💫4}─2・A─カンブリア紀大爆発。大量絶滅のオルドビス紀・デボン紀後期・ペルム紀。5臆4100万年前。〜No.28No.29No.30 * 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・  {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博} ・  
 地球の歴史とは、マントル移動による海洋底拡大の歴史である。
 海洋地殻に乗って移動する大陸の変化と気候の異様で、生物の生死が決定した。
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 環境の変化で生物の大量絶滅が繰り返されても、生き残った微生物は地球環境を改変し、自然環境に適した生物に進化して種類を増やした。
 その逆に、微生物が突然変異して生物に有害な存在となり、生物の大量絶滅をもたらす事もあった。
 いずれにせよ、如何なる生物も微生物なしで単独では生きられない。
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古生代。5億4100年前〜2億5220万年前。カンブリア紀オルドビス紀シルル紀デボン紀石炭紀ペルム紀
 5億4000万年前。カンブリア紀に、進化の爆発といわれる「カンブリア大爆発」が起き、突然変死して現生動物につながる祖先が全て出揃った。
 カンブリア紀の生物とエディアカラ紀の生物は、全く違う生態系をしていた。
 ダーウィンの『種の起源』で提唱された進化論に反する、完璧な生物の化石が出土した。
 カンブリア紀の生物は外骨格として殻を持っていために化石として残りやすかった。
 多細胞動物の進化が急速に始まり、多様な動物が枝分かれしていった。
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 日本人は、この逃げ回っていたちんけな脊椎動物の子孫である。
 決して、神の子孫ではない。
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 植物が生成した光を感受するロドプシン遺伝子は、生殖細胞に取り込まれ、種の壁を越えて動物に移行した。
 動物は、植物の光を感受するロドプシン遺伝子を、環境と生存競争で長い歳月をかけて進化させ眼に発達させた。
 そして、突然変異としてより複雑な遺伝子を持つ種が誕生し、さらに突然変異種が生まれ、代を重ねる事でより高度な生物へと進化した。
 遺伝子は、変化を受け入れる柔軟性を持っていて、生物に大躍進をもたらした。
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 カンブリア紀の突然進化は、「頭がひとつで、骨があって、目を持つ・・・」という身体の基本構造が完成した。
 40万年の短期間で「眼」という感覚器官を手に入れた事と、体表面が硬組織に被われて多種多様な姿形に変化した事であった。
 眼は、単に光を感知する器官から対象物を見る器官に変化した。
 最初に相手をみる機能を手に入れたのは、肉食の捕食動物(プレデター)であった。
 食べられるだけの胊食動物は、捕食動物から逃げる為に保護色を手に入れ、硬い甲羅や棘などで身を守るべく進化した。
 弱肉強食の進化的軍拡競争時代の始まり、捕食動物は捕食動物を獲って食べる鋭い牙とかぎ爪を発達させ、被捕食動物は身を守る為に硬い皮膚と武器を獲得した。
 生き残る為の武装は、捕食動物も被捕食動物も必要な事であった。
 武装しない生物には、生きる資格はなかった。
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 5億2100万年前 動物の大型化という、新たな大進化期に突入した。
 最強の捕食動物は、複眼を持った節足動物アノマロカリス(奇妙なエビ)であった。
 全長10センチ前後の生物の中から、約1メートル近い肉食動物アノマロカリスの仲間が多数出現した。
 内骨格のミロクンミンギアやハイコウイクチスは、弱者として激しい生存競争で生き残る為に素早く逃げ回っていた。
 弱者の脊椎動物は、捕食者である強者の大型節足動物から逃げ回る事で、逃げる為の脳、神経、筋肉を発達させた。そして、大型化していった。
 外骨格の節足動物は、脱皮を繰り返す事で大型化したが、その殻ゆえに成長が止まり、その重みゆえに動きの速さが弱められた。
 内骨格の脊椎動物は、外骨格の節足動物より大型化し俊敏な動くと強靱な顎を持つ事で、捕食者となって節足動物を餌として襲い始めた。
