💫5}─4─絶滅する種と絶滅しない種。種の起源。自然淘汰説。突然変異説。〜No.48 

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。  
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 絶滅しない生物種とは、強靭な肉体を持った強い種でもなく、高度な知能を持った賢い種でもなく、環境の変化に適応させた突然変異個体(ミュータント)を数多く生み出せる多様種である。
 自然淘汰として絶滅する生物種とは、身体・知能などで異常個体を生み出せない安定した一様種である。
   ・   ・   ・   
 2020年6月20日 msnニュース 朝日新聞社「進化論の誤用、憲法改正に引用 自民のツイートに批判
 © 朝日新聞社 報道関係者が詰めかけた自民党本部=2020年6月18日午後0時16分、東京・永田町、杉本康弘撮影
 自民党広報のツイッターアカウントが、ダーウィンの進化論を誤用した言い回しを引用して憲法改正の必要性を訴え、批判のツイートやコメントが相次いでいる。……
 「もやウィン」という架空のキャラクターが4コママンガで、「ダーウィンの進化論ではこういわれておる」などとして「最も強い者が生き残るのではなく 最も賢い者が生き延びるのでもない。」「唯一生き残ることが出来るのは 変化できる者である。」などと説明。……
 ダーウィンの進化論で重要な「自然選択」は、生物の集団の中に性質の違う多様な個体がいることで、環境の変化などが起きても、生き残るものがいることを指す。……
 英ケンブリッジ大などによるダーウィンの書簡研究チーム「ダーウィン・コレスポンデンス・プロジェクト」によると、もやウィンのこの説明はダーウィンの誤用例の有名な表現として知られ、米ルイジアナ州立大の教授が1963年、ダーウィンの著作「種の起源」から誤って引用したのが始まりという。」
   ・   ・   ・   
ウィキペディア
 『種の起源』(しゅのきげん、英: "On the Origin of Species")は、チャールズ・ダーウィンにより1859年11月24日に出版された進化論についての著作である。
 題名は岩波文庫版のように『種の起原』と表記する場合と、光文社古典新訳文庫版のように『種の起源』と表記する場合ある。
 解説
 ダーウィンは、『種の起源』の中で、evolution ではなく、descent with modification (変化を伴った由来)という用語を使っている。進化という意味で evolution を用いたのはハーバート・スペンサーであり、ダーウィンも第6版で用いている。
 彼は自然選択によって、生物は常に環境に適応するように変化し、種が分岐して多様な種が生じると主張した。そしてこの過程を生存競争、適者生存(第5版以降)などのフレーズを用いて説明した。
 自然選択とは、
 「(1)生物がもつ性質は個体間に違いがあり、
 (2)その一部は親から子に伝えられ、
 (3)環境収容力が繁殖力よりも小さいため生まれた子の一部しか生存・繁殖できない。
 性質の違いに応じて次世代に子を残す平均的能力に差が生じるので、有利な個体が持つ性質が維持・拡散するというメカニズム」である。
 彼は全ての生物は一種あるいはほんの数種の祖先的な生物から分岐して誕生したのだと述べたが、実際にはタイトルに反して、どのように個々の種が誕生するか(種分化)はほとんど説明しなかった。生物の地理的分布や性淘汰についてもわずかに言及している。当時は DNA や遺伝の仕組みについては知られていなかったので、変異や遺伝の仕組みについてはうまく説明できなかった。また進化を進歩とは違うものだと認識し、特定の方向性がない偶然の変異による機械論的なものだとした。ダーウィンは進化の概念を多くの観察例や実験による傍証などの実証的成果によって、進化論を仮説の段階から理論にまで高めたのである。
 本書は非専門家向けに読みやすく書かれており、幅広い関心を集めた。当時の生物学の根本をなす宗教的信念を否定したために、科学的だけでなく、宗教的、哲学的論争も引き起こした。ダーウィンの貢献以来、中立進化説の確立など進化理論は急速に発展した。しかし自然選択説は適応進化の要因として現在も科学的に認められたモデルである。
 いっぽう、現在でも進化論を否定する創造科学やインテリジェント・デザインなどの説が反進化論団体によって主張されている。
 詳細は「創造科学」および「インテリジェント・デザイン」を参照
   ・   ・   ・   
 自然淘汰説(英語表記)theory of natural selection
 しぜんとうたせつ
  ・  
 法則の辞典の解説
 「自然選択説」ともいう.進化の要因としてチャールズ・ダーウィンが樹立した説である.生物の種は本来多産性を原則とし,そのために起こる生存競争のため,環境によりよく適応したものが子孫を残して,その変異を伝える確率が高くなる.
