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関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
人間は、他の動物と比べて身体能力や生理機能で劣っている点が多々ある。
人間が、他の動物のように、「個体」として自然に生きる事は不可能である。
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日本列島の自然は、不完全で安定せず絶えず目まぐるしい変化を繰り返し、いろんな条件で激甚災害が引き起こして、そのつど深刻な破壊をもたらす。
そして、時がその甚大な破壊を元通りに修復し、再生させ、蘇らせ、そして、その中から新生が現れ変化をもたらす。
咲いた事のない花が咲き、そして環境に馴染めば定着し、他の花と争う事なく共生し、土地に咲き誇り色を添え栄養となる。
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2019年11月3日号 サンデー毎日「今週の新刊
『人体、なんでそうなった?』 ネイサン・レンツ 久保美代子/訳
評・三浦天沙子
健康あれば憂いなし
ヒトの身体の進化は残念なデザイン!?
人間は生きるためにバランス良く栄養を『食べて補充』しなければならない。なぜかと言えば地球上のほぼすべての動物が体内で作り出すことができるビタミンCを人間は作り出せないからだ。B12は大腸で作り出せるにもかかわず、大腸が栄養吸収器官である小腸より下にあるため、ただ作ってトイレに流している。種の保存のためのシステムも不備やエラーだらけだ。現代人にとってやっかいなのは自己免疫疾患やアレルギー。どちらもヒトの免疫系の間違った攻撃によって起こる。細胞にバグが生じコントロールが利かなくなってがんになるが、細胞の分裂やコピーによって身体(からだ)の恒常性が保たれているのだから、言ってみればこうした病気は不可避なデザインミス。
身体の中でもっとも優れた進化を遂げたと見なされている脳でさえ、残念な失敗を繰り返す。認知バイアス(偏りに属するさまざまなエラーの例を挙げてみる、自分が信じているものを裏付ける情報を、真実であると解釈する『確証バイアス』。ヒトは信頼性にかかわりなく、最初に与えられた情報を重要な基準値にし、それと比較して価値を判断しようとする『アンカリング・バイアス』等々。
著者は、人間の脳や身体のイケてなさを、ユーモアをまぶした読みやすい語り口で、臣下の歴史とともにこれでもかとリストアップしていく。面白いのは、脳や身体がダメであればあるほど、何とか使いこんなんして生き残ってきた人間という存在が、愛すべきものに感じられてくるところ。加えて、本書の最良の美点はエピローグにある。人間は多くの欠落を持ちながらも、それを補い自分たちや地球を救うことのできる科学を手にしている。あとはそれを実行する意志をもつことだけだと締めくくる」
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