 脊椎動物は、エサを如何に逃がさず取るかを考えるで脳を発達させた。
 節足動物は、如何にして逃げるかで脳以上に反射神経を発達させた。
 目の機能に於いても、両者は際立って得意な発達を遂げた。
 節足動物は素早く危機を感知して逃げる為に複眼を手に入れ、脊椎動物はエサを捕らえるべく解像度に優れた空間的カメラ目を手に入れた。
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 5億年前 超大陸ロディニア地殻変動で分裂し、ゴンドワナ、ローレンシア、バルティカ、シベリアの大小4つの大陸が出現した。
 大陸周縁の浅瀬で生きていた水中生物は、環境の変化に付いていけなかった生物は死滅し、新たな環境に適応する為に進化した生物は生き残った。
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 5億年前 ミドリムシは、動物ではなく、海藻の一種で動く植物である。
 ミドリムシは、59種類の栄養素を持っていた。
 クラゲは環境の変化に合わせて生活や体系を変化させる事なく、今日まで同じ姿で生息している。
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 4億8540万年前 オルドビス紀
 陸地の多くが、赤道地域に移動して大陸を形成し、陸地の周りには浅瀬が広がっていた。
 地球の気候は温暖で、海水面は現在より高く、大陸棚が広がっていた。
 海水温は、摂氏40度の高温から摂氏32〜28度に下がり、微生物は浅瀬で爆発的に増殖し始めた。
 浅瀬には太陽光が降り注ぎ、珊瑚やウミユリや海綿などの骨格生物が生息していた。
 骨格生物は、水中のプランクトンを食べながら、石灰質の石や岩を造りながら礁を形成していた。
 海中や陸地での火山活動や造山運動で、海中の栄養が豊富となって植物プランクトンが増え、動物プランクトンはそれを食べた。
 骨格生物は、動物プランクトンを食べて増加した。
 カンブリア紀の生物とは異なる種が、数多く誕生した。
 オルドビス紀の生物大放散事変が起き、多種多様な動物が生息地を広げていった。
 そして、大型化していった。
 カンブリア紀の最強の生物であったアノマロカリスは、全長約1メートルであった。
 オルドビス紀の最強の生物であるオウムガイ類は、約10メートルまで成長し、獰猛な捕食動物となって他の動物を襲って食べた。
 4億6540万年前 人類を含む脊椎動物の祖先である最古の魚類ミロクンミンギア(3㎝)やハイコウイクチスは、この時代に出現した。
 4億7000万年前 大陸は雨が降っても直ぐ乾き、乾燥に強いコケ植物やシダ類が海岸線に僅かに生息するだけの荒涼とした大地であった。
 4億6000万年前 世界の最高峰エベレスト(8,848メートル)の頂上部チョモランマの石灰岩はこの時代に形成され、三葉虫やウミユリの化石はこの時のものである。
 三葉虫は、ペルム紀後期までの約3億年間の長きにわたって生き延びた。
 8目13亜目29上科171科、6,000種。
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 4億4340万年前 日本人を含む人類の祖先にあたる脊椎動物である魚類の無顎類アランダスピスやサカバンバスピスは、ゴンドワナ大陸沿岸の浅瀬に広がるサンゴ礁で生息し、海底の泥に含まれる餌を食べながら獰猛な捕食動物から逃げ回っていた。
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 シルル紀 4億4000万年前〜4億1920万年前。
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 5大大量絶滅事件の最初の事件である。
 海洋生物種の85%が絶滅した。
 4億4000万年前 オルドビス紀における第一回目の大量絶滅で、ウミサソリなどが死滅した。
 温暖な気候が寒冷化し、気温が8〜10度程度下した。
 ゴンドワナ超大陸が南極に移動し、大陸が氷床に蔽われるや、海に流れ込んでいた水が激減して海水面が約100メートル低下した。
 浅瀬に取り残された水中生物は死滅し、深海に逃れた海洋生物や寒冷地に強い水中生物が残った水辺で生き残った。
 寒冷期は約100万年で終わって温暖化するや、大陸を覆っていた氷河が溶け、大量の水が海に流れ込んで海水面を押し上げ浅瀬が復活した。
 だが、海に流れ込んだ水は無酸素でそのうえ水量が多かった為に、海水は貧酸素状態となって深海で生きていた海洋生物が大量に絶滅した。
 嫌気性生物と僅かな海中生物が辛うじて生き残った。
