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4min2022.10.1 COURRIER JAPAN「世界環境は今後一気に厳しくなる
歴史学者ピーター・フランコパンが考える1000年後の未来「人類は当然滅びる」
『シルクロード全史』などの著書で知られ、地中海や中東、ロシアなどの歴史を専門とする、英オックスフォード大学の歴史学教授ピーター・フランコパン。数々の帝国の盛衰に詳しいフランコパンが、気候変動によって揺さぶりをかけられる「人類の今後」を、英誌「エコノミスト」上で予測する。
人類はいつか絶滅する
1000年後、人類はまだ存在しているのだろうか。人間はこの惑星のごく一部にすぎないのだから、未来のある時点で我々の子孫が途絶えるのは当然だ。
もし人類の絶滅がそれよりもっと早く起きていたら、世界は今とそれほど変わっていないだろう。化石燃料を燃やさないぶん、大気はきれいになり、街や都市でも森や花が再生される。人がいなくなれば、自然がそのテリトリーを取り戻すのだ。
グアテマラのティカル遺跡やカンボジアのアンコールワットなどは、1000年前には何十万人もが住む、繁栄した巨大都市だった。しかし、今そこにいるのは亡霊や観光客だけだ。これらの都市や国家が崩壊したのは、降雨パターンが変わり、干ばつなどが何十年も続いたためではない。ただ、気象の変化によって人々の生活は困難になったため、既存の対立は激化し、暴力が誘発されて農業生産が低下したのだ。
それに対し、現在の気候変動のスピードは非常に速く、「第6の大量絶滅」がすでに起きているのではないかと考える科学者もいる。人間による自然破壊や地球温暖化によって生物多様性が低下し、あらゆる種類の動植物が、すさまじい規模とスピードで「連鎖的に侵食」されている。そこで生き残れる動物や植物もいるが、人間がそうなれるかは疑わしい。
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