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関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
健康志向の強い男性優先社会の日本では、女性・子供・老人、病人・障害者などの弱者に対して冷たい、薄情である。
日本は弱者に対する偏見や差別が酷い、というのが世界の日本認識である。
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2021年4月30日号 週刊朝日「週刊図書館
今週の名言奇言 佐藤美奈子
いちばんまじめに働いてる いちばん下っぱがいちばん困る。
塩沢美代子・島田とよ子『ひとり暮らしの戦後史』
過去の名著がSNSで話題になって、緊急重版がかかった。塩沢美代子・島田とよ子『ひとり暮らしの戦後史』。この本が発行された1975年は国際婦人年だった。が、これは70年代に一世を風靡した『女性の自立』を促する本ではない。副題は『戦中世代の婦人たち』。この本の主役は20歳前後で敗戦を迎え、夫や恋人やいつか出会えるかもしれない男性を戦争で失い、戦後30年をひとりで生きてきた独身女性。〈女性の自立を阻む状況にみちた社会に、自立して生きる力も姿勢も備えなけれないままにひとりで生計を立ててきた婦人たち〉なのだ。
統計と60人余との面談から浮かび上がるのは彼女たちの楽ではない生活だ。7割は賃金労働者で7割近くが転職経験者。6割はひとり暮らし。大手企業に勤める人もいるが、賃金は低く、昇進の機会はなく、戦争未亡人のような公的保障もない。
〈石油ショック以来政治家は節約しろなんていっているけど、私のような貧しい者がこれ以上何をきりつめられますか〉と憤る洋裁師。〈いつの時代にも、いちばんまじめに働いているいちばん下っぱがいちばん困るのよ〉と語る勤続28年の製菓工場の社員。差別的な待遇に疑問を持ちながらも〈独身で、自分の生活をしょっていますから、会社にきらわれてクビになったら、それこそたいへんですからね〉と語る銀行員。
そのうえ、50歳前後になった彼女たちの前には親の介護に加えて定年と老後の不安が立ちはだかる。男性は60歳、女性は45歳や54歳など、定年差別のある会社も少なくなかった。
この本がSNS上で話題になったのは『今もほとんど同じじゃないの』と感じた人が多かったからだろう。単身世帯が増えた今日でも結婚して一人前という風潮は消えていない。〈少数派の彼女たちは、民主主義の多数決原理のもとに無視され、忘れられてきたのではなかったか〉という指摘は現在の貧困問題と健全につながる」
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1980年頃までは人生50年時代の人口爆発期で、2000年以降は人生100年時代の人口激減期である。
下り坂である2000年以降の人口激減期では、上り坂であった1980年頃までの人口爆発期のような考え方、生き方は参考にはならない。
それは、資本家・富裕層の富を強制的に再配分するマルクス主義(共産主義・社会主義)でも言える事である。
そして、令和2(2020)年に武漢ウイルス(新型コロナウイルス)が蔓延して日本経済は混乱し、蓄えのないシングルマザーの一部は職を失い更なる貧困へと突き落とされ、貧困家庭の子供は悲惨な生活を強いられた。
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1868年の明治から1980(昭和55)年の昭和後半までは、人生50年の人口爆発期であり、貧しくとも真面目に働けば将来に夢を抱き希望を叶える事ができた。
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日本の総人口は、1868年の明治では約3,000万人、1945年の敗戦時では約7,000万人、1980年のバブル経済時では約1億3,000万人。
2100年には約6,000万人。
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1990年初頭にバブル経済が破綻しても、2000(平成12)年頃まではその余勢で何とか誤魔化し誤魔化しやって来たが、2010年頃からは失速して誤魔化しが効かなくなり年々悪化し、将来への夢も希望も消えつつある。
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リベラル派戦後民主主義世代は、貧困化する子供達に言う「もう、経済成長はいらない」、結婚せず子供はいらないという若者達に「結婚は地獄で、老後の一人暮らしは自由があって楽しいから、孤独は歓迎すべきである」、金がなく生活が苦しかったら生きる権利として「国から生活保護を受ければいい」と。
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今後の日本は、人生100年時代で少子高齢化による人口激減が加速し、日本社会は全ての面で萎み、勢いを失い、暗く沈んでいく。
何故なら、多死少生で死臭が漂う陰湿陰気な社会になるからである。
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