出典 朝倉書店法則の辞典について 情報
  ・  
 百科事典マイペディアの解説
 自然選択説とも。進化の要因論として,C.ダーウィンとA.R.ウォーレスが同時平行的に到達した説。生物は原則として多産性で,そのために起こる生存競争の結果,環境により適応した変異個体が生存し,その変異を子孫に伝える。このため生物は次第に環境に適応した方向に向かって進化するという考え。ダーウィンはこの説を《種の起原》において本格的に論じ,それによって進化論は広く認知された。その後20世紀に入り,遺伝学や分子生物学の裏づけを得て,現代の進化論の中でも中心的な位置を占めている。→進化論
→関連項目社会ダーウィニズム|淘汰(生物)|突然変異|ネーゲリ
 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
  ・  
 世界大百科事典内の自然淘汰説の言及
 【ガウゼの法則】より
 …食物や生活空間などの生活に必須な要求が似かよった近縁な2種は同一場所で共存することがむずかしく,種間競争によって最終的には必ず一方が他方によってそこから排除されてしまう,という仮説。このような考えはC.ダーウィン自然淘汰説の主要な柱でもあったため,多くの研究者によって古くよりいろいろな形で主張されてきた。数式モデルによってこのような考えに理論的な考察を加えたのはボルテラV.Volterra(1926)とロトカA.J.Lotka(1932)が最初であるが,1934年にソビエトのガウゼG.F.Gauseが酵母菌とゾウリムシを用いて初めて詳細な実験的研究を行い,種間競争によって一方が他方を駆逐してしまうという現象を明確に実証したところから,後にこのような考えがガウゼの法則(仮説)と呼ばれるようになった。…
 【自然淘汰】より
 …これは原理的には比較的単純な概念で,(1)生物は一生の間に多くの子(卵,種子)を生ずるが,(2)生活に必要な資源(主として食物,光,水)には限りがあるからその全部が生き残ることはできないし,(3)実際,各生物の個体数は相対的に安定しているのであるから,全部が生き残ってはいない,(4)一方,同種生物の個体間にはさまざまな個体変異が存在しているのであって,これらの事実からすると,同種個体が生き残る確率は個体間で同一ではないと推論できる,というものであって,この不平等な生残り(または死亡)の過程を彼は自然淘汰と呼んだのであった。 この個体変異の少なくとも一部が,遺伝的なものであることは明らかな事実であるということから,生物の進化を説明しようとしたのが進化要因論としての〈自然淘汰説〉である。一方,ダーウィンは,多くの動物に見られる雌雄二形(性的二形)を上記の狭義の自然淘汰のみで説明することはできないと考えて,つがい相手をめぐっての雄どうしの競合(今日では雌による特定の雄の選択のほうが重要視されているが)に基づく雄の授精確率の不平等性を推論して,この過程を雌雄淘汰(性淘汰)と呼んだ。…
 【進化論】より
 …しかし両者の進化論は互いに独立に形成されたと見られている。19世紀になり,C.ダーウィン自然淘汰説の先駆となる研究もいくつかあらわれたが,当時は注目されず,チェンバーズR.Chambersの著作《創造の自然史の痕跡》(1844)が自然神学との混合のような進化論ではあったが,一般の関心をよび多くの議論を起こさせた。C.ダーウィンの進化学説公表の直前にでたH.スペンサーの進化論では,進歩の観念との関係がきわめて密接である。…
 ※「自然淘汰説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
 出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
  ・  ・  
 知恵蔵の解説
 人為淘汰(人為選択)の対語で、もともとは、自然的な原因によって特定の個体が選択的に生き残ること。C.ダーウィンは、生物は生きていける以上に多数の子をつくるため、子同士の間で生存競争が生じ、環境により適応した変異をもつ個体だけが生存して子孫を残すことを自然淘汰と呼び、これによって適応的な進化が起こると考えた。現在の進化の総合説では、自然淘汰は個体間ではなく遺伝子間で起こり、適応度の高い遺伝子の頻度が世代を重ねるごとに集団内で増加することによって進化が起こると考える。
(垂水雄二 科学ジャーナリスト / 2007年)
 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
  ・  
 デジタル大辞泉の解説
 [名](スル)
 1 「自然選択」に同じ。→人為淘汰
 2 時の経過とともに、優良なものが生き残り、劣悪なものがひとりでに滅びていくこと。「俗悪な雑誌は自然淘汰される」