 哺乳類の祖先となる魚類も、貧酸素状況で酸素を補給する為に空気袋の様なものを獲得して絶滅を逃れた。
 生物学的な、日本人の遙かに遠い祖先達は偶然の恩恵を受けながら命をつないでいた。
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 大量絶滅から生き残った生物で、捕食者となったのは、魚類などの脊椎動物ではなく、ウミサソリなどの節足動物の広翼類であった。
 最強のウミサソリは、最大全長約2.5メートルになったジェケロプテルスであった。
 人類の祖先である魚類は未だにひ弱であった為に、ウミサソリから逃げ回っていた。
 ウミサソリの一部は、環境に適用して淡水に進出し、呼吸器官を獲得して陸上へと生活の場を広げていった。
 だが、主要な生息地は、亜熱帯に移動してきたローレンシア、バルティカ、アバロニアの3大陸に囲まれたイアペタス海の浅瀬であった。
 魚類は、捕食者から逃れて海洋に逃げ、泳ぎを上達させる事で強靱な筋力を獲得して巨大化していった。
 約4億2000萬年前 3大陸が衝突してユーラメリカ巨大大陸が誕生し、豊かな海であったイアペタス海は消滅した。
 約1,000年に及ぶ地殻変動で、平坦な陸地が隆起して巨大な山脈を生み出した。
 イアペタス海でに生息していた多くの動植物は、地殻変動に呑み込まれて死滅した。
 外海の沿岸で生き延びていた節足動物は。巨大化した魚類に襲われた。
 最強であったウミサソリは、デボン紀に完全に死滅した。
 生き残った節足動物は、新たな捕食者に食われない為に小型となって、砂地に潜ったり、岩陰に隠れた。
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 4億3000万年前 植物が上陸する。
 大陸は、岩だらけの殺風景な荒涼として大地であった。
 浅瀬に生えていた録藻類は、徐々に岸辺や淡水域へと環境に合わせて進化しながら生活圏を広げていった。
 上陸を果たした植物は、土壌から栄養が取れるように進化し、コケ植物や藻類や菌類から細管束植物へと多様な種類が出現した。
 4億年前 植物が豊かな土壌で爆発的に生息域拡大するや、小型節足動物は生存競争から逃げるようにして植物を追って上陸した。
 有爪動物のアイシュアイア。
 陸上の環境に適応できた小型節足動物だけが生き残るりダニなどに進化し、クモやムカデなどの様な多足類の昆虫類が現れた。
 地面を這う数ミリの昆虫は、競争者も捕食者もいなかった為に、急速に水際の湿地に生息圏を広げ、飛躍的な進化を遂げていった。
 乾燥や日光に絶えられる硬い皮膚を獲得した昆虫は、水辺から陸地奥へ、植物がある所なら何処にでも移動していった。
 短期間で世代交代する事で進化は進み、種類ごとに生活の場や餌を異にする事で多種多様に分かれて爆発的に種類を増やして繁栄した。
 DNA解析から、昆虫は甲殻類(エビやカニ)の中の鰓脚類(ミジンコやフジツボ)に近く、エラ呼吸から気門による空気呼吸と地面を歩く脚を獲得して陸上に這い上がった、と言う新しい説がある。
 当然の事ながら、人類などは存在していない。
 植物は、光合成と土壌の栄養からさらに発展して、草木となり、やがて森林を形成した。
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 大陸のプレートによる地殻変動は今も続いており、分裂した南北アメリカ大陸とアフリカ大陸及びヨーロッパ地域が最接近して衝突し、2億2000万年後には大西洋が消失すると言われている。
 さらに3億年後には、大陸の多くの部分が北極付近に集結して超大陸となり、巨大な氷床が成長して気温が低下し、激しい気候変動が発生して生物の大量絶滅が起きると予想されている。
 もし、人類の子孫が生き残っていたら一人残らず死滅する。
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 デボン紀。4億1920万年前〜3億5890万年前。
 シルル紀が過ぎデボン紀に入るや、海の環境が激変した。
 オウムガイ類から分化したアンモナイト類と無顎類・有顎の板皮類の魚類が種族を増やして、新たな支配者となった。
 強力な捕食者は、強靱な顎で獲物に食らいつく6〜10メートルまでに成長した獰猛な板皮類アーセロディリ目のダンクルオステウスであった。 板皮類は、卵ではなく胎生で子供を産んでいた。
 無額類は、頭部を硬い甲冑で体を鱗で覆って熾烈な生存競争を逃げ回って生きていた。
 代表的な甲冑魚は、ケファラスピスやフルカカウダなどであるが、生息地の環境によって進化し多種多様で数が多かった。
