🏗5〗ー1ー南海トラフ地震や首都直下型大地震が日本株価やNISAとiDeCoに与える悪影響。~No.32 

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 政府は、被災民に対する保障の優先順位は、預貯金は高いがNISAとiDeCoは低い。
 ましてや、少子高齢化で人口激減して国力が低下し、2,000兆円の国家赤字を抱えればなおさらである。
 つまり、阪神淡路大震災時の日本と南海トラフ地震や首都直下型大地震時の日本とは全然違う。
 現代日本人は、まだ余裕のある現代日本の国力で南海トラフ地震や首都直下型大地を考えている。
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 2024年3月27日 YAHOO!JAPANニュース「南海トラフ地震や大災害時、日本株価はどうなる?NISA やiDeCoにも影響?
 今回の「FPに聞きたいお金のこと」は、地震など災害が起こった場合のことを考えると、つみたてNISAとiDeCoをためらってしまうという30代女性Fさんのご相談です。確かに大きな災害は経済や株価にも影響を与えます。資産運用において災害リスクはどう考えればよいのでしょうか。
 30代女性Fさんの相談内容
 最近地震が多いこともあり、もし南海トラフ地震が起こった場合、つみたてNISAやiDeCoの運用はどうなるのかが不安です。「元本割れする可能性が高くなるのか?」などと考えると、つみたてNISAとiDeCoを併用することをためらってしまいます。
 投資や資産運用にリスクは付きもの
Fさんの気持ちは良く分かります。できれば起きてほしくありませんが、南海トラフや首都圏など現時点で予想されている大地震の被害が生じた場合、つみたてNISAやiDeCoの運用がどうなるのか?そしてどのように対処すべきなのか?1つ1つ確認をしていきましょう。
 お金を管理・運用する上で最悪の事態を想定しておくことはとても大切です。iDeCoの場合、元本確保型の商品を選ぶことも可能ですが、ここでは投資信託で運用することを前提にお伝えします。
 つみたてNISAやiDeCoに限らず、投資を行う上ではリスクと上手に付き合う必要があります。景気が良い時は株価が上昇し、悪い時には下がる傾向にありますが、景気は循環するというのが経済の原則です。
 従って、ずっと悪い時期ばかりが続くとは考えにくいため、「長期投資にはこういうこともありうる」と落ち着いたスタンスで対応することが重要です。株価が大きく下落している局面はむしろ「割安に購入できる時期」と捉えることもできます。株価が割安のときに積立をやめる、投資額を減額するといった対応は避けたいところです。
 東日本大震災時の日経平均への影響
 2011年3月11日(金)14時46分に東日本大震災が発生しました。ちょうどその日の株式市場が閉まる時間帯でした。当時 1 万円台だった日経平均は、週明けの 14 日(月)には 1 万円を割り込み 9000 円台に、そしてその後も株価は冴えずその年は9000円台も割り込むこととなりました。年初から一時2割近く下落したことになります。
 日本経済の先行き懸念などが株価下落につながりました。中でも東京電力の株価は原発問題で急落し、株価が10分の1程度まで下落したのが最たる例です。
 日本国内への影響は甚大でしたが、その頃、世界各国の株価はどうだったのでしょうか?例えばアメリカの株価指数の代表格NYダウは震災発生後の影響は限定的で、2011年末時点で震災発生時よりもやや高い水準で取引を終えています。こういった発想や視点が、つみたてNISAやiDeCoを行う上で大きなヒントになりそうです。
 国際分散投資で「日本リスク」を軽減
 地震をはじめとした自然災害リスクに限らず、日本は少子高齢化、人口減少、財政問題など潜在的なリスクがいくつかあります。一方で、高い技術力などが世界から注目され、期待されている企業や産業もたくさんあります。これは他国も同様のことが言えます。国や地域、それぞれに特徴があり、またリスクも背中合わせなのです。
 投資の原則に「分散投資」がありますが、つみたてNISAやiDeCoでも分散を心がけ、特に「国際分散投資」を行うことで、日本が大きなリスクに直面した場合の影響を最小限に留めることができるかもしれません。Fさんがどうしても地震をはじめとする国内のリスクが気になるのであれば、海外株の投資信託を中心に運用するという考え方も1つだと思います。
 不安であればどちらか一方を選択
 税制面でのメリットから、つみたて NISA も iDeCo も両方行いたいと考える人も多いですが、もし不安が拭えないようであれば、どちらか1つにしておくのが賢明かもしれません。
 例えば、つみたてNISAなら60歳まで引き出せないiDeCoと違っていつでも換金できます。できれば下落時にすぐ売却するということはしてほしくありませんが・・・。
 逆にiDeCoだけを行った場合は、「どちらにしても60歳まで引き出せない」ため、慌てることなくどっしり構え、さまざまなリスクに寛容になれるかもしれません。どちらも行っている場合は、非課税枠や拠出限度額の上限いっぱいの金額を積み立てるのではなく、少し金額を抑えて取り組むことも精神的な余裕につながると思います。
 長期に渡り付き合っていくことになりますので、無理をしてまで制度をフル活用しようと考えるより、ストレスや不安を感じることなく取引をしていくことを優先してください。
 大地震が起きるかどうか、いつ起きるのかといった不確定な事項を意識し過ぎて、結局何もしない、ということは避けたいところです。
 災害で投資信託の金融機関が倒産してしまったら?
 ある金融機関のiDeCoの説明書には「自然災害等で、運用商品の購入および売却の執行・各種手続が遅延しまたは実行不能となった場合」は免責事項であると記載があります。つまり、金融取引が正常に行われず、売却したいのに売却できないという事態は想定しておかなければなりません。
 さらには金融機関の倒産という事態も考えられますが、投資信託は信託銀行等(受託会社)で分別管理されています。よって取引をしている銀行や証券会社、投資信託を運用している運用会社が破綻したとしても、原則として資産は守られるということが大前提となりますので、その点は安心してください。
 それ以上に、日本経済自体がマヒしてしまったら・・・などと心配は尽きないと思いますが、そういった最悪の事態は、おそらく戦時中の事例に近い状況になることが想定されます。その場合は、投資信託であれ預貯金であれ、大きな影響を受けると思われますので、iDeCoやつみたてNISAに限った話ではないでしょう。
 リスクと上手に付き合うことが大切
 これまでの歴史の中で、古くは世界大恐慌ブラックマンデーバブル崩壊リーマンショックなど、日本に限らず世界は大きなリスクに直面しています。しかしそれらを乗り越え、世界のGDPは概ね右肩上がりで上昇しています。つまり、世界経済は幾多の困難を乗り越えながら、それでも成長を遂げてきているのです。
 筆者は預貯金を「徒歩」に例えることがあります。一歩一歩ゆっくり歩き、車とちがって、交通事故を引き起こすことも、バッテリーが上がって立ち往生することもありません。ただし、目的地まで時間がかかります。
 一方、つみたてNISAやiDeCoで積極的に運用をすることは「車やバイク」に乗ることに匹敵します。運転中にトラブルがあるかもしれませんが、頻繁にトラブルに見舞われることはありません。むしろ多くのケースで徒歩より目的地に早く到着します。さまざまなリスクを想定することも大切ですが、過度に不安にならず、大きな目的達成のために必要な手段であると割り切って上手に付き合ってほしいと思います。
 ※資産運用や投資に関する見解は、執筆者の個人的見解です。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
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