🌌4}─3─気候変動の正念。世界の平均気温、今世紀中に3.1度上昇。~No.18No.19No.20 

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 2024年10月25日 MicrosoftStartニュース 朝日新聞デジタル「今世紀末気温3度上昇か 国連報告書、温室ガス排出は増加傾向が悪化
 ドイツのイエンシュバルデ石炭火力発電所=2022年、ドイツ東部コトブス近郊
 © 朝日新聞社
 国連環境計画(UNEP)は24日、各国が現在の温暖化対策のままでは、世界の平均気温は今世紀末に、産業革命前から最大で3度以上上昇するとの報告書を公表した。アフリカ連合を除くG20(主要20カ国・地域)が世界の温室効果ガスの8割を排出しているとし、こうした国が大規模な削減を主導しなければならないと指摘した。
 【画像】気候変動問題を訴える気象予報士・キャスターの井田寛子さん
 UNEPは、産業革命前からの気温上昇を2度や1.5度に抑える目標と、現在の排出状況との差を毎年評価している。報告書は、11月11日から始まる今年の国連気候変動会議(COP29)での議論でも活用する。
 報告書では、各国が現在の政策を継続▽提出済みの温室効果ガスの削減目標を達成▽資金支援を条件とした途上国などの削減目標を達成――などの条件で、複数のシナリオを分析。シナリオによって今世紀末の気温上昇は2.6~3.1度となった。
■「気候変動の正念場に」
 2023年の温室効果ガスの排出量は約570億トンで、前年よりも1.3%増。新型コロナの世界的流行前の10~19年は年平均0.8%増で、悪化している。全排出量のうち、アフリカ連合を除くG20は77%を占め、まだ排出のピークに至っていない国も多い。
 一方、1.5度目標の達成に必要な温室効果ガスの削減量は、30年までに190億~240億トン、35年までに260億~320億トン。2度目標なら30年までに110億~160億トン、35年までに150億~210億トンだった。
 UNEPのアンダーセン事務局長は「気候変動の正念場にきている。私たちはいまだかつてない規模とペースで(資金や対策を)世界的に結集させる必要がある」と話している。(市野塊)
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 10月25日 YAHOO!JAPANニュース BBC News「世界の平均気温、今世紀中に3.1度上昇と国連が警告 驚くべきか
 世界の平均気温、今世紀中に3.1度上昇と国連が警告 驚くべきか
 マット・マグラス環境問題担当編集委員
 温暖化に関するかなり厳しい見通しが、ニュースの見出しを飾っている。国連が24日に発表した報告書によると、対策を講じなければ世界の平均気温が今世紀中に摂氏3.1度も上昇する可能性があるという。
 しかし、実際にそうなる可能性はどれくらい高いのだろうか。
 気候変動や科学的背景がそうであるように、その答えは複雑だ。
 国連環境計画(UNEP)の最新の排出ギャップ報告書は、「現行の政策」のままなら世界の平均気温は今世紀中に最大3.1度上昇する可能性があると示唆している。
 国連によると、これは世界にとって「破壊的」なもので、熱波や洪水などの異常気象が劇的に増加することになる。
 この規模の温暖化が起きると、屋外での仕事は不可能ではないにせよ極めて難しくなるだろう。
 ただ、今回示された数字は厳密には新しいものではなく、前後関係を踏まえて考える必要がある。
 国連の気温上昇予測は、2021年に英グラスゴーで、気候変動対策を協議する国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開かれてから3年間、基本的に変わっていない。
 最新の報告書は、「現行の政策を継続した場合、今世紀中の地球温暖化は最大3.1度(振れ幅1.9~3.8度)に抑えられると推定される」としている。
 この数字は、2021年に出された、国連の気候変動に関する政府間パネルIPCC)の最新の報告書の予測に沿ったもの。IPCC報告書では、温室効果ガス排出量がより高水準だった場合、世界の平均気温が今世紀中に最大3.6度上昇すると示されていた。
 24日付のUNEP報告書は、炭素削減計画においてすでに合意している対策を各国が実行に移した場合、気温は2.6~2.8度上昇するとしている。
 また、すべての国がこれらの計画を実行に移し、炭素排出量を差し引きゼロにする既存の「ネットゼロ」誓約を継続すれば、気温上昇を1.9 度に抑えられるとある。
 気温上昇をより小さくできるというこれらのシナリオは、確約には程遠いものであることは明らかだ。そしてはっきりさせておきたいのは、1.9度の上昇でさえ破壊的なものであるということだ。私たちはこれまでに地球を1.1度熱くさせており、異常気象の増加や海面上昇など多くのレベルでその影響を感じている。
■約束と不満
 こうした気温上昇予測に一向に変化がみられないことは、国連をいらだたせている要因の一つだ。COP27(2022年)やCOP28(2023年)で各国は温暖化を食い止めるための取り組みを約束した。しかし、現場レベルでの行動は非常に遅れている。
 国連報告書は、世界の気温上昇を2度未満に抑えつつ、1.5度未満を維持できるよう努力するとするパリ協定の目標は、いまや深刻な危機に直面していると指摘している。
 しかし一方で、数週間後に各国の政治指導者たちがアゼルバイジャンでのCOP29に臨むというタイミングで今回の報告書が出されたことを、念頭に置くことは重要だ。
 各国は来春までに新たな炭素削減計画を議論のテーブルに上げることで合意している。これらは2035年までの10年間に関する計画だ。
 それまでに排出量を抑えられなければ、3度前後あるいはそれ以上の極めて厳しい気温上昇が起こりうると、科学者たちは考えている。
 国連の気候変動担当責任者は、「国が決定する貢献」と呼ばれる次なる一連の計画を、今世紀に作成された文書の中で最も重要なものの一つと評している。
 つまり今回の報告書は、世界の指導者たちにより高い野心を持たせるための後押しの一環だと見なされる必要がある。
■報告書の内容、ほかに新しいものは? 
