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2025年11月6日 YAHOO!JAPANニュース THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)「自動車覇権は日本から中国へ…「中国車」が関税を回避し、世界の勢力図を塗り替える「恐るべき戦略」
2023年、日本は7年ぶりに自動車輸出台数「世界首位」の座から陥落した。その座を奪ったのは、中国だ。日米欧が制裁で撤退したロシア市場を総取りし、EV(電気自動車)を武器に欧州市場へ攻勢をかける中国。欧米が慌てて「高関税」という壁を築こうとする今、中国はすでにその“次の一手”を打ち始めている。本稿では、産業エコノミストである湯進氏の著書『2040 中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より、中国自動車の現在地について分析する。
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日本の停滞をよそに、攻勢を強める「中国自動車」
国内新車市場の減速に伴い価格競争が激化するなか、中国の自動車メーカーが相次いで海外への輸出戦略を展開し、中南米や東南アジア、欧州で影響力が拡大している。
一方、中国製自動車・EVを警戒する動きが欧米で広がり、部品や材料、資源の域内調達の動きや、サプライチェーンのブロック化の動きが加速している。中国勢の海外戦略も、自動車輸出から海外生産へと変化しつつある。
「環境保護」が追い風に…2023年、中国EVは世界首位に君臨
[図表1]中国の自動車輸出台数の推移 出所:中国海関統計(低速EVを含む)、中国自動車工業協会の発表(会員企業が申告した出荷台数)より筆者作成
世界の気候変動対策の長期目標がEV普及を推進し、日米欧だけではなく、多くの国・地域が温室効果ガスの排出削減目標を打ち出した。2030年の目標では、日本が2013年度比46%削減、EUと米国はそれぞれ1990年、2005年比で5割以上の削減を掲げている。
こうした目標をもとにして、新車販売の電動化率の目標も立てられている。電動化が環境保護に寄与する潮流が広がっているなか、中国EVにとって、海外展開しやすい環境が整えられた。
中国政府は以前から企業の海外進出を促してきたが、これまでに強い国際競争力を構築できた製品は、液晶テレビやパソコン、スマホなど家電・IT分野がほとんどであった。製造業の代表格である自動車は輸出台数がなかなか伸びず、2017年から2020年にかけて100万台規模で推移していたが、そこから年間100万〜200万台ペースで増えており、2021年に初めて200万台を突破した【図表1、2】。
そして2023年には初めて世界首位になり、日本の首位陥落はドイツがトップになった2016年以来7年ぶりであった。
イランからEUへ…国際情勢に伴い、自由自在に販路を拡大
[図表3]中国自動車の輸出先の変化 出所:中国海関統計(低速EVを含む)より筆者作成
かつて中国製自動車の最大の輸出先だったイランへの輸出台数は、米国による経済制裁を経て急減した。2017年に36万台だったが、2021年は2000台に落ち込んでいる。その後、中南米のチリやメキシコが中国車の主要輸出先となっていた。
2022年以降は、ロシアのウクライナ侵攻に対する制裁に対応し、日米欧自動車メーカーがロシア市場から撤退したことにより、ロシアが輸出先の首位に浮上した。国際情勢の変化に伴って、中国自動車メーカーが海外戦略の変更を行うケースもよく見られる。
中国からの輸出台数の急拡大は、中国車のブランド力向上やNEV輸出増が主な要因としてあげられる。その輸出先もグローバルサウスなど新興国にとどまらず、EUでも着実に増加している。
2024年の輸出台数をみると、ロシア、メキシコ、アラブ首長国連邦(UAE)、ベルギー、サウジアラビア、ブラジル向けが全体の42%を占める【図表3、4】。その上位6カ国が、いずれも有力な地場自動車メーカーが国内に存在しないので、中国勢にとって、ガソリン車輸出の重点地域となっている。
実際、2024年のロシア、中東、中南米向けガソリン車輸出は、中国のガソリン車輸出台数全体の63%を占める。
EU・ASEANを中心に順調にシェアを伸ばすNEV
またNEVで国内生産規模を拡大し、海外市場でも存在感を高めている。とりわけEUや東南アジア諸国連合(ASEAN)向けの輸出が目立ち、2024年にEUとASEAN向けがそれぞれNEV輸出台数全体の32%、17%を占める【図表5】。
生産拠点が中国国内にあり、サプライチェーンもグローバル化の度合いが低いものの、巨大化した中国自動車産業は大きな一歩を踏み出し、世界の自動車勢力図を塗り替えはじめた。
追加関税もなんのその…欧米の“圧力”も、巧みな現地化で回避
海外へ活路を見出そうとしているのは、中国国内で消費が減速し新車市場の需要が縮小しているからである。
実際、海外での事業展開は、国内工場で製造した完成車を輸出し、現地で販売するのが、多額の投資もいらず、最も手っ取り早い方法である。国内工場の稼働率が上がるメリットも大きいため、特段の障壁がなければ、中国企業は完成車輸出という手段を選ぶ。
