💫11}─1─人類は乱交と乱婚で進化した。一夫多妻と一夫一妻。継子イジメと殺し。〜No.83 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 女性と男性には、能力・才能ではなく肉体・身体機能における差別が存在する。
 男性間で、肉体・身体機能、能力・才能以上に地位という社会的や金銭による経済的な差別が、厳然として存在している。
 人間は平等ではないく、有る者はより多くをえ、無い者は得るところが少ないか全く得られない。
 特に、男性は不公平・不平等に生きる事が運命付けられている。
 生まれ持った条件は不平等だが、挑戦する権利は平等にあるが、結果は不平等に終わる。
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 女性は母性本能・同情心から浮気相手に無い者を選び、時には浮気相手の子供を産んで育てる事がある。
 子供の親が誰なのかは、女性は知っているが、男性は知らない。
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 日本の伝統的な家族文化や世襲文化において、血の繋がらない子供を養子に迎え、或いは他人の若夫婦を家族養子として、家名や家財産を継がせる事があった。
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 人間の歴史では、一夫多妻が常識的な家族制度であった。
 一夫一妻は、近代キリスト教社会で起きた突然変異的非常識な異形の家族制度である。
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 2019年11月7日号 週刊文春「臆病者のための楽しい人生100年計画
 橘玲
 27 性愛編 ペニスは何のために長いのか?
 女性のオーガズムがどのよなものかは、生理学的にはほぼ解明されている。それが左の図で、生殖器への刺激によって興奮し、一定期間、中程度の快感がつづく(喘ぐ)と、突然、筋収縮をともなう強い快感がやってくる。
 この仕組みは男女で同じだが、女性のオーガズムの平均時間は男性よりやや長く、約24秒間持続する(男性は15秒)。それに加えて、(知っていると思うが)多くの女性は短時間の間をおいて繰り返しオーガズムを体験できるが、男性は射精の直後にもういちど勃起するのは難しい。
 こうした細部がわかったのは、巨大なドーナツ型をした金属製の脳スキャナーに頭部を固定し、静脈から追跡用の放射性物資(トレーサー)を注入し、直腸にオーガニックいともなう収縮を測定する機器を挿入した状態で、パートナーにクリトリスを刺激してもらってオーガニックに達するという困難な実験に進んで参加した勇気ある女性たちがいたからだ。
 残された大きな謎は、『女性のオーガズムはなんのためにあるのか?』だ。
 これまでの研究では左右の対称性が高まったり、社会的・経済的地位の高い男性との性交で女性がオーガズムに達しやすいようだ。オーガズムによる子宮頸部の律動が精子を吸収し、妊娠確率を高めるとの研究もある。ここから推測されるのは、女性がオーガズムによって、誰の子どもを産むかを『選り好み』している可能性だ。
 しかしこれは、『ヒトは一夫一妻に進化した』という常識とは相容れない。この理屈が正しいなら、旧石器時代の女性は複数の男性と日常的にセックスしていたことになる。
 一夫多妻の種では、オスは配偶者の獲得をめぐってはげしい肉体的な闘争、すなわち『同性間競争』を強いられる。そうすると、角や牙などが極端に発達したり、オスの身体がメスにくらべてきわめて大きくなったりする。ハーレムをつくる典型がゾウアザラシで、オスの体重はメスの7倍にもなる。
 人類にちかい霊長類ではゴリラが一夫多妻で、オスの身体はメスよりずっと大きい。
 ゴリラのもうひとつの特徴は、立派な身長に比べてペニスと睾丸がものすごく貧弱なことだ(ヒトより小さい)。どのオスがメスを独占するかは、セックス以前の『同性間競争』で決着がついているので、男性器を発達させる必要がなかったのだ。
 それに対して『乱婚』のチンパンジーボノボは、ヒトよりずっと大きな睾丸を持っている。メスの膣内で複数のオスの精子に混じり合うのだから、ライバルより大量の精子を放出した方が有利になる。これは『精子競争』だ。