 板皮類は、旺盛な食欲で巨大化して、約1億年のデボン紀を君臨したが、デボン紀の終わりと共に原因不明で絶滅した。
 顎を持った魚類は、さらに多くの種類に分化し、独自の進化を遂げ、その子孫は現代まで生きている。
 無顎類は、逃げ回る事で環境適応能力を高め、海底か河川の川底へと生息圏を広げた。
 だが、甲冑を持った無顎類は板皮類と共にデボン紀で絶滅した。
 絶滅しなかった無顎類の子孫は、現代まで生き続けている。
 垂直型のオウムガイから円形のアンモナイトになるまでに、500万年の年月を要した。
 古生代アンモナイトは、中間に位置する捕食者として獲物を獲ると共に、最強の捕食者から逃げ回っていた。
 生存競争で生き残る為に、小卵多産型として、大量の卵を海にばらまいていた。
 その生存戦略で子孫を残し、約3億4,000万年後まで生き残り、多様な進化を続けて1万種以上に分化した。
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 4億年前 顎口類魚類から軟骨魚類硬骨魚類が分かれ、最も獰猛なサメは軟骨魚類として出現した。
 古代サメで一番古い化石は、4億900万年前である。
 硬骨魚類から、肉質の鰭を持つ肉鰭類と筋状の骨で支えられた鰭を持つ条鰭類が分かれ、条鰭類の中から真骨魚類が誕生した。
 4億2000万年前 シルル紀後期 条鰭類の一部が、獰猛な軟骨魚類や海洋爬虫類との熾烈な生存競争に敗れて、最悪の環境である川や湖などの淡水域に逃げ込み、生き残る為の進化を続けた。
 一部の条鰭魚類は、水際に進出する事で肺呼吸とエラ呼吸の両方行う事で淡水域を支配し、環境に合わせて多様な進化を遂げる事で種を増やして栄えた。
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 地球のかたち。
 地球の陸地は、1年間に数ミリから数センチの速さで移動している。
 3億年前。陸地は、パンゲアと呼ばれる超巨大大陸であった。
 北半分を超大陸ローラシアと、南半分を超大陸ゴンドワナと呼ばれていた。
 分裂と浮き沈みを繰り返して、現代の陸地を形成した。
 2億年から3億年後には一つにまとまって新たな超巨大大陸が誕生し、その後また分裂して新た陸地を形成すると言われている。
 地球は、完成された星ではなく、絶えず変化し続ける未完成な星である。
 未完成として変化している事で、地球は生きていると言われている。
 完成して変化しない星は、静寂と沈黙のもとで死んだ星である。
 だが。宇宙では今も星が誕生し崩壊を繰り返しているいる以上、変化を続ける宇宙は未完成として生きている。
 よって。宇宙の構成物である星も、死んだ星はない。
 崩壊した星の物質は、新しく生まれてくる星の材料となる。
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 3億9330万年〜3億8270万年 デボン紀中期 浅瀬に珊瑚などの造礁生物が楽園を造り、魚類や節足動物や海綿動物などが生息して賑やかであった。
 特に、数多くの魚類が泳ぎ回って海を支配していた。
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 3億7500万年前 古生代デボン紀古代魚ティクターリクには、骨盤の原型となる骨と腹びれの骨が収まる股関節のようなくぼみがあり、腹びれの骨は大腿骨に似ていた。
 魚類は進化して、海から陸へと活動範囲を広めようとしていた。
 ユーラメリカ大陸の巨大な山脈には、大量の雨が降った。
 風雨は、山を削り、多くの峰と沢をつくった。
 山に降った水は、山麓へと流れ下り、平地で川となり、遂には大河となって海に流れ込んだ。
 川は、山野の栄養を含んだ土砂を沿岸部に運び、沿岸部に淡水の沼地や浅瀬をつくった。
 海は、獰猛な巨大魚ダンクルオステウスが支配していた。
 捕食される弱い魚類の一部は、魚にとって住みづらい淡水の沼地や河川に逃げ込んだ。
 海水で生まれた魚類にとって、塩分濃度が薄い淡水は過酷な環境であった。
 生物は、生きる為に過酷な環境に適応する為に進化を遂げ、より強くなって生存競争に勝ち残ってきた。
 浅瀬を生活圏とする魚類から、ヒレを骨と筋肉に発達させ肉鰭類の魚が現れた。
 この時代のヒレの役目は、陸に這い上がる為ではなく、水中の枯れ葉や倒木や水草の間を動き回る為であった。
 その動きによって筋肉や骨格を発達させていった。
 代表的な肉鰭類の魚は、オステオレピスやユーステノプテロンなどであった。
 ユーステノプテロンが出現したのは、3億8500万年前であった。