 報告書にはほかに新しい内容はあるのか? 
 国連によると、排出量を押し上げる新たな要因は多数あるという。
 例えば2023年には航空機の利用が急増し、航空機の二酸化炭素排出量は前年比19.5%増加した。
 陸上輸送による排出量も増加したが、気候変動の影響など主要因はほかにもある。気温上昇により、人々はエアコンにこれまで以上に頼らざるを得なくなっている。
 UNEPのアン・オルホフ博士は、「気候変動のより深刻な影響を我々は目の当たりにしている、あるいは目の当たりにしつつある。熱波は家庭やオフィスの冷房のためのエネルギー需要を増加させている」と述べた。
 「水力発電にも影響を及ぼし、発電量は減少している。発電量が減少したらどうするか? 石炭火力発電に切り替えることになる」
 もう一つの要因には、自動車と暖房の電動化があげられる。電気自動車やヒートポンプが増えることで電力需要が高まっている。この需要を満たすには多くの場合、化石燃料が使用される。
 (英語記事 Is the UN warning of 3.1C global warming a surprise? )
 (c) BBC News
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 10月25日 YAHOO!JAPANニュース CNN.co.jp「世界最大の湖、カスピ海が急速に縮小 浅瀬は完全に消滅との予測も
 2005年以降カスピ海は消失速度が加速している
 (CNN) カスピ海は地球最大の内海であり、最大の湖で、その大きさはおおよそ米モンタナ州の面積に相当する。湾曲した海岸線は約6400キロにおよび、カザフスタン、イラン、アゼルバイジャン、ロシア、トルクメニスタンの5カ国にまたがっている。
 【写真】カスピ海沿岸に位置するカザフスタン港湾都市アクタウ
 これらの国々は、漁業、農業、観光、飲料水、そして石油とガスの埋蔵量をカスピ海に依存している。またカスピ海はこの乾燥地域の気候を調整し、中央アジアに降雨と湿気をもたらす役割も担っている。
 しかし、カスピ海は問題を抱えている。
 ダム建設、過剰採水、汚染、さらには人為的な気候危機がカスピ海の衰退に拍車をかけ、一部の専門家はカスピ海が取り返しのつかないところまで追い込まれているとの懸念を示す。
 気候変動は世界の海面を上昇させるが、カスピ海のような内海や湖の場合は話が変わる。カスピ海は、川や降雨によって流れ込む水と蒸発によって流れ出る水の微妙なバランスに依存している。このバランスは地球の温暖化に伴って変化しており、多くの湖が縮小している。
 未来がどうなるかは近くを見ればすぐに分かる。カザフスタンウズベキスタンにまたがるアラル海はかつて世界最大規模の湖だったが、人間の活動と深刻化する気候危機によって壊滅し、ほぼ消滅した。
 何千年もの間、気温の変動や氷床の前進と後退により、カスピ海の水位は変動してきた。しかし、ここ数十年で水量の減少が加速している。
 各国が進める貯水池やダムの建設といった人間の活動は重要な影響を及ぼしている。カスピ海には130の川が流れ込んでいるが、水の約80%は、ロシア中部と南部を蛇行しながら流れるヨーロッパ最長の川、ボルガ川がもたらしている。
 テヘラン大学の中央アジアコーカサス研究の専門家、バリ・カレジ氏によると、ロシアは40基のダムを建設し、さらに18基の建設を進めている。これにより、カスピ海流入する水量が減少している。
 一方で気候変動はさらに重大な影響を及ぼしている。蒸発率が上昇し、降雨量がより不規則になっているのだ。
 ドイツ・ブレーメン大学の地球システムモデル研究者、マティアス・プランゲ氏によると、カスピ海の水位は1990年代半ばから低下しているが、2005年以降はその速度が増し、約1.5メートル低下している。
 プランゲ氏は、今世紀末までに8~18メートルの低下が予測されると指摘する。
 2100年までに最大30メートル低下する可能性があると示唆する研究もある。この研究の共著者は、地球温暖化のより楽観的なシナリオでも、カスピ海の北部、主にカザフスタン周辺の浅瀬は完全に消滅するとの見方を示す。
 カスピ海固有の野生生物にとって状況はすでに悲惨だ。ここには数百種の生物が生息しており、世界のキャビアの90%を供給している絶滅危惧種の野生チョウザメも含まれる。
 専門家によると、少なくとも200万年陸地に囲まれてきたこの海は、その極度の孤立により非常に変わったザルガイなどの生物が出現した。
 しかし、水位が下がったことで深部の酸素レベルが下がり、何百万年もの進化の過程で生き残った生物を絶滅させる可能性があるという。これはほとんど誰も知らない大規模な危機だ。
 カスピ海にのみ生息している絶滅危惧種カスピカイアザラシも危機にひんしている。繁殖場所としているカスピ海北東部の浅瀬は変化し、消滅しつつある。汚染や乱獲にも苦しめられている。
 カザフスタンの水生生物生態学研究機関の研究員アセル・バイムカノバ氏は、航空調査でアザラシの大幅な減少が明らかになったと述べた。
 カスピ海北東部にある一つの休息場では09年に2万5000頭が確認されたが、20年の春には1頭も観察されなかったという。
 この危機に対する簡単な解決策はほとんどない。カスピ海は政情不安を数多く経験してきた地域にある上、5カ国にまたがっている。各国はさまざまな形でカスピ海の衰退に直面することになるだろう。
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