 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
  ・  
 世界大百科事典 第2版の解説
 自然選択ともいう。生物進化のしくみの中で,最も重要なものと考えられている過程。C.ダーウィンとA.R.ウォーレスが1858年に提出した進化論における進化要因論の中心をなす概念であり,現代進化学においても重要な地位を占める。 今日,この言葉はいくつかの意味に用いられている。その中で最も広義なものは,〈自然によって行われる〉淘汰という意味であり,人間によって(意図的に)行われる〈人為淘汰〉に対立するものである。 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
  ・  ・  
 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
 自然淘汰ともいう。自然界において,人為的な原因でなく,自然的な原因によって,ある生物の集団のうち特定の性質をもつ個体が生延びる確率が相対的に高くて,より多くの子孫を残すこと。 C.ダーウィンはこれを生存競争の原理によって説明したので,生存競争による適者生存と自然選択とをほぼ同じ意味に使うこともある。自然選択は現代の主流的進化説においても,突然変異と組合せられて,進化の機構の推進力とされている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
  ・  
 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
 ある生物に生じた遺伝的変異のうち、生存競争において有利に作用するものは保存され、有利でないものは除去され、選択されることをいう。自然淘汰(とうた)ともいう。ダーウィンC. Darwinが、品種改良で行われる人為選択から類推し、自然界における新しい種の出現のための主要因として提唱した概念。ダーウィンは、生物が多産であるが、その子孫の多くが繁殖に参加することなく死んでしまうことから、生存競争の存在を想定し、同じ種の生物であっても個体は互いにすこしずつ異なっている、つまり変異が存在することから、生存競争において生き残り、子孫を残すのは、わずかでも生存に有利な変異をもった個体に違いないと考えた。有利な変異が子孫に遺伝するならば、その子孫もまた生存競争において有利となろう。こうした自然選択の効果が長い間蓄積され続ければ、しだいに生物が変化し、新しい種が生じると考えたわけである。現代でも自然選択説は、変異の供給を説明する突然変異説とともに、進化要因論の中心概念である。しかし、その実証例となると、ヨーロッパの工業都市で知られるガの工業暗化という現象など、わずかにすぎない。それらの例も、一つの種内での小さな適応的変化にすぎないので、自然選択は、小進化の説明に限定すべきだとの見方も少なくない。
 生存競争における有利・不利は、生存率の差ではなく、次世代に寄与する子孫をどれだけ残すかで決まる。したがって、それは、ある個体の一生を通して実現されるものであり、生活の個々の局面での有利・不利とは、かならずしも結び付くものでない。また、当然、環境条件に変化がおこれば、有利な形質も違ってくる。自然選択を最適者生存と同義にみる傾向があるが、前述のことからもわかるように、それは一般に考えられているほど単純なものではない。条件を単純化して考える人間の頭のなかにしか最適者は存在しえないともいえよう。[上田哲行]
 [参照項目] | 工業暗化 | 人為選択 | 生存競争
 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
   ・   ・   ・   
 突然変異説(読み)トツゼンヘンイセツ
  ・  
 デジタル大辞泉の解説
 生物は突然変異がもとになって新しい形質を生じ進化するという進化学説。1901年、ド=フリースが提唱。現在の一般的進化学説とは異なる。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
  ・  
 大辞林 第三版の解説
 遺伝子の突然変異を進化の要因と考える説。1901年、ド=フリースが提唱。
出典 三省堂大辞林 第三版について 情報
 精選版 日本国語大辞典の解説
 〘名〙 突然変異が進化の主要因であるとする説。一九〇一年ド=フリースによって提唱された。突然変異によってのみ新形質が生まれ、これが環境に適応した場合に新種が形成されると主張。現在ではダーウィンの淘汰説と組み合わされ自然淘汰説の中に包含されている。
 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
   ・   ・   ・