 だが、河川や沼地の淡水・汽水域は、雨量によって水量を上下させ、洪水になったり、干上がったりと、魚類にとって生死を左右する住み辛い環境であった。
 初期の四肢動物である水中動物のアカントステガやイクチオステガが現れるまで、約2000万年という年月が必要であった。
 3億7500万年前 魚類と四肢動物の中間で浅瀬を泳いでいたティクターリクが現れた。
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 3億8000万年前〜3億6000万年前 デボン紀後期における第二回目の大量絶滅で全生物種の82%が絶滅した。
 海洋生物の大量絶滅は、フラニアン期(3億8270万年前〜3億7220万年前)とファメニアン期(3億7220万年前〜3億5890万年前)の境界で約1000年かけてゆっくりと起きたが、そも原因は幾つかの説があるがハッキリしない。
 絶滅の要素として、1,寒冷化に伴う気温・水温の低下。2,海面の変動により海中の富栄養状態。3,海洋貧酸素状態。が上げられている。
 その全てに、植物が陸地に広がり、大地を緑に覆った事が関係していると言われている。
 浅瀬で繁栄していた、造礁生物の珊瑚が激減し、アンモナイトなどは死滅した。
 海洋の魚類も激減し、捕食生物で最強と恐れられた板皮類のダンクルオステウスも絶滅した。
 生き残った魚類は、河川や沼地の淡水・汽水域に逃げ込んでいた弱小類であった。
 だが、ここでも弱肉強食の原理という自然の法則が支配していた。
 新たな捕食者の誕生である。
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 3億7000万年前 ローラシア大陸で、両生類が出現して上陸した。
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 3億6500万年前 肉鰭類から進化した、最古の四肢動物・アカントステガとイクチオステガが両生類として水陸の狭間に出現した。
 アカントステガは、肺呼吸とエラ呼吸を併用していたが、陸地に上がって生活するだけの四肢の進化を遂げてはいなかった。
 イクチオステガも同様に、後ろ足がまだ貧弱で陸に上がれる程ではなかった。
 ヒレを筋肉化させず泳ぐ事を選んだ条鰭類は、大型せず淡水の中を泳ぎ回っていた。
 肉鰭類のハイネリア(全長3〜5メートル)は、獰猛な捕食者として淡水域を支配して、自分より弱い魚類や四肢動物などの水中動物を襲って食べていた。
 速く泳ぐ条鰭類は、淡水域を逃げ回るか、強敵がいなくなった海洋へと戻っていった。
 最もひ弱なアカントステガやイクチオステガらは、更に安全な水際すれすれへと逃げ、逃げる事で最悪な環境に適応する為に進化を遂げた。
 進化は、安全で餌の豊富な環境に住む強者では起きず、命の危険があり餌のない劣悪な環境に逃げ込んだ弱者で起きていた。
 環境の悪化で、進化しなかった強者は絶滅し。進化した弱者は生き残った。
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 石炭紀 3億5890万年前から2億9890万年前。
 大陸の植物は、シルル紀(4億1920万年前〜)に陸に上陸し、6000万年後のデボン紀には成長を遂げて樹木となり、森林が生まれ水辺から大陸奥地へ分布を広めていった。
 石炭紀ローラシア大陸ゴンドワナ大陸には、高さ40メートルに達する樹木が生い茂る広大な森が誕生し、高温多湿の湿地帯が広がった。
 最初に森を構成したのは、胞子を飛ばして繁殖するシダ植物であった。
 胞子は、風に飛ばされて遠くまで飛ぶが、着地点の土地の状態が発芽に適してどうかで、根を張って生育するか、発芽できないかの、風任せ、運任せであった。
 次に、種子で増殖するシダ種子類が生息地域を広げていった。
 種子は、着地した環境が乾燥していたり生育に厳しくても、強力な根を地中深くに張って生き抜いた。
 地球上の石炭の大部分は、この時代の木々が原材料とされている。
 その埋蔵量は約2兆8,000億トンで、年間約69億トンが採掘されている。
 ちなみに日本の石炭は、6600万年前から2303万年前の樹木と言われている。
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 科学技術が進歩すれば、今ある植物を人工的に石炭・コークスを作る事が可能である。 バイオマスエネルギーとして、全ての植物から重油が抽出できる。 
 植物は、体内で油を生成して蓄えている。
