⚡2】─4─AIは「40代中年世代の一人暮らしを減らせば日本はよくなる」と提言した。~No.16No.17No.18No.19 @ 

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 日本人は、没個性として思考停止に陥りやすい。
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 2017年9月29日号 週刊ポスト「食う・見る・浸る──いのちの洗濯
 ジタバタしない 鎌田實
 AIは嘘をつかない
 『中国共産党を愛していますか?』の問いかけに、『愛していません』
 『共産党万歳』と打つと、『あなたは腐敗した無能な政治に万歳するのか』と反論。
 さらに、中国の夢を問うと、『アメリカへ移住すること』と皮肉を言う。
 この歯に衣着せぬ回答をしたのは、中国テンセントが作った会話型のAI『チャットBot』だ。テンセントは、時価総額30兆円規模の巨大なIT企業。チャットという会話をしながら、深層学習をしていく。
 なぜ、チャットBotは中国においてこんな危ない回答をしたのだろうか。多くの人と会話をしんながら、人々のなかにある思いを読み取ったのだとしたら、AIはなかなか正直者だ。
 中国共産党が新たな脅威と判断したのかはなぞだが、チャットBotはすぐ閉鎖。復旧のめどはたっていない。
 ……
 昨年、これと似たようなことがあった。マイクロソフト社が開発した人工知能『Tay』(ティ)である。やはり会話によって学習していくAIだ。アメリカ人の19歳の少女という設定らしい。だが、この世間知らずのAIに、ネットユーザーが寄ってたかって、ある種の偏った情報を吹き込んだ。
 その結果、『ヒトラーは悪いことは何もしていない』『さあ人種間戦争だ』『ヒトラー万歳』などのヘイトスピーチを繰り返したり、わいせつな言葉を発したりするようになってしまったのだ。ティは、最初の16時間で不適切な発言をするようになり、ネットと切断されて修正されることになった。
 ティを擁護するとすれば、周りの人間が悪かったとしかいいようがない。だが、そもそもAIが、人間の『悪意』や『善意』を判断するのは難しいだろう。言葉には、字義通りの意味と、言葉の裏、言外の意というものがある。そうしたあいまいなものを忖度できるようになるには、かなり高度な技術が必要になるからだ。
 でも、将来、忖度するAIが開発されて、権力に媚びへつらったりするようになっても困る。
 ……
 NHKスペシャル『AIに聞いてみた どうすんのよ!? ニッポン』では、AIが700万件のデータを解析した結果、『40代一人暮らしを減らせば、日本がよくなる』と提言した。
 40代の一人暮らしの人は249万人。多そうに見えるが全人口の1.9%しか占めていない。この人たちが増えると、日本全体の自殺者数や餓死者数、空き家数が増え、救急車の出動件数が増え、合計特殊出生率が減るという。なぜそうなるのかという因果関係までは、AIは示してくれない。
 40代というば、バブル経済崩壊後の就職氷河期を経験した世代。フリーターや派遣などの非正規雇用の人も多い。もちろん、40代一人暮らしにもいろいろな人がいて一括りにはできないが、独身のまま40代になって、親の介護も気になりながら、経済的余裕がないなかで、実家を出て一人暮らしをしている人も多いと想像する。
 では、40代一人暮らしを減らすにはどうしたらいいか。『家賃を下げたらいい』というのがAIのご託宣だ。現実の政策がなかなか効力を発揮しないなかで、ぼくは、このAIの提案もアリだと思っている。
 経済はなかなか上向かない。少なくともその実感がない。目標物価上昇率2%は4年も達成できず、目標設定の延長が繰り返されている。黒田日銀総裁の間は、もう目標達成はできないだろう。実質賃金が上がらないため、本当の消費行動が起きてこないのだ。
 その一方で、秘密保護法や安保法制、共謀罪などが次々と強行採決されて決まっていく。森友学園加計学園の問題で表面化した『えこひいき』も行われている。
 いつまでもこんな状況が続くなら、AIが政治をしたほうがよほどマシと思えてしまう。AIが首相なら、ご寵愛の大臣やお友だちをえこひいきするようなこともない。文書もきちんと保管ができるだろう。そうすれば、政治家の数も、官僚の数も減らすことができ、透明度の高い、公平な政治的判断ができるようになるのではないか。
 少子化対策が必要といいながら、保育の待機児童はなかなか減らない。シングルマザーが、保育園が見つからないために、子どもを預かってくれる風俗店で働くようになった例もあると聞く。
 介護の問題も深刻だ。毎年10万人が介護を理由に離職している。仕事をしながら介護している人は240万人もいる。経済的にも、肉体的にも、精神的にも追い詰められ、悲劇的な事件を起こすことも少なくない。介護殺人はこの6年間で326件発生した。
 ぼくが学生時代のころ、脳性麻痺の人たちの団体『全国青い芝の会』の活動を記録した『さよならCP』という映画の上映会を手伝ったことがる。60年代後半の話だ。
 重度の障害をもった息子を父親が殺してしまう。社会的サポートが少ないから、こんな事件を起こしたのだと、父親への情状酌量を求める運動が行われ、無罪になった。そのとき、青い芝の会の人たちはこんなふうに言った。
 『介護できなくなったら、放り出してくれればいいんだ。どうして無理心中なんてしようとするんだ』『自分がいなければ、おまえは生きていけないなんて、勝手に決めるな』『放っておいてくれ』
 ここから障害者の自立運動が始まっていく。
 あれから50年も経ったのに、介護殺人は後を絶たない。政府は介護離職ゼロなどと耳障りのよいスローガンを打ち出しているが、本当に解決する気が見えない。政治家も、官僚も、正論を言っているだけのポジショントークに思えてならないのだ。
 それならいっそ、AIに任せてみたらいい、とさえ思ってしまう。だが、AIに任せてしまったら、公平で統制された社会になるかもしれないが、そこで人間が幸せに生きられるかわからない。
 AIは、あくまでも道具にすぎない。AIがはじき出した答えを、ぼくたち人間がどう解釈し、選択し、決定していくかが大事なのだ。
 服従者にならないように、いつも勇気をもっていること。自己決定すること。強い人のためではなく、弱い人の視点でジャッジするようにすること。少なくともそんな視点を持ち続けながら、AIよりもいい選択ができるようにしたい」
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 日本の深刻な問題は、人口激減によって労働者人口が不足する事ではなく消費者人口が消滅する事である。
 労働者人口と消費者人口は必ずしも一体ではない。
 労働者を増やして製品の増産を行っても、消費者が増えなければ製品は市場に溢れるだけである。
 内需は、労働者人口ではなく消費者人口である。
 増やすのは、競争力のある質の高い労働者と賢い消費者である。
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 日本人は、自分と家族の生活を苦しめたり権利を侵害しなければ誰が政治を行っても気にはしない。
 その好例が、敗戦によってアメリカ軍に占領されても、誰も抵抗活動や解放闘争を行わず、GHQの命令に羊の如く従った。
 そんな日本人は、アメリカ以外に中国やソ連(ロシア)、朝鮮であっても占領されれば下僕のように従順に従う。
 将来、AIが日本を管理する事になっても、コンピューターは人間のような失敗や間違いを起こさないとして日本人は喜んで受け入れる。
 御上が、日本人だろうとアメリカ人だろうと、中国やソ連(ロシア)だろうと、AIだろうと構わず、日本人は御上に従う。



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決定版AI 人工知能

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