🌌33}─2─外来種は在来種を駆逐して棲息圏を広げていく。~No.162No.163No.164 @ 

外来種は本当に悪者か? 新しい野生 THE NEW WILD

外来種は本当に悪者か? 新しい野生 THE NEW WILD

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 命大事とする生物愛護団体や生物愛好家は外来種を守ろうとする。
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 生き残る生物種は、体格の高低や力の強弱や知能・才能の優劣でもない。
 自然環境や環境の変化に適応力が優れた種。
 生殖機能が活発な種。
 性欲が強い種。
 繁殖能力が高い種。
 自然は苛酷で残酷で容赦なく、優しく甘いと生きられない。
 それは、人類種、人間でも同じである。
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 日本列島に生息している在来種の祖先は、自ら海外から移り住んだか、日本人が連れてきた生き物である。
 弱肉強食と自然淘汰で、日本の自然に適応できた生物のみが生き残る。
 在来種であれ、外来種であれ、生き残る生物は生き残り、絶滅する生物は絶滅する。
 それが、自然の掟である。
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 日本の自然を破壊するのは、日本人の偏狭的動物愛護団体と自意識過剰な動物愛好家である。
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 外来生物好きな日本人が日本の自然や生態系を破壊し在来生物を絶滅の危機に追い遣っている。
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 金儲け主義の強欲な日本人ペットショップ経営者は、日本の自然・環境・生態系を破壊する事を知りながら危険な動植物を密輸入して販売している。
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 日本人は自然を愛すると言うのは、真っ赤な嘘である。
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 2017年6月22日 産経ニュース「【関西の議論】「安易に川に放すな!」外来肉食魚アリゲーターガーVS漁協 捕獲作戦の電気ショックで浮かんだ危惧
 兵庫県たつの市で今年5月に釣り上げられたアリゲーターガー。在来魚を食い荒らす凶暴さで知られている(揖保川漁協提供)
 兵庫県西部のたつの市を流れる揖保川の水面に黒い影。「ワニではないか」と地元で噂が広がった。ワニのわりには一回り小さい。捕らえてみれば見た目は獰猛(どうもう)なワニだが、外来肉食魚の「アリゲーターガー」だった−。見た目だけでなく、在来魚を食いまくる凶暴さを持ち合わせる〝モンスター〟が目撃されたのは昨年6月。アユやウナギを食い荒らされ、怒り心頭で捕獲作戦に乗り出したのが地元漁協だ。6度に及んだバトルは苦戦の連続だった。最初の目撃情報から1年を経て、1人の〝救世主〟が登場した。「アリゲーターガーを食べてみたい」と訪れた釣り人が先月、1匹を釣り上げたのだ。だが、漁協は「複数いるようだ」と警戒を怠っていない。アリゲーターガーVS漁業の全容とは。(坂田弘幸)
 ついに〝御用〟
 「やっぱりいた」
 大型連休明けの5月8日、兵庫県姫路市の釣具店から揖保川漁協(同県宍粟市)に、揖保川で捕獲されたアリゲーターガーを冷凍庫に保管しているとの連絡が入った。その知らせに組合員は沸き立った。
 体長1.09メートル、重さ9.6キロの丸々とした全身。引き取りに行った組合員はその姿に目を丸くし、「俺たちはこんなのを捕ろうとしていたのか」と顔を見合わせた。
 釣り上げた姫路市の会社員の男性(32)が取材に応じてくれた。男性は釣り歴25年。揖保川アリゲーターガーが問題になっていると知り、5月2日夜、下流域に1人で出掛けた。普段はブラックバスやコイなどを釣っていて、アリゲーターガーに挑戦するのはこの日が初めてだった。
 午後9時ごろ、川にさおを垂らした。タチウオ用のワイヤとチヌ用の針に、餌はスーパーで購入したサンマの切り身。当たりがあったのは午後9時40分ごろ。引きが異様に強い。10分ほどかかって、激しく抵抗するアリゲーターガーを釣り上げ、最後は川に入って抱き上げた。
 「すごく重量感があった。運良く釣り上げることができた」と振り返る。
 当初、アリゲーターガーを食べようと思っていた。米国では肉がスーパーの店頭に並ぶ。硬いうろこに包まれ、身に脂がほとんどなく、パサパサした鶏肉のような白身の肉だ。「寄生虫が怖いのでしっかり油で揚げてフライにする」という予定だったが、あまりの大きさに断念した。
 対応に困り、引き取ってもらおうと地元漁協に連絡したところ、大型連休中のため不通。そこで預けた場所が姫路市内の釣具店だった。
 「なんでこんな魚がいるのか」
 アリゲーターガーは北米原産でミシシッピ川流域などに生息する外来魚。ほかの魚類や甲殻類を食べる肉食性で、大きいものでは体長3メートルほどにまで成長するという。水鳥を捕食することもある。ワニのような鋭い歯と長い口が特徴だ。
 環境省は平成30年4月に外来特定生物に指定する予定で、輸入を原則禁止する方針。現在、飼育している個体も許可を取る必要がある。
 同省によると、約20年前からペットとして国内に輸入されるようになった。幼魚は10センチほどの大きさで独特の姿が愛好家の間で人気になったが、1年で1メートル以上に成長するため、飼育に困った人が川や池に捨てたとみられる。全国でも目撃され、固有の在来種を食い荒らすとして、各地で被害が懸念されている。