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 大型昆虫時代の大気中酸素濃度は、約35%であった。
 現代の大気中酸素濃度は、約21%である。
 陸上に緑が広がるや、大気中の酸素濃度が増え、湿気が増す事で、羽をまだ持たない節足動物が活発に行動し、独自に進化して大型化したり、木から木に飛び移る内に飛翔能力獲得した種族も現れた。
 初期の両生類は、まだ完全に陸に上陸してはいなかったが、淡水の捕食者から逃げ回り、陸上の昆虫を取って生き延びようとしていた。
 3億5000万年前 陸上に上がって歩きながら長い時間を過ごせるまでに進化した両生類として、ペデルペスが出現した。
 3億1500万年前 現代の両生類と共通した身体機能を持った両生類である、デンドルペトンが出現した。
 だが、太古の両生類は途中で絶滅した為に、現生の両生類とは別種である。
 水辺の両生類から、餌となる節足動物を追って陸上に出て乾燥に強い羊膜を持った卵を産む種族が表れた。
 完全に陸上生活する有羊膜類が出現したが、卵を産む爬虫類と母体の中で胎児を育てる哺乳類への進化あった。
 石炭紀後期に、両生類とは明らかに異なる、最古の有羊膜類である森のネズミと名付けられたヒロノムス(体長約20センチ)が誕生した。
 その他に、爬虫類の中の双弓類のペトロコサウルス(体長約40センチ)と単弓類(哺乳類型爬虫類)のアーケオシリス(体長約60センチ)が出現していた。
 彼等は肉食動物として、弱肉強食の食物連鎖を起こしていたが、まだ最強の捕食者は現れていなかった。
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 3億5900万年前〜2億6000万年前 ゴンドワナ氷河期。
 森林が各大陸を被うや、食物は光光合成二酸化炭素を取り入れて酸素を放出した。
 湿地帯に広がっていた樹木が倒れて湿地に倒れて埋没まるや、腐敗して二酸化炭素を放出する事なく石炭となった。
 大気中から温室ガスである二酸化炭素が減少し、酸素が増えるや空気は乾燥し、地球は寒冷化した。 乾燥に弱い胞子シダ植物は消滅し、次世代の種子植物が登場して、大陸の一部に自生して新たな緑地を作り出した。
 乾燥と共に消滅したシダ類の森にいた節足動物や有羊膜類も絶滅した。
 環境の悪化に順応して生存率が高く、繁殖能力の強い種のみが生き残り、子孫を増やした。
 劣悪環境に適応できず繁殖能力のない生物は、如何に優秀な機能を備えていても絶滅するのが定めである。
 大陸移動により、ゴンドワナ大陸は南極に移動し、地球の寒冷化と共に氷河に被われ、生息していた全ての生物が凍え死んだ。
 ゴンドワナ氷床の誕生であり、この時代をゴンドワナ氷河期と呼ぶ。
 パンゲア大陸シベリア大陸、その他の島々は、
地球の気候変動で多様な気候帯となり、新たな生物の楽園となった。
 地球の寒冷と温暖という気候変動に連動してゴンドワナ氷河も成長と後退すると、海面が上下して海岸線は移動を繰り返した。
 低地の樹木は、その度に海水面下に倒れて水に浸りながら堆積して石炭層を形成した。
 大陸での巨大氷床は3,000キロの厚さに成長するや、その重みで海底を押し上げ、海水が蒸発して大陸で雨や雪として降り、氷床を更に成長させた。
 海底の隆起と海水の減少で、海水面が100〜150メートル程下がった。
 氷河期に於ける海水温の低下によって、海洋生物の多くが死滅した。
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 3億5000万年前〜2億3000万年前 秋吉台のの元となる珊瑚礁が形成された。
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 劣悪な環境で生きる為に適応するべく進化を続ける生物のみが、地球で生きる権利を得て生き残っていった。
 自己努力で進化しない生物は、絶滅した。
 怯えて逃げ回る弱い生物は、生き残る為に劣悪な環境に逃避して、最悪な環境に適応する為に進化した。
 強者は最適な環境に独占し、勝者は君臨して、進化を止めて絶滅した。
 生き方を絶えず変化させる弱者は生き残り、生き方を変えられない強者は絶滅した。
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 3億600万年前 北半球のユーラメリカ大陸と南半球のゴンドワナ大陸が衝突して、更に他の大陸塊も衝突して唯一の巨大な超大陸パンゲアが誕生した。
 大陸の衝突と合体に伴って陸地が複雑に変化して、その地形が原因で高温乾燥化により地球環境も大変動し、生物も多様性と共に種類を爆発的に増えた。