 ここまでの理屈はシンプルだが、次の疑問は、『だったらヒトの性はどっちに進化したのか』だ。
 ヒトはペニスも睾丸もゴリラよりずっと立派だがら、かんぜんな一夫多妻でないことはまちがいない。男女の体格差も、女性を100として男性が108~112程度だ。
 その一方で、ヒトの睾丸はチンパンジーよりずっと小さい。このことは、ある程度の精子競争が存在したとしても乱婚にはほど遠いことを示唆している。
一夫多妻でも乱婚でもないとすると、一夫一妻だろうか。たしかに一夫一妻なら同性間競争の圧力はなく、男女の大きさはそれほど変わらない。だがそれと同時に精子競争もないから、ゴリラ並みの男性器でじゅうぶんということになる。
 この謎をずっと研究者たちを悩まされてきたが、ゴリラ(一夫多妻)ではないがチンパンジー(乱婚)でもないということで、『一定程度の精子競争のある一夫一妻』として落ち着いた。
 しかし近年、この『定説』に異を唱えられるようになった。
 理由のひとつは、ヒトのペニスが特異な形状をしていることだ。たしかにチンパンジーは立派な睾丸を持っているが、ヒトのペニスは長さも外周もチンパンジーの2倍はある。
 そのうえヒトのペニスは亀頭冠があり、勃起するとキノコのようになかたちになる。見慣れているから当たり前だと思うかもしれないが、これほど奇妙なペニスの持ち主はヒトだけだ。
 何のためにこんな進化をしたのかは、次のように考えることができる。
 まず、ペニスが長ければ子宮に近い位置で射精できる。次に、亀頭冠のあるペニスを膣内で前後にはげしく動かすことで、自分より前に(膣内に)残っていた他の男の精子をかきだすことができる。すなわちヒトの特異なペニスは、精子競争の効果的な『武器』なのだ。
 チンパンジーのオスは睾丸の大きさで精子競争に勝ち残ろうとするが、ヒトは睾丸の代わりにペニスを発達させたのだ。
 心理学者のクリストファー・ライアンとカシルダ・ジェタは『性の進化論』(作品社)で、『なぜ女性はエクスタシーで叫ぶのか?』という、これまで誰も思いつかなかった問いを提起した。
 人類が進化の大半を過ごしたアフリカには、ライオンなど多くの肉食獣がいた。そんなサバンナで大きな声をあげるのは、きわめて危険だ。だからこそ男は、黙ってピストン運動をして短時間で射精するように進化した。
 それにもかかわず、女の性交のときに大きな喘ぎ声を出す。そこには、肉食獣に襲われるリスクを上回るメリットがあるはずだ。
 ライアンとジェタは、女の喘ぎ声は男たちを興奮させ、呼び寄せると考えた。エクスタシーで呼びのは、効率的に複数の男とセックスするためなのだ。
 これはいまだ異端の説だが、女性のオーガズムをすっきり説明できる。
 ヒトはもともと『乱婚』で、女が喘ぎ声で男を惹きつけ、亀頭冠のある長いペニスで精子戦争をする。女だけが連続してオーガズムに達することができるのは、一人の男と繰り返し愛し合ったからではなく、複数の男と次々とセックスするためなのだ。
 そのうえ女は、『いく』か『いかない』かでどの男の精子を子宮に受け入れるかを(無意識に)選択している。そのとき選ばれるのは、身体的に魅力的だったり、より多くの資源を持っていたりする、遺伝子を後世に残すのに有利な男だ。
 アダルトビデオでもっとも多いシチュエーションは、男女の1対1のセックスでも、一人の男優と複数の女優とのセックスでもなく、一人の女優と複数の男優との乱交だ。AV女優はあらかじめNG項目を決めることができるが、乱交をNGにする女優はほとんどいない。──グラビア雑誌のAV女優インタビューを読んでいたら、この業界に入ったのは『完全な乱交をやってみたかったから』と語っていた。
 これは現代人の性意識の古層に『乱交』が刻印されているからだと、ライアンとジェタは主張す。
 この『人類乱交説』はたしかに魅力的であるものの、決定的とはいえない。それは男の『暴力』を説明できないからだが、このやっかいな問題については次号で」
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 性行為の最中に獰猛な肉食動物に襲われた時、まず食われるのは女性の上にいる男性である。
 女性上位の騎乗位であれば、女性が餌として食われる。
 女性は、男性が捕食者に食われている間に、男性を捨てて一目散に逃げて生き残り子供を産む事ができる。
 子供を産み子孫を残すのは女性であって、男性ではない。