 そんなアリゲーターガー揖保川で初めて確認されたのは昨年6月14日。
 「見たことがない魚がいる」。ウナギの生息調査に訪れた揖保川漁協の組合員2人が川を泳ぐ姿を目撃し、写真の撮影にも成功した。その日は晴天で風もなく、10分間同じ場所に浮いていた。その後、水中に沈んでいったという。
 同漁協の横田辰夫理事(65)は「なんでこんな魚がいるのかと驚いた」と語る。
 揖保川は、北部の宍粟市からたつの市を経て瀬戸内海に流れる川。アユ釣りの全国有数の名所で現場周辺はアユの産卵場だった。数年前からはニホンウナギを保護する活動も行う。同漁協はこうした在来種が食害で減るのを懸念し、捕獲作戦の実施を決めたのだ。
捕獲作戦を決行したものの…
 捕獲作戦は昨年8〜11月に行われた。
 まず釣りやはえ縄で捕まえようとしたが空振り。水草を模したオリジナルの仕掛け針も使ってみたところ、捕れたのは外来魚のライギョばかりだった。
 11月には全国内水面漁協組合連合会(東京)から水中に電気を流す「電気ショッカーボート」を借りて臨んだ。電気ショックで魚を気絶させようと、水中に電気を流した。しかし、水面に浮かんできたのは外来魚のライギョブラックバスばかりで、アリゲーターガーの姿はなかった。
 動きが鈍くなる冬になったので作戦は中止に。今年の春になり、捕獲作戦の再開を検討していた矢先、先の釣り人が1匹釣り上げた。ただ、同漁協は警戒を緩めない。「複数いた」という目撃情報もあり、再び確認されれば作戦を再開するという。
 昨年の電気ショッカーボート作戦では、実は在来魚の姿も確認できなかった。アリゲーターガーに食われたのではないかと漁業被害が危惧されているのだ。
 解剖でも胃袋は空っぽ
 同漁協は釣り上げられたアリゲーターガー姫路市立水族館に持ち込み、解剖してもらった。何を食べているのかなど、生態系への影響を調べることが目的だったが、胃の中には何も入っていなかった。
 同館では過去に県内のため池などから発見されて持ち込まれた4匹を飼育している。動きは鈍く、水槽でじっとしていることが多い。掃除などで職員が水槽に入っても、かまれたことはない。
 今回、解剖したアリゲーターガーを剥製にして館内に展示し、外来魚が生態系を壊す危険性を訴える予定だ。
 「国や自治体が啓発すべきだ」
 ペットとして飼育された後に放流されたとみられるアリゲーターガーは、全国各地で目撃・捕獲情報が相次いでいる。
 名古屋市では5月17日、名古屋城の外堀で捕獲された。市によると、体長約1.4メートル。推定年齢10歳の成熟した雄で、繁殖可能な状態だった。平成21年に生息が確認されたため、ボランティアらが何度も捕獲に取り組んでいた。
 さらに滋賀県の琵琶湖で存在が確認されているほか、兵庫県内でも、神戸市や加古川市などのため池で水を抜いた際に捕獲された例がある。
 環境省外来生物対策室は「今のところ、漁業被害の実態は不明だが、幼魚の捕獲はなく、まだ日本で繁殖はしていないのでは」としている。
 名城大理工学部の谷口義則准教授(魚類生態学)は「アリゲーターガーの寿命は50年以上ともいわれ、長期にわたる影響が考えられる。川などに一度放されると捕獲は難しい」と指摘。「小さくてかわいいからと飼育する人も多い。大きくなると飼えないことになるということを国や自治体がしっかりと啓発すべきだ」と話した。
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 9月16日 産経ニュース「【主張】アメリカザリガニ 自然界に放すのはやめて
 少年少女の皆に守ってほしいことがある。
 君たちの中にはザリガニを飼っている人もいるだろう。赤茶色で大きなハサミを振りかざすアメリカザリガニだ。
 このザリガニを川や池などに放さないでもらいたい。絶対に、だ。
 この夏、生物観察でアメリカザリガニを飼育していた人は、まとめが終わったことだろう。新学期になったので彼らを自由にしてやろうと思うかもしれないが、それは厳禁だ。
 自然界に出たアメリカザリガニは、雑食性で猛威を振るう。
 トンボの幼虫のヤゴや、ゲンゴロウといった水生昆虫を食べてしまう。貝類も被害を受ける。タナゴは二枚貝に産卵するので、ザリガニが増えるとタナゴたちは姿を消してしまうことになる。
 アメリカザリガニ水草類も盛んに食べる。そのとき、ハサミで水草の茎を切る。大型の個体ほど植物を好むので大変だ。
 アメリカザリガニの増加によって、希少なオニバスが消えた例もある。
 水生植物がなくなると底の泥土が舞い上がりやすくなり、それまで澄んでいた水が濁る。水中では太陽光線が不足してプランクトンの顔ぶれも変わるなど環境は一変してしまう。
 こうして日本固有のいろいろな生物が水辺の生態系から消えていく。ペットとしても人気のあるアメリカザリガニが、これだけの悪さをするのは、彼らが外来生物であるからだ。原産地では天敵も多く、むやみに増えることはないが、日本などの新天地では、歯止めのかかる仕組みがない。
 日本には昭和5年ごろから入ってきていたが、近年の農薬使用の減少などで急速に増えだした。分布の拡大には、ペットや飼育観察用のザリガニの放出が関係しているとみられている。
 ザリガニのために良かれと思っての「善意の放流」が、里地の池沼や小川をはじめ、都会の公園の池の中の生態系を破壊する。温暖化も作用して冬眠することなく活動する例もある。
 アメリカザリガニ食を勧める声もあるが、寄生虫がいる場合も考えて十分な加熱と調理器具を別にするなどの注意が必要だ。
 繰り返すが、アメリカザリガニを自然界に放してはいけない。学校や家庭での指導の徹底も期待したい。」
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外来種のウソ・ホントを科学する

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