📉98】─1─電子書籍が増える昨今、脳にいいのは「紙の本」。〜No.222No.223 

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 2022年12月20日 MicrosoftStartニュース zakzak電子書籍が増える昨今、脳にいいのは「紙の本」 東大・酒井邦嘉教授が指摘 「五感に影響、記憶に残りやすい」
 サッカーW杯では日本代表の森保一監督の「手書きノート」が注目されたが、読む方でも、「紙」の効能は大きいと言語脳科学者が指摘している。スマートフォンタブレットなどで電子書籍やニュースを読む人も増え、教科書もデジタル化が進むなど劣勢の紙媒体だが、電子媒体よりも人間の記憶に与えるメリットが大きいことが科学的に立証されているという。
 東京・神田の古書店街は知識の宝庫だ
 © zakzak 提供
 公益財団法人全国出版協会・出版科学研究所の調査では、2021年の出版市場での電子出版占有率は27・8%で、前年の24・3%から拡大した。紙は前年比2・1%増だが、電子出版は18・6%増と急成長が続く。
 かさばらず検索性も高いなど、利点も多い電子書籍だが、「教育や生涯学習、ビジネスなどに蓄積した知識を活用する場合、紙の本のリアリティーが重要になってくる」と話すのは、東京大学大学院の酒井邦嘉教授(言語脳科学)だ。
 『脳を創る読書』などの著書もある酒井氏によると、紙の本の場合、購入したり読んだりした際のエピソードも脳に刻まれることで、読んだ内容も記憶から取り出しやすくなるという。
 「脳は常にアンテナを張ることができ、表紙や版型、装丁など五感に訴える情報が多い紙の本は記憶に残りやすい。小説や教科書のページを戻ったりしながら読んだ体験も記憶を掘り起こす材料になるが、電子書籍のスクロールでは再現が難しい。特徴の少ない電子書籍では、『なんとなく読んだ』という程度にとどまり、読んだかどうかすら思い出せなくなることもある」
 酒井氏の研究では、スケジュールなどを書き留める際も、電子機器よりも紙の手帳の方が、視覚記憶と言語処理に関係する脳の活動が高かったという。ニュースについても「新聞は社会面や文化面など分野ごと、雑誌も特集や連載など構成や流れがあり、位置関係や関連性から覚えやすい。ネットニュースのランキングは脈絡がないまま表示されるので印象も薄く、後で記事をたどるのも難しい」と指摘する。
 出版文化産業振興財団(JPIC)の調査では、書店のない市町村は全国で26・2%にのぼる。書店ゼロの割合は、沖縄県が56・1%と最も高く、長野県の51・9%、奈良県が51・3%と続く。
 奈良県橿原市の個人書店店主(65)は「50年前は周辺にニュータウンができ、若い客が多かったが、いまはお客も減り、お年寄りが多い。教科書を販売しても少子化で売れなくなってきている」と話す。
 都市部も例外ではない。新刊書店で構成する東京都書店商業組合によると、加盟店舗数はピークの1984年度で1426店舗だったが、今年4月1日時点では277店舗まで減った。だが、前出の酒井氏は書店の重要性をこう強調する。
 「書店では無意識のうちに興味のある本に惹かれ、書店員との会話や店内の本の配置やデザインも体験として残る。ネットでもおすすめの本は出てくるが、個人の過去の体験まではデータの予測から把握できない。音楽もダウンロード全盛の時代にレコードを買う風潮がある。紙への揺り戻しが起こる可能性は十分にある」」
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