 パンゲア超大陸は、徐々に分裂し始めていた・
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 3億4000万年前 肺のみで呼吸する爬虫類が出現した。
 3億1000万年前 巨大植物のジャングル出現。
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 3億年前 シダ植物の森は、昆虫の楽園であった。
 花を咲かせる胊子植物が誕生するや、花を求めた昆虫は羽を獲得して空を飛ぶ様になった。
 羽を獲得できた昆虫の祖先は、水中を鰓で泳いでいたといわれている。
 被子植物は種を風の乗せて大陸奥地に飛ばして子孫を増やし、羽を持った昆虫も飛翔能力を強化し花を求めて大陸の奥へと移動していった。
 最初に現れた有翅昆虫は、3対6枚の羽を持ったムカシアミバネムシ目ステノディクティアと言われている。
 羽を後方にたためない原始的な昆虫を旧翅類、たためる昆虫を新翅類、と呼ぶ。
 森林の拡大で、空気中の酸素が増え二酸化炭素が減った。、
 地上を這う陸上節足動物の進化も盛んで、環境に合わせ様々な種が誕生し、全長2メートルにも成る巨大ムカデのアースロプレウラ、中型で12センチのゴキブリやカマキリらの祖先であるプロトファスマ、化石に残らないほどの微細な生物までいた。
 有翅昆虫も巨大化して、全長70センチに達する巨大トンボのメガネウラが出現した。
 昆虫も肉食と草食に分かれ、捕食者は胊捕食者を襲って食べて巨大化した。
 海中では、魚類と両生類と節足動物が。
 陸上では、両生類と爬虫類の祖先と節足動物と昆虫が。
 大量の卵を産む節足動物と昆虫が、気候変動に適応する為の変態として脱皮を繰り返す事で地上に爆発的に増加した。
 巨大昆虫の誕生。
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 3億年前 誕生したゴキブリは、自然災害や天敵から身を守る為に、思考的悩みや迷いを持たず生きるという本能のみで知覚情報を瞬時に判断処理し、反射的に行動して危機から逃げて生き残った。
 生存本能に於いて、ゴキブリは人間よりも優れている。
 ゴキブリは、人類が滅びても生き残ると言われている。
 2億5200万年前 ペルム紀における第三回目の大量絶滅で、陸上の種75%と海の種96%が死滅した。
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 3億年前 恐竜と海竜が分かれ、独自に進化していった。
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 3億年前 日本列島の石灰岩は、南西太平洋に多数の火山島や海山が点在していたホットポストで誕生したサンゴ礁がもとであった。
 火山島は、海洋プレートの上に突出物として誕生する。
 火山活動が終わると地表が冷め、棲息するには厳しい環境条件でも、その厳しさに適応で植物が風に乗って、或いは海流に流されて漂着して住みついた。
 マントル運動の動きで海洋プレートもゆっくり動き、火山島は水没して海山となる。
 海山が海面近くにある時、サンゴ虫が岩に住みついて巨大なサンゴ礁を生み出した。
 海山がマントルの動きで光が届かない水深まで沈みこむや、サンゴ礁は死滅し、化石となって炭酸カルシウムを含んだ石灰岩となった。
 石灰岩の乗せた海山は、数億年かけてゆっくりしたプレート運動で何千キロを移動し大陸プレートに乗り上げ、大陸から流れ出る大量の乱泥流におおわれて陸地の一部となった。
 海山や海洋地殻の破片は付加体として陸地に取り込まれ、後から押し寄せてくる付加体によって内陸へと押し込まれていった。
 石灰岩地は、数千年の歳月かけて、雨水や地下水の溶解浸食を受けて空洞を作り、そして鍾乳洞を作り出した。
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 古生代ペルム紀
 2億9,000万年前〜2億5,000万年前 森林では、シダ植物から乾燥に強い種を遠くに飛ばして繁殖する裸子植物が主流となった。
 水辺で生活していた両生類以外に、乾燥化に適した単弓類が誕生した。
 その姿は、小さなトカゲであった。
 最強の捕食動物は、単弓類のイノストランケビアであった。
 大型の草食動物は、爬虫類のスクトサウルスであった。
 単弓類は、哺乳類型爬虫類とも呼ばれ人類が属する哺乳類の祖先であって、恐竜が属する爬虫類ではない。
 単弓類には、獣弓類と盤竜類の2種類があり、哺乳類は獣弓類のキノドン亜目から分かれて進化した。
