🌌14}─5・B─アフリカは大干ばつで枯れ、『ゾウの楽園』に漂う腐敗臭。〜No.61  

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2022年夏、ヨーロッパやアメリカは異常な高温と熱波に襲われ大森林火災が起きていた。
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 地球温暖化によって、陸上や水中・海中で動物の異常行動が見られるようになってきているが、それは自然環境の激変の序章に過ぎない。
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 2023年1月25日 朝日新聞「枯れるアフリカ 気候危機の『犠牲者』下
 『ゾウの楽園』漂う腐敗臭
 エサ激減し母は餓死 数キロ先で子ゾウまで
 過去40年で最悪の干ばつに襲われているアフリカ北東部。気候危機は人々の命や生活だけでなく、野生動物の命も奪い続けている。その実態を探ろうと、ケニア南部を訪れた。   (カジアド〈ケニア南部〉=遠藤雄司)
 2歳の子ゾウがひざから崩れ落ちたのは、昨年11月12日午前6時ごろのことだった。母乳が必要な年齢なのに、母ゾウの姿はない。
 草陰から様子をうかがっていた2頭の雄ライオンが躍り出て、子ゾウの背中と前脚に飛びかかった。
 アフリカ最高峰のキリマンジャロ(5,895メートル)をのぞむ、ケニア南部カジアド郡のアンボセリ国立公園。生息数の多さから『ゾウの楽園』ともよばれるその公園周辺に暮らすマサイ族のピーター・ケレアさん(34)が、その一部始終を目撃していた。
 『子ゾウは前日、近くの沼に水を飲みに来ていた。その後、草むらに戻ろうとする途中で力尽きて動かなくなり、立ち尽くしていた。夜が明けてライオンに襲われた際は、ワァオオンと飛行機のような鳴き声をあげていた』
 それが、孤独な子ゾウの断末魔となった。
 経験豊かでも 
 地元で野生動物保護に取り組む関係者によると、子ゾウが死ぬ約3週間前、数キロ先でジョリーンという名前の母ゾウが死んでいる。
 ジョリーンは40歳を超える経験豊富なゾウだった。これまで、エサ不足や肉食動物に襲われる危機を何度も乗り越えてきたはずだが、長期の干ばつにより食料となる草が激減したため、飢えて死んだ。
 雄の子ゾウは母を失った後、1頭でさまよっていたという。子ゾウとジョリーンの死骸は離ればなれのまま、大地へとかえりつつある。
 干ばつの被害に苦しむ動物の多くは、植物をエサとする草食動物だ。アンボセリ国立公園やその周辺を車で走ると、無数のヌーやシマウマの死骸が干からびて転がっていた。一部は観光客が通る道路にも倒れており、近くを走り過ぎると腐敗臭が車内まで立ちこめた。
 干ばつ死次々
 ケニア野生生物訓練機関(WRTI)が昨年9月に発表した報告書によると、ケニアでは2年に及ぶ少雨による干ばつが起きている。特に、直近の2回の雨期の降雨量の少なさは深刻だと指摘している。
 干ばつが原因で昨年2月以降に死んだと確認された野生のゾウは205頭に上ったほか、ヌー512頭、シマウマ430頭、バファロー51頭、キリン12頭が死んだ。
 ゾウの被害が最も多いのがアンボセリ国立公園一帯で、1,887頭いるゾウのうち4%にあたる76頭が干ばつで死んだ。その約半数は子ゾウで、食料不足で母ゾウが十分な母乳を与えられないために栄養失調で死んだとしている。
 だが、この数字は、あくまで確認できた最低限のものだ、と報告書は記す。現地で野生生物の保護に携わる地元住民の一人は『6月以降だけで、100頭以上のゾウが死んでいる』と証言した。
 どうすれば、野生動物を干ばつから守れるのか。
 報告書は、野生動物のために水や塩、干し草などを供給することの重要性を指摘する。
 救助活動 サプリや干し草も
 ……」
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 恐竜が絶滅したのは、巨大隕石による二次的被害である気温の急速低下「地球の寒冷化=隕石による冬」であった。
 そして三次的被害として、大型草食恐竜の餌である食用植物が陸上・海中で寒冷化で消えて餓死し、弱肉強食で草食恐竜をエサとしていた肉食恐竜が餓死した死に絶えた。
 食物連鎖による絶滅である。
 植物には食用と非食用の二種類があり、緑があるからといって豊かとは限らない。
 わずかに残った食用植物をエサとする、哺乳類や爬虫類・昆虫・両生類などの小型動物と微生物・その他が生き残った。
 現代の生物とは、絶望的な逆境・苦境の中を「選択の自己責任」として生き残った子孫である。
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