 男性は、自分の子孫を子供に託す為に女性の身代わりとして食い殺される。
 それは、鈴虫やカマキリなどのメスが、卵を産む栄養にする為にオスを食い殺す事に似ている。
 殺されたくない男性は、一人で、一頭か数頭の群れの肉食動物に抵抗して戦うしかない。
 肉食動物にとって、獲物は一頭・一人で十分で、二頭・二人以上は要らなない為に、逃げた女性より逃げ遅れた男性を食べる為に確実に仕留める。
 男性は、人類誕生から戦う事が宿命付けられている。
 故に、戦えない男性はオスではなく、戦えないオスは子孫を残せなかった。
 男性が女性や子供の為に犠牲になる、それが人類の歴史である。
 男性が別れた女性を忘れられずに未練がましいのも、女性が別れた男性を忘れ新しい男性に走るのは当然の事である。
 それは、全て子供を産み子孫を残す事である。
 女性は、当然の権利として、子供を産む為に男性を犠牲にし見殺しにする。
 何故か、それは女性が命の危険を冒して出産するからである。
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 日本民族日本人は、雑多な種が南・北・西から日本列島に流れ着き・漂着し・移住して、見境のない乱婚を繰り返して生まれた不純で混血の雑種民族である。
 乱婚とは、生物的なオスとメスの子孫を残す為の交わりであって、男性と女性との愛とは関係が薄い。
 その意味で、日本民族日本人は愛を知らない人間である。
 と言うより、日本列島の自然環境は愛を許さなかった。
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 日本列島において、日本文化の「愛(め)でる・愛(いと)おしい・愛(あい)らしい」と普遍的「愛(あい)」とは別ものである。
 普遍的「愛(あい)」は高尚だが、それに比べれば日本文化の「愛(め)でる・愛(いと)おしい・愛(あい)らしい」は幼稚で低俗である。
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 2019年11月7日号 週刊文春「臆病者のための楽しい人生100年計画
 橘玲
 28 性愛編 一夫一妻は幸せなのか?
 『人類は乱婚として進化した』という説を前回紹介した。その証拠(エビデンス)は、男性のペニスと女性のオーガズムだ。
 乱婚のチンパンジーと比べて、ヒトのペニスは長さも外周も約2倍あるだけでなく、霊長類で唯一、勃起するとキノコのような形になる亀頭冠を持っている。この形状は、ピストン運動で膣内に残された他の男の精子を掻き出し、子宮近くで射精するのに最適だ。
 女性のオーガズムは筋収縮をともない、それがポンプのように精子を吸い上げる。セックスの相手によって『いく』『いかない』が異なるのは、女性が無意識のうちにどの男の子どもを妊娠するかを選り好みしているからだ──。
 これはかなり魅力的な仮説ではあるものの、ヒトに乱婚ではうまく説明できない顕著な特徴がある。それが『男の暴力』だ。
 次頁の図は、1984年のカナダ統計局の調査(1万6,103人のランダムサンプル)に基づいて、1974~83年の10年間に実子と継子で殺された子の危険性を推計したものだ。暴力の進化を研究する進化心理学者のマーティン・デイリーとマーゴ・ウィルソンは、これを『今もって手に入る最良の資料』と述べている。
 図を見れば一目瞭然だが、実の親と義理の親では、子どもが殺されるリスクが大きく異なる。実親は子どもをほとんど殺さないが、乳幼児が義理の親によって殺されるリスクは数十倍から100倍にもなる(虐待でも同様の結果が出ている)。
 なぜこんなことになるかは、霊長類の子殺しから説明できる。
 チンパンジーは弱小の群れに遭遇すると、オス乳幼児を皆殺しにして(その肉を食べ)、メスを自分たちの群れに迎え入れる。
 なぜ乳幼児を殺すかというと、授乳中のメスは妊娠できないからだ。乳をやる赤ん坊がいなくなると、メスはふたたび女性器を腫らして発情するようになる。
 同様に『利己的な遺伝子』は、自己の複製を最大化するように〝乗り物(ヴィークル)〟であるヒトを『設計』した。血のつながらない(遺伝子を共有していない)子どもに貴重な資源を分け与えるのは、きわめてコストが高い。だとすれば男は、そのコストを『処分』したうえで、新たに自分の子どもをつくるよう進化したはずだ──という話になる。
