⚡32】─3─戦後のモノ作りで経済大国日本をつくり上げたのは「中二」であった。~No.139No.140No.141No.142 ⑰ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 バブル崩壊による経済衰退と長期低迷の、前では思想・主義主張による激論が行われていたが、後では哲学の必要性が取り沙汰されている。
 日本には、マルクス主義特に共産主義は適応しない。
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 2019年11月28日初霜月増大号 週刊新潮古市憲寿 誰の見方でもありません
 世界進出のキーワードは『中二』
 ポケットモンスター。言わずとも知れた日本発の人気ゲームである。原点は1996年に発売された携帯用ゲームだ。アニメやカードゲームとしても大成功し、最近では『ポケモンGO』のヒットが記憶に新しい。
 その人気は世界規模だ。歌手のエド・シーランもポケモン好きを公言する一人。友達のいなかった小学校時代、ポケモンばかりをして過ごしていたらしい。
 ガラパゴスと言われる日本だが、ポケモンを筆頭にゲームやアニメなどコンテンツの分野では世界進出に成功してきた。マリオ、ソニック、ナルトは今でも大人気だ。
 一方で、日本には世界で通用するソフトウェア企業が一社もない。せいぜい韓国資本のLINEくらいで、すっかりGAFAの後塵を拝している。ある世界的ソフトウェア企業で働く友人は、日本製のソフトウェアに対して『ガラパゴスというが、日本独自の進化をしてきたというよりも、ただ単に出来が悪いだけ』と酷評していた。
 『ものづくりの国』と言われた時代の家電の輸出こそ盛んだったが、世界シェアでは韓国や中国企業に抜かれて久しい。
 先の友人によれば、電機メーカーの凋落はソフトウエアの弱さにも原因があるという。要は日本製品は使いにくいということだ。ハードウェアが重要な自動車分野では今でも日本が勝っているが、自動運転が全盛の時代になれば形勢が逆転してしまうかも知れない。
 そんな中でもゲームやアニメ、マンガは順調に世界進出を果たしているように見える。そこには一体、どんな秘密があるのか。
 株式会社ポケモンの社長である石原恒和さんと対談した、その話題になった。出てきたキーワードは『中二』。ターゲットを中二以下に設定すると、世界に通用する可能性があがるのではないかとうのだ。
 確かにゲームやアニメも元々は子ども向け。その制約が図らずも、グローバル化に寄与したというのはあり得る話である。
 実際、世界で通用するにはわかりやすさが非常に重要だ。日本製品はその点をないがしろにしている。
 たとえば、親の持っている『らくらくスマートフォン』を触って驚いたことがある。『らくらく』とは名ばかりで操作が難しいのだ。どう考えてもiPhoneのほうが使いやすい。実際、今ではiPhoneを楽々と使いこなしている。
 考えてみれば当たり前の話で、iPhoneは人種や文化を越えて、世界中で愛用されている。そりゃ、日本国内における『世代』くらい、易々と越えられる壁なのだろう。
 しかし一概に『わかりやすさ』と言っても難しい。そこで『中二』だ。サービスでもゲームでも文学でも、ユーザーが中学生であってもわかるか、という視点を持つことは大切だと思う。ビジネス書のタイトル風にいえば『世界で売れたければ中学生向けに作りなさい』だろうか。
 ……」
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 戦前の学者や技術者は、最先端の科学技術や空想的科学未来への興味から目を輝かす子供たちの好奇心を満たす為に、小中学生でも理解できる様に分かりやすい言葉で科学専門雑誌をつくっていた。
 大人でも理解できない専門用語を使って自慢する学者・専門家・技術者がいる社会は衰退する。
 子供に、科学技術による夢と希望を与えられない国は滅びる。
 戦時中の科学オタクの子供は、子供向け科学専門雑誌を読んで原爆を知っていた。
 好奇心と夢を抱いた子供たちが詰め込み式で勉強して成人し、敗戦後の焼け野原から戦後復興と高度経済成長で経済大国日本を築いた。
 昔の理解できない子供を大事にしながら辛抱強く育てた。
 現代の学者・専門家・技術者は、理解できない子供にはまだ無理だと突き放している。
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 日本民族日本人は、理系理想的思考と文系現実思考から科学や化学などの目に見える最先端技術に魅了され興味を持ったが、空想的観念的教条的合理的な雲を掴むような架空の哲学・思想・主義主張には魅力を感じず関心もなかった。
 日本民族日本人は、哲学を受け入れても思想・主義主張は受け入れなかった。
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 戦後復興と高度経済成長をもたらしたのは、戦時中に、中学校以上の生徒が学校から工場などに学徒動員・女子挺身隊されて工作・作業における基礎技術を叩き込まれたからである。
