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日本人のコメ離れは、右翼・右派が称えるような反日派国際勢力による陰謀論ではなく、日本人の食料費高騰に伴う食生活の変化、伝統的和食離れにあった。
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2025年10月4日 YAHOO!JAPANニュース 西日本新聞「コメ離れはパンが原因?実は小麦の消費量は横ばい、増え続けている食品は… データで読み解く令和の食事情
9月に入り街中に新米が出回り始めた。昨年夏に表面化した米不足-価格高騰といった「令和の米騒動」が尾を引き、消費者目線では高値が続いている。米に関わる政府統計も更新されるなどして騒動の背景も見えてきた。データを踏まえ読み解いてみる。(特別編集委員・長谷川彰)
■小麦は横ばい、増え続けている肉…国民一人当たりの年間消費量の推移
昨年の夏、政府は当初、米は足りている、秋に新米が出回れば落ち着くと説明。流通段階で投機的な囲い込みがあるかのような物言いもされ、備蓄米を放出する結果となった。農林水産省は後の検証で、生産量が十分あると思い込み「流通実態の把握に消極的だった」と結論。収穫や需要の見通しを的確に把握する仕組みづくりを進めている。
一汁三菜に加わった肉類
令和の米騒動を受け、随意契約で売り渡された備蓄米が並んだ店舗(写真と記事は関係ありません)
改めて、米の消費にまつわるデータを調べてみる。消費量が長年にわたり減り続けていく状況が分かる。
農水省が公表している食料需給表から、1960年度以降、国民1人が1年間に消費する食品量の推移をまとめたのがグラフ(下)。国内で生産・輸入された食料のうち家庭の台所などに届く分を割り出した数量だ。
米は62年度の118・3キロをピークに下降。直近(2023年度)のデータでは51・1キロ。「日本人は以前ほど米を食べなくなった」と言われる根拠だ。
食生活が欧米化し、主食がパンをはじめ小麦製品に切り替わっていったと言われるが、グラフを見れば小麦の消費量はほぼ横ばい。一方で増え続けているのが肉類。11年度には魚介類を逆転してもいる。
肉類は魚介類よりカロリーが高い。焼き魚や煮魚をおかずにする伝統的な一汁三菜の食事に、肉類が加わってカロリーが満たされ、米を多く食べずに済むようになり、消費が減ったという分析もできるだろう。
鶏肉への需要シフト
そうした長期的な傾向を前提に、昨年の動向を、総務省の家計調査から探った。1世帯(約2・9人)当たりの食品購入数量が20~24年の5年間に、どう変動したかを示したのがグラフ(下)。20年の数値を100として指数で表した。
米は23年まで減っていたが、24年に一転して増加。一方、精肉は24年はほぼ横ばい。肉類の内訳を見ると、この5年で牛肉がぐんと減り、豚肉もやや減った半面、鶏肉だけは米と同様に24年に一転増加した。
独立行政法人「農畜産業振興機構」は、物価高による節約志向の表れで、「牛肉、豚肉の相場高により、価格が安定して値頃感のある鶏肉への需要シフトが顕著」と説明している。
健康志向もあろうが、肉類の中ではカロリーが低い鶏肉の比重が高まったことで、カロリー不足を補う形で米の消費が増加に転じた側面はありそうだ。インバウンド(訪日客)向けも含め米の需要が増えた半面、収穫量は不十分-となれば価格が高騰するのは当然の流れだ。
ご飯と食パンの価格比較
高値が続けば「米離れ」を心配する声もある。農水省の食品価格動向調査などを基に、ご飯と食パンの価格を比較してみた。
茶わん1杯のご飯(150グラム)は白米65グラムを使う。9月12日に公表された米の全国平均価格は5キロ3900円、九州・沖縄平均3615円。これだと米代は約51円と約47円。新米が仮に同5千円なら65円だ。炊飯時の光熱費は約5円とされるので、ご飯1杯は52円から70円程度となる。
食パンは同調査では1キロ換算で579円。6枚切り1枚(60グラム)なら約35円。ご飯と同じ150グラムだと2・5枚相当で約87円。ご飯と同じ摂取カロリー(234キロカロリー)で計算すると約55円。1・5枚くらいか。
あくまでも目安だが、どう感じるだろうか。こうしたデータを踏まえ米の動向をウオッチしていきたい。
西日本新聞
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