ところが、特に自動車産業が発達する国では、自国ブランドが定着したため、輸出だけでは市場に浸透するのが難しい。完成車の輸出は経済摩擦を引き起こす原因にもなりかねないため、摩擦を生みにくい現地生産を選択する傾向が強まっている。
しかし、すべての海外市場が順調なわけではなく、販売に陰りが見えはじめたのがEUである。
中国製自動車が世界市場に流入したことは、欧米諸国に警戒感を引き起こしている。特に中国製のNEVに対し、すでに輸入車に適用されている基本税に加えて追加関税を課しているほどだ。米国は一律の関税を課し、EUは各自動車メーカーが中国の政府機関から受け取っている補助金の額でメーカーごとに税率を算出した。
それに対し中国勢は、海外でNEV工場を設け、現地生産に切り替えることで関税回避を狙う。これまでの中国自動車メーカーの海外展開は、ノックダウン(KD)生産(部品をすべて輸出して現地で組み立てる方式)の内燃機関車が中心であった。平均販売単価が2024年に1万3000ドルに達したものの、日米欧のメーカーに比べて製品競争力や利益率が依然として低いのが現状だ。
しかし、欧州向けのNEV乗用車は、販売価格が平均2万8000ドルと内燃機関車平均の約2倍にもかかわらず輸出台数が伸びている。特にサプライチェーンの垂直統合を実現した中国企業は、付加価値の高い生産工程を中国国内に置くため、高い利益率を実現した。
中国が自動車勢力図を塗り替える?…EV停滞で揺れる国際市場
NEVが中国の輸出産業としての重要性を増すなか、この分野をめぐる各国の論争は政治的な駆け引きの要素を強めながら、複雑さも増してきている。
特にEVの世界販売が長期的に伸び悩めば、各国で掲げられている気候変動対策の目標や電動化シフトの目標が見直しを迫られる可能性が出てくる。そうなれば、中国国内のみならず中国勢の海外事業に大きな影響を与えそうだ。
「電動化シフトが気候変動対策バブルに見えてしまう」といった論調があるが、中国はEVやPHV、電池のサプライチェーン、価格競争力、品質でも無視できない水準に成長を遂げ、AIや通信技術と融合することにより、独自の路線で進化し続けている。
日米欧自動車メーカーは、より現実的な対応で中国企業とのアライアンスを世界の電動化シフトで進めていく必要があるだろう。
湯 進
みずほ銀行
ビジネスソリューション部 上席主任研究員
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11月9日 YAHOO!JAPANニュース ENCOUNT「「このままだとやばい」日本の自動車業界に猛烈な危機感…たった9か月で車を完成させたワケ
自動車業界に新風…従来法とは異なるアプローチ
20代、30代の力で完成したこだわりの内装
世界的なEV(電気自動車)時代の到来で、日本を取り巻く状況は厳しさを増している。トヨタ、日産、ホンダ……かつて成功の象徴だった企業も、グローバルでの競争激化で明暗が分かれている。そんな日本の現状に危機感を感じているのは、自動車メーカーだけではない。「ジャパンモビリティショー2025」(9日まで、東京ビッグサイト)で話題を集めたのは、IT企業がたった9か月で完成させたという最新鋭の車だった。
【写真】たった9か月で車が完成…時代の先端を行く全景、リア、ハンドル周りの実際の写真
ジャパンモビリティショー開催中、ネット上でひそかに話題を集めた車があった。
「車作っててビックリした」「たった9ヶ月で作ったの?」「コンセプトカーとあったけど自走しそうだったので不思議」「全部オリジナルとは思えない完成度」「システム屋が物理の世界に染み出していくことは嬉しく思います」と驚きの声。
日産ブースの横に展開したのは、住友商事グループのIT企業SCSKのブース。自動車メーカーでないにもかかわらず、わずか9か月でEVのSUVタイプのコンセプト車を製作し、公開した。
ソフトウェアの力で自動車産業を変革しようとする異色の挑戦。その背景には、日本の自動車産業に対する強い危機感があった。SCSKでモビリティ事業を手がける三谷明弘さんに詳しい話を聞いた。
自動車メーカーではなく、IT企業が車を作る。一見突飛に見える挑戦だが、三谷さんは明確な問題意識を持っていた。
「自動車メーカーはこれまで走る、曲がる、止まる、燃費といった自動車の主力の部分に価値がありました。一方、グローバルで見ると、車のニーズが多様化してきていて、エンターテインメント空間やサービスといった付加価値のゾーンが非常に増えてきている。ソフトウェアの規模が10年ぐらい前に比べると、2桁から3桁、4桁ぐらい増えてきている」
ソフトウェアの重要性が飛躍的に高まる中、自動車メーカーだけでは対応しきれない状況が生まれている。三谷さんは続ける。
「日本の自動車メーカーの産業をさらに良くしていくためには、ソフトウェアから考える車作りが必要。それらを世の中に問うてみたり、いろんな自動車メーカーと競争したりするためにも、ソフトウェア主導型の車が必要だと思って、車を作りました」
プロジェクトの開発期間は約9か月。最初の3か月で要件を詰め、仕様設計を行い、実際のものづくりを始めてから約半年で完成させた。
「今回、認可、認証も通る形で全て設計しました。水平分業体制という新しいやり方をすることによって、開発期間をぐっと短縮しながら開発を終えました」