 日本を再建し発展させたのは、反天皇反宗教の共産主義者マルクス主義者ではなく、愛国心を持った学徒出陣で生還した学生や勤労動員された女性であった。
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 2019年12月 Voice「日本に『挟撃(きょうげき)』される韓国経済 
 大原浩
 背景にある、韓国の経済的自信
 意外に感じる読者が多いかもしれないが、2018年の一人あたりGDP(国内総生産)は、韓国3万3,000ドル、日本3万9,000ドルである。いつの間にか、韓国の一人あたりの所得は、日本のおおよそ8割にまで達している。
 日本の一人あたりGDPが、スイス(8万3,000ドル)、シンガポール(6万2,000ドル)、英国(4万2,000ドル)、イスラエル(4万1,000ドル)などの後塵(こうじん)を拝し、世界ランキング26位に甘んじているのは悲しい現実だ。
 失われた20年(いわゆるバブル崩壊からもう30年経つが)が日本に与えた悲劇の爪痕(つめあと)を感じる。
 われわれ日本人も、1980年後半のバブル期には、エズラ・ヴォーゲルの1979年お著書のタイトルである『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という妄想にとりつかれ、『もうすぐ米国を追い抜く』などと騒いでいたことを苦い経験として覚えているはずだ。」
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 日本の強みは、外国語専門用語を日本国語共通語への転換力・変換力であった。
 大人はもちろん子供でも分かる語彙への翻訳であった。
 外国語の翻訳力とは、新語・造語の創作力である。
 子供が理解できない日本語は、本当の日本語ではない。
 日本は古代から、輸入した原書・古典を外国語の原語のままで読むのではなく、日本国語として読んでいた。
 日本は、朝鮮とは違って儒教道教孫子などの漢書や仏教の経典・聖典を中国語ではなく日本国語として読んでいた。
 つまり、日本の子供は論語を日本国語で読んでいた。
 中国は、日本同様に西洋の書物を中国語に翻訳していたが、書物を読むのは士大夫・読書人など特権階級のみに許された贅沢で、それ以外の人々は読む事ができなかった。
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 日本人は、外国語が苦手であり、いくら勉強しても習得率が低く、ようやく覚えても話すと下手である。
 外国語を話せる日本人は、稀少なほどに少数派である。
 外国語が話せない日本人は、圧倒な多数派である。
 日本で最も外国語に堪能なのが、皇室である。
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 日本人は、幼稚園・小学校・中学校・大学まで約15年間努力して英語を勉強しても英文を何とか読めても、話す事は下手である。
 生来、日本民族日本人は、外国語を習得し辛い特性を持っているがゆえに、できない事はできないとして、無理して外国語を学ぼうとはせず、むしろ日本国語の洗練に力を入れた。
 それが、言霊信仰である。
 日本民族日本人は、外国に移住するか、外国人と話す事で利益を得る、金儲けできる職場・立場にいない限り、本気で外国語を習得したいとは思ってはいない。
 つまり、「真剣度がない」のである。
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 江戸時代の経済、明治時代の近代化、敗戦後の戦後復興や高度経済成長は、外国語を話せるから達成できたのではない。
 西洋語などの外国語を公用語とした国家は全て発展途上国であり、近代化して豊かになり先進国になった国は一ヵ国もない。
 外国語を公用語にした、国は消滅し、民族は死滅する。
 その好例が、固有の民族言語を捨てた中南米アメリカ大陸やアフリカ大陸の諸外国である。
 数多くの国内言語を統一言語にできた国だけが、近代化に成功し、豊かになり、先進国になれた。
 数多くある西洋語は欧州半島内の方言に過ぎず、西洋人にとって意味が通じない外国語ではない為に、西洋人の中で話せば通用するところが多々ある。
 西洋語のルーツは、古代ギリシャ古代ローマキリスト教ガリアなどの土着語にある。
 何故か、国家・文化・宗教として1度は統一され、その後に別れたからである。
 つまり、西洋キリスト教文明圏内の諸外国である。
 日本国語は、日本特有の民族言語であって中国語や朝鮮語とは無関係である為に、いくら話し合っても中国人や朝鮮人には通用しない。
 日本は朝鮮とは違って、1度として中華帝国・中国の文化・宗教に組み込まれた事がない。
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 日本の内需を支えたのは、人口爆発であり、人生50年、後先を考えず分別なく浪費する若者が多かったからである。