 これは進化心理学のなかでももっとも評判が悪い理論のひとつだが、不愉快だからといって間違っているということにはならない。実親と義理の親で子殺しや虐待の危険性がこれほどちがう理由は、(いまのところ)これ以外に説明できないのだ。
 もちろん、ヒトとチンパンジーは同じではない。
 乱婚では誰の子どもかを知る方法がないから、チンパンジーのオスは子育てにまったく興味を示さない。
 それに対してメスは、自分が産んだ子どもを確実に見分けることができる。こうした乱婚の種では、子育てはメスだけが行うことになる。当然、実の子どもと義理の子どもの区別はなく『継子いじめ』もあり得ない。
 『人類乱婚説』では、旧石器時代には男と女は村の別々の場所で暮らしていたと考える。大きな獲物を持ち帰ったときなど、特別な『祝祭』で若い男女が乱交し、そこで生まれた子どもは女共同体のなかで、母親や姉妹、祖母などによって育てられたというのだ。
 しかしそうなると、男は特定の女に愛情を抱くことも、自分の子どもを気にかけることもなくなるはずだ。これは、現代の性愛とは大きくかけ離れている。農耕開始からわずか1万年でこうした根源的な感情の変化が起きたというのは、さすがに無理があるのではないだろうか。
 いかなる社会でも、男にとって、子どもが『血がつながっているかどうか』はきわめて重要だ。旧石器時代には遺伝子検査などないのだから、誰が自分の子どもかを(ある程度の確信をもって)知るためには、男女の関係は一夫一妻が一夫多妻でなくてはならない。
 だがヒトの性は、ゴリラのような一夫多妻の種とは大きく異なっている。進化がチンパンジーボノボとの共通祖先から分かれたことは明らかだ。このように考えると、『ヒトは乱婚から一夫一妻に進化した』ということになる。
 間男の回避法
 脳(頭蓋事)を極端に発達させた人類は、未熟児の状態で子どもを産むしかなくなり、母親だけで子育てをすることが難しくなった。その結果、女は長期的な関係を男に求めるようになり、子育てを共同で行う(妻子のために安全と食料を提供する)男が選択され、一夫一妻の文化が生まれた。ヒトに(ペニスの形状やオーガズムなど)乱交の痕跡が残ったとしたら、一夫一妻への急激な文化的変容に遺伝子が適応するじゅうぶんな時間がなかったからだ。──これもまたかなり説得力を持っている。
 『乱婚→一夫一妻説』の魅力は、男の浮気や暴力をうまく説明できることだ。
 特定の女性と暮らすようになって、男は『自分の子』と『他人の子』を区別できるようになった。だが母親とちがって、父親は親子関係を確信することができず、そこには常に疑いの余地がある。
 男にとっての最大のリスクは、留守中にほかの男が自分の女を妊娠させ、他人の子どもに貴重な資源を投じる羽目になることだ。こうした『寝取られ男』は自らの遺伝子を後世に残せないのだから、私たちはみな、それを効果的に防衛した男の末裔にちがいない。
 間男を避けるもっとも確実な方法は、自分の女を独占し、ライバルの男を暴力によって排除することだ。浮気を疑って妻や恋人に暴力を振るうことや、殺人事件のほとんどで男が男を殺していることは、人類が『一夫一妻』に進化したことの〝弊害〟なのだ。
 しかし、これですべての謎が解けたわけではない。文化人類学者は、文明と接触のない伝統的な社会をはじめ、大半の社会が『一夫多妻』であることを明らかにしてきた。厳格な一夫一妻は、近代以降の欧米で発達したきわめて特殊な制度で、歴史的に一夫一妻のように見えるのは、貧しいくて一人の妻しか養えなかっただけだ。文化や宗教を問わず、経済的な余裕ができると男はすぐに複数の妻を持つようになり、権力者は巨大なハーレムをつくる。
 一夫一妻説では、人類に一貫した『一夫多妻』の傾向をうまく説明できない。しかたなく『農耕開始以降1万年のあいだに一夫多妻の習慣が生まれた』という話になるのだが、これもかなり無理がある話だろう。
 ヒトの性は、乱婚でも一夫一妻でも一夫多妻でもかんぜんに説明することができない。性はいまだ、私たちにとって大きな謎なのだ。
 なお上の図についてだが、カナダで血のつながらない2歳以下の子どもを殺した義理の親は1万人あたり6人、3歳から5歳の子どもを殺したケースは1万人あたり1人だ。妻の連れ子と暮らす男性はたくさんいるが、そのほとんどは暴力など無縁の家庭を営んでいることは強調しておきたい」
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