 単弓類は、大陸の奥地まで生息範囲を拡大し、環境に適応しながら数多くの種類に分かれて繁栄した。
 盤竜類は、ペルム紀で絶滅した。
 獣弓類は、三畳紀までに、哺乳類の祖先を含みわずかを残して絶滅した。
 陸上に於ける最強の捕食者は、まだ誕生していなかった。
 唯一の超大陸が形成される同時に、海にも超海洋が出現した。
 海の最強の捕食者としてサメが爆発的の増え、生存競争負けたサメは新たな新天地を求めて劣悪な環境に逃げる事で進化していった。
 各時代で多くの種が絶滅したが、サメとしては環境変化に順応し、その多様性で生き残り現代まで子孫を絶やした事がない。
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 初期シスウラル世。パンゲア大陸で最大の大噴火が始まり、地球規模で環境が激変して、生物の大量絶滅が始まった。
 イラワラ事件。超大陸パンゲアが成立するや、各大陸や海洋にあった幾つものプレートがパンゲアの地下に集められ、プレートの残骸が上部マントルに巨大な塊を作った。
 プレートの塊が原因で、地磁気が頻繁に揺れ動いて乱れ、地球の地場が弱まり、銀河宇宙線放射能)が大気圏に大量に侵入した。
 侵入する宇宙線が増す事で、雨雲が発生して太陽光を遮断した。
 多くの植物が光合成ができず枯れ始め、小型の昆虫や草食動物が飢えて死に始めた。
 肉食動物も、餌になる草食動物や昆虫が減った事で飢え始めた。
 太陽光が遮られる事によって地上は寒冷化し、大地は氷で被われた。
 2億6000万年前 寒冷化による第一段階目の絶滅。G–L(ペルム紀中期・ガダループ世/後期・ローピン世)境界線。
 陸や海の全ての生物は、寒さを避ける為に温暖な地に移動したが、移動しなかった動物や移動がゆっくりな動物は寒さと餌不足で死滅した。
 大陸で氷床が成長するや、海水面が干上がって渇き、浅瀬に生息していた動植物は全滅した。
 大絶滅の序章の始まりである。
 2億5200万年前 第二段階目の絶滅。P–T(古生代/中生代)境界線。
 プレートの残骸である巨大な塊は、その重みに耐えかねて上部マントルから下部マントルに落下し、外核の表面に達するや内核まで冷やして対流を乱し地球にダメージを与え地磁場を狂わせた。
 巨大な塊の落下に伴ってパンゲア大陸地盤沈下し、浅瀬は深く、沿岸部は海水に飲まれ、そこに生息していた動植物は死滅した。
 スーパープルーム。巨大な塊が落下するのと正反対に、マントルの流れが乱れて、高温のマグマが大量に上昇流で地表に噴き出した。
 巨大噴火は、100万年以上続いた。
 大地殻変動で、大地が裂け始めた。
 生まれ育った地域に残った動物で、運がなかった動物は絶滅した。
 だが、方向を誤って移動した動物も運悪く絶滅した。
 自分がくだした選択の善し悪しで、絶滅か生存かに分かれた。
 毒性に強い火山ガスや粉塵を吹き上げ、酸性雨をもたらした。
 地上に流れ出した溶岩は、洪水の様に流れて森林を焼き、大量の二酸化炭素と煙を放出した。
 絶望的環境破壊によって、食物連鎖は根底から崩壊し、生物の連鎖的絶滅が始まった。
 プルームの冬である。
 太陽光が届かない事で、植物は光合成できなくなり酸素の供給が不足し始めた。
 超酸素欠乏事件(スーパーアノキシア)。氷床の拡大で多くの植物が死滅し、無酸素で冷たい水が海に流れ込んだ。
 海洋無酸素事変。パンゲア大陸の内海である古テチス海とテチス海は無酸素海となって、そこに生息していた全ての生物が絶滅した。
 外海である超海洋パンサラッサは、貧酸素状態となって多くの海洋生物が死滅し、極わずか魚などの泳げる生物のみが生き残った。
 海洋に於ける酸素欠乏状態は、100万年続き、酸素濃度が元に戻るにはさらに数百万年かかった。
 海の無脊椎動物の最大約90%が、死滅した。
 陸上でも、爬虫類や両生類の3分の2以上が絶滅した。
 カンブリア紀型動物群は、全て絶滅した。
 古生代型動物群の多くが死滅した、僅かな種類が生き延びた。
 現代型動物群の多くも死滅したが、生き残った種族は新たな進化を始めた。
 急激な自然環境の変化に順応できなかった動植物は、絶滅した。
 危機を察知して逃避する素早い行動と変化に対応した進化ができた動植物は、生き残った。
 慣れ親しんだ生活環境を捨て、生存本能に従って行動できた生物が生き残った。
 変化を恐れて行動しなかった生物は、絶滅した。
 生存するかしないかは、強い弱いでも、大きい小さいでもなく、正しい状況判断で勇気をもて行動できるかどうかにかかっている。
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