 納税者・負担者である若者が、24時間働くサラリーマンや徹夜で働く技術者として売り上げを上げ、数少ない老人の面倒を見た。
 それが、1980年代頃までの日本であった。
 それにストップをかけたのが、政治家、官僚、メディア・報道、学者などの教育社であった。
 人は仕事をする為・金を貯める為に生きているのではない、真面目に仕事をするのは「ダサい」。
 1度の人生だから。もっとお気楽に楽しまなければ「勿体ない」。
 若者は、悪意をもったメフィストのようなメディア・報道や無責任な大人に洗脳され、堕落し、踊り呆ける「不真面目」と「お気楽」へと誘導された。
 そしてバブルが始まり、日本の魅力は色あせていった。
 メディア・報道は、それを誤魔化し、若者を分別なき愚鈍にする為に、日本は素晴らしい、日本は世界で信用されている、日本は世界で愛されている、世界は日本に期待している、などなど根拠のない嘘を垂れ流している。
 日本のダメな原因や凋落の原因を、現代日本、現代の日本人ではなく昔の日本、過去の日本人に押し付けている。
 それが、戦前の日本は悪かった論である。 
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 日本人は、思慮分別が足りない単純さゆえに、褒められ、煽てらるとその気になって馬鹿になる。
 「豚もおだてれば木に登る」の豚は、日本人である。
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 日本民族とは、翌桧(あすなろ)の木であった。
 日本文化・日本のモノ作りの魅力とは、全ての面で優れているだけではなく、目新しく、奇抜・奇想で面白い、可笑しい、可愛い、楽しいであった。
 きこりの達人は、足が地に着くまでは気を抜かない。
 日本民族は、石橋を叩き、人の話を聞いてさらに叩いて渡る臆病な民族であった。
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 現代日本人と昔の日本人は、別人のような日本人である。
 外圧に弱いのは、現代の日本人であって昔の日本人ではない。
 日本民族日本人は、外圧に屈する事がなかった。
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 日本は、食糧・資源・エネルギーをアメリカの支配地で購入し、情報・通信・金融・サービスをアメリカに依存し、交通・輸送・運搬をアメリカ軍の保護下で自由に行っている。
 日本の安全・安心・安定は、アメリカによって保障されているが、中国共産党やロシアでは望めない。
 それが、日本の置かれている現実である。
 アメリカの軛とは、日本国憲法である。
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 現代日本人には、未来への長期的なビジョンがなく、イノベーションを起こす気力も能力もない。
 その原因は、今なお、バブル崩壊と失われた20年の原因となった理系理想追求の蛸壺化と文系現実思考による成功モデルへのガラパゴス化を引き摺っているからである。
 現代日本人は、気楽・安楽に、努力せず、苦労せず、ひたすら欧米の顔色を窺い中国の勢いに依存して生きようとしている。
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 いい物や優れた物を作り続ければ、誰もが欲しくなって必ず買ってくれる、先を争って買うだろう、それがメイド・イン・ジャパン神話である。
 そんなくだらないメイド・イン・ジャパン神話を捨てない限り、日本経済には明日はない。
 メイド・イン・ジャパンは、ブランド名ではなく、単なる生産地つまり日本産と言うだけの表示である。
 ゾーリンゲンは刃物ブランドあり、マイセンは磁器ブランドであって、メイド・イン・ジャーマンとは言わない。
 ボルドーワインもシャンパンも、メイド・イン・フランスとは言わない。
 メイド・イン・ジャパンには、価値ななく、玉石混淆である。
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 日本民族日本人をダメにし無能にするには、金は一銭も使わずに、歯が浮くようなお世辞で「褒め殺し」にすればいい。
 日本は褒めて利用するのが、正しい攻略法である。
 その歴史的事例が、第一次世界大戦から満州事変にいたる世界の反日世論である。
 軍国日本は、第一次世界大戦でもシベリア出兵でも、日本軍・日本兵士は自己犠牲で国際貢献・人道貢献を数多く行ったが、結果的に報われる事なく、国際社会から滅亡へと追い込まれていった。
 世界はしょせん、「豚を盗んで骨を施(ほどこ)す」である。
 中世キリスト教会と白人キリスト教徒商人は、日本人をアフリカ人同様に奴隷として家畜の様に売り買いし、救われたいのならキリスト教に改宗せよと悪魔のように耳元で囁いた。
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