は、輸出産業で稼いだ外貨を貯めた在外日本資産であった。
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 米ドルは、断トツの信用を持った世界市場における基軸通貨である。
 アメリカは、軍事力と経済力そして通貨力で、世界の食糧・物資・エネルギーを支配し、金融・経済、情報・サービス、インターネット、運輸、輸送、その他の各種サービスを動かし、海上・上空・陸上の安全をアメリカ軍が保障している。
 アメリカの本当の力は、世界の安全と安定を守る警察・守護者以前にある。
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 日本は、アメリカに依存し、アメリカ経済に寄生して生きている。
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 日本が大国になれない理由は、生きる為に必要な食糧・経済に必要な物資・資源生産と生活に必要なエネルギーを自給できず海外で米ドル建てで購入し、金融・経済、情報・サービス、インターネット、運輸、輸送、その他の各種サービスをアメリカに頼り、海・空・陸における安全をアメリカ軍に依存しているからである。
 日本は、何一つとして自国だけで自力で賄えない。
 つまり、日本は如何にアメリカに抗(あらが)おうとも日米安保体制という軛(くびき)から逃げ出せない。
 その厳然たる事実を忘れたのが、ジャパン・アズ・ナンバーワンと煽てられ有頂天になったバブル経済における世界第2位の経済大国日本であった。
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 戦前の日本はその深刻な現実を自覚するが故に、経済安全保障として、自給自足の大東亜共栄圏(円貨ブロック経済圏)を自力で作ろうとした。
 太平洋戦争とは、軍国日本の領土拡大の為の侵略戦争ではなかった。
 事実、昭和前期は人工爆発と凶作続きで食糧輸入国に転落し、昭和16年は異常気象で約1,000万人分の食糧不足となり仏印(現ベトナム)から大量の外米を緊急輸入して飢餓・餓死を防いだ。
 外米を買うには米国ドルが必要であり、輸送船を動かす為には石油が必要であった。
 が、アメリカ、イギリス、オランダは中国侵略を続ける日本に対する経済制裁として、在外日本資産の凍結と日本に対する石油全面禁止を断行した。
 同じような深刻な事態が、コロナ禍2021年末のコロナ禍と2022年2月のウクライナ戦争で発生し、世界的な原油高で輸入資源不足と輸入代金高騰で日本国内のガソリン代や食品の値上が始まっている。
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