💫15}─1─文明は発展する事で気候変動を引き起こし生活空間を破壊する。〜No.105No.106No.107No.108 * ⑭ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 
 2019年7月号 Voice「人類が火星に引っ越す日 地球外生命体がいる確率は?
 アダム・フランク 取材・構成=大野和基
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 文明は必ず気候変動を起こす
 ──本書によると、宇宙には水がある惑星は100億×1兆個もあるそうですね。そのなかで生命が誕生、あるいは文明が発達した惑星が地球一個だけと考えるのは、それこそ天文学的に低い確率になるという。さらに本書では話が進んで、『ドレイクの方程式』の最終項、すなわち技術文明の平均寿命が、いまわれわれが直面している気候変動や地球温暖化の解決につながるカギとなるとされている。このような発想に出くわしたのは本書が初めてです。この広い宇宙のなかで生命が存在する条件、文明が生まれる条件、そしてそれがどれ位の期間で続くのかという条件は、すべて一(ひと)続きのものとして連関している。考えてみると、完全に筋が通りますね。
 フランク 私は気候変動について、一般向けにたくさん本を書いてきましたが、アメリカでは拒否反応を示す人がたくさんいます。私が『ニューヨーク・タイムズ』やナショナル・パブリック・ラジオで発表しようものなら、『それは嘘だ』とすぐ怒鳴ってくる人がいます。
 なぜ気候変動は起こるべくして起こったものであることを理解できないのか。大きな文明ができれば、必ず気候変動が起きます。成功した文明は、自分の惑星から多くのエネルギーを集めている。そのエネルギーでビルを建設したりする。いかなるものでも気候変動の引き金になります。私は子供のころから天文学やSFが好きでしたが、この問題について『そうだ』と思った瞬間、すべて辻褄(つじつま)が合い始めたのです。そしてさらに研究したいと思いました。難しい問題です。
 ──気候変動はやはり不可避なわけですね?
 フランク そうです。気候変動は文明をつくり出す種族が生きる生物圏をもつ惑星において、不可避な部分です。惑星に生命が生じ、それが進化して知的生命ができ、文明を築くためにエネルギーを集めはじめると、気候変動が起きるのです。
 とはいえ、気候変動を引き起こす人間は酷(ひど)いといいたいわけではありません。それは人間が文明をつくるに成功した結果、生じるものであるという認識です。そして次にくる問いは、その気候変動に取り組むほど、われわれ人間は賢いのか、よいうものです。
 ──最近、注目を集めているのが、ハーバード大学のディビッド・キース教授の研究です。成層圏に二酸化硫黄などの微粒子を大量に散布することで、地球温暖化を防ぐという方法らしいですが、ここまでくると、それこそSFの世界ですね。
 フランク ある意味で気候変動は、われわれの邪悪さを測る尺度ではなく、成功を維持するには、われわれがこの惑星からエネルギーを集めて気候変動