車検を通せば、公道デビューも果たせる状態にあると明かした。
従来の垂直統合型のサプライチェーンとは異なり、さまざまな企業や個人が得意分野で協力し合う水平分業のエコシステムを構築。関わった企業は数十社から3桁規模に上るが、トップランナーとして組んだメーカーは5社程度だという。社内でこの車に深く関わったのは20人に満たない規模だった。
既存の自動車メーカーと大きく異なる特徴は、若い力が主力になったことだ。「ある意味、年が上の人の考え方を持ち込んでいない仕様になっています。もう割り切りました、そこは」。設計者の多くは20代から30代前半で、ターゲットも明確にZ世代に絞った。
「他の自動車メーカーはマス層を売りにしているので、購買層が少し高めなんですね。これは明確にZ世代向けなので、見た目から中身も含めてITライクになっている。車内にはまるでスマホのような世界観が広がっていると思っていただければ」
フロントにはLEDアレイのディスプレーを搭載し、映像を流すこともできる。内装も車という感覚よりも、「中に入ったら、シアターに来たような空間」を目指した。
“EV後進国”日本の問題点…世界で取り残される
最も苦労したのは、水平分業型の開発スタイルだった。
「シリアル開発(開発工程を順番に進めること)じゃないんですね。これが終わったら次これをやってというのではなくて、同時並行で100個のプロジェクトが走るような感じになるので、それを統合していって1つのものに仕立て上げていくやり方はすごく苦労しました」
さらに、車室内空間作りに関しては、国内にプレイヤーがほとんどいないという問題もあった。世界の最先端とニーズを調べることが、開発そのものと同じくらい大変だったという。
三谷さんがこの挑戦に踏み切った背景には、日本の自動車産業に対する強い危機感がある。
「グローバルで見ると、日本の市場のシェアがどんどん落ちていっているんですね。この5年ぐらいの数字を見ると、2桁パーセントぐらいはグローバルのシェアを落としている状態。グローバルの販売台数が伸びているのに、日本の販売台数は伸びていませんので、グローバルとしては衰退している状態に近くなってきている」
とりわけEVの普及は低迷し、“EV後進国”“ガラパゴス化”の状態となっている。
「グローバルでEVがどんどん伸びていっていて、欧州でも今年の1月から7月だと40%ぐらい伸びています。中国とか新興国はもっと大きな比率でEVになってきている。このまま行くとどこかで損益分岐点が逆転するだろうと思っていて、そうすると自動車メーカーは窮地に立つのではないか。新たな付加価値がないとサステナブルで行けなくなってしまうという危機感を強く感じています」
だからこそ、三谷さんは「このままの自動車産業だとやばい」と断言する。
「一緒にやって、さらにもう1度そういうところを作っていこうと。高市さん(首相)のセリフじゃないけど、ジャパン・イズ・バックのクルマ版をやらなきゃいけないんじゃないかと思っています」
市販化の計画は? 気になる製作コストも聞いた
「ジャパン・イズ・バック」を体現した1台だ
市販化については明言を避けたが、SCSKの狙いはハードウェアで稼ぐことではない。
「我々はソフトウェアのカンパニーなので、直接OEM(他社製品を受託すること)になって成長していこうとは思っていません。ハードウェアでもうけるという予定はないんです。これらの車を気に入っていただけるようなメーカーさんと一緒にやっていく形になるのではないかと思っています」
三谷さんが目指すのは、自動車業界のエコシステムの変革だ。
「これまではどちらかというと抱え込み戦略が多くて、各企業が自分たちの強みを追求していました。やっぱり一緒にできることは一緒にやる、差別化するところは差別化するというところを上手に組み分けられるような形になりたい」
ライバルについて問うと、三谷さんは意外な答えを返した。
「今、少なくとも国内でこういうふうなアプローチをしているメーカーを、私は見聞きしたことがないので、あんまり考えていないですね。もしライバルがどこという話なのであれば、グローバルにいるかなと思います。ただ、すごくストレートに言うと、ライバルと思っている時点でみんな作れてないんだと思うんです」
開発費については煙幕を張ったが、「自動車メーカーが作る1台の開発費からすると桁が違うぐらい安い」と自信を見せる。エコシステムでやることでウィンウィンの味方が増え、開発費も分散される構造になっているそうだ。
三谷さんの目標は明確だ。
「ソフトウェア主導型の車が1年後、2年後、3年後には世の中にある一定量あふれていて、Z世代の方々が喜んで車に乗っている状態を作りたい。Z世代がなかなか今買えない世の中ですし、車に魅力も感じない人がいるので、Z世代の人が寄ってたかってこの車に乗っているようになるとうれしい」
IT企業による自動車開発という異色の挑戦。それは単なる新規参入ではなく、日本の自動車産業全体を活性化させようという壮大な試みだった。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム
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