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2019年11月7日号 週刊文春「今週の必読
人類は自らを家畜化するのか?
『家畜化という進化 人間はいかに動物を変えたか』
リチャード・C・フランシス 西尾香苗[訳]
評者 更科巧
これからの地球では、野生動物はどんどん絶滅していく。その一方で、家畜化された動物は生き残り、増えていく。家畜化という進化は、地球に生きる生物の今後の命運を左右することになるだろう。ところが著者は、人類は他の動物を家畜化していくだけでなく、人類自らも家畜化しているという仮説を展開している。著者は神経生物学と行動学の博士号をもつサイエンスライターだ。
本書は15章からなり、1章から12章までは家畜化されたいろいろな動物について、エピソードたっぷりに紹介していく。まずは食器もテーブルも真っ赤なレストランでキツネが遊びまわるシュールレアリスムアートの話から始まる。感情を混乱させる幻想的な世界は、これから始まる不思議だが科学的な話への、たくみなイントロになっている。
そうかと思うと、ラクダの章では、著者は紅海の見える砂漠にいる。2階から地面を見下ろしているようなラクダの背中に乗って、四苦八苦しながらベドウィンと共に進むくだりには、笑いこそあれ、幻想のかけらもない。著者のたくみな筆使いによって、読書はふと気づけば、様々な家畜と親しくなっていることだろう。
牛や豚、犬猫など家畜化された動物はたくさんいるが、どの家畜化の過程にも共通している部分がある。基本的に家畜化とは、従順な個体を人間が選択していくことだ。ところが家畜化されると、不思議なことが起きる。多くの家畜で、尾が巻いたり、体に斑点の模様が現れたりするのである。行動面における選択が、体の変化を引き起こすのだ。
この現象に対する著者の見解はこうだ。通常の進化では、新しい突然変異が起きて、それが有利なら広まっていく。しかし、家畜化という進化には、新しい突然変異は必要ない。動物がすでにもっている遺伝子の中から特定の遺伝子を選択されて、その遺伝子が増えたり、働きが強まったりするだけだ。しかも複数の遺伝子がなんらかのセットになっているので、従順な個体を選択するだけで、体の変化も進化する。それが家畜化だというのである。
しかも、この家畜化は、人類においても起きていると著者は言う。これまで人類の進化というと、高い知能に注目することが多かった。
しかし、実際には心理的な変化の方が重要だというのが著者の見解だ。人類では他の個体を怖がらなくなったり、他の個体に寛容になったりした個体が増えてきた。そのため大きな集団をつくることが可能になり、社会性が高まった。そのことが文化を生み出し、現在の繁栄につながった。その過程は動物における家畜化の過程と、じつは同じだというのである。ただし、著者は慎重に議論を進めるタイプで、まだ人類の自己家畜化は決定的ではないと言う。しかし、その仮説は魅力的だ。一読する価値のある本である。」
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人類は、絶対神の姿に似せて塵やゴミで意図的に創られた泥人形ではなく、正常から異形・奇形・異能・障害を持って生まれた突然変異・ミュータントの子孫である。
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褒めて煽てて褒美・成功報酬・餌を与える躾といは、家畜化である。
承認願望とは、家畜化した証拠である。
犬は、飼い犬として認めて貰い為に尻尾を振って愛想を振りまく。
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洗脳とは、相手を人間以下にする家畜化の手段である。
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人類の中から、正常ではない健常ではない、異形・奇形・異能・障害者などの突然変異が生まれ続ける間は、人の進化・人の変化・人の革新は可能である。
異形・奇形・異能・障害者などの突然変異は、人の進化・人の変化・人の革新の過程で生まれる。
もし、異形・奇形・異能・障害者などの突然変異が生まれてこなくなった時、人類は退化し、衰退し、そして絶滅する。
つまり、異形・奇形・異能・障害者などの突然変異が生まれのは自然の事であり、人類にはまだ明るい未来がある証拠で喜ばしい事であり、感謝するべき事であって忌み嫌い事ではなく、故に彼らを大切にするすべきである。
異形・奇形・異能・障害者などの突然変異を否定する事は、人の進化・人の変化・人の革新を拒否する事である。
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人類の国家樹立とは、人間の家畜化である。
家畜とした人間を誤魔化す為に、宗教、哲学・思想・主義主張を駆使して国民、市民、大衆、民衆、人民という用語が作って広めた。
人を家畜化する究極の思想・主義主張が、暴力と死による恐怖支配を絶対視する共産主義(コミュニスト)・マルクス主義であった。
共産主義者が行う人民教育・思想教育とは、人間を家畜化する洗脳である。
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野生動物の進化は、自然の生存競争で生きる中から偶然と幸運そして勢い・活力で得た物である。
家畜の進化は、人間が人工的に作り選び出した必然と当然であった。
イギリスの犬は、世界の飼い犬の中で最も飼い主に忠実であり、大人しく躾けられ、むやみに人に吠え襲いかかる事はない。
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生存の進化は、豊穣な土地で生きる勝者・強者ではなく不毛な土地で生きる敗者・弱者に起きやすい。
現在棲息している生物の多くは、生きるのに過酷な自然環境に適応する為に進化を繰り返してきた敗者・弱者の子孫である。
生きるのに安楽な豊かな自然の中で生きていた勝者・強者の多くが絶滅した。
絶滅した恐竜は、鳥類や爬虫類などになり競争者の少ない新天地を目指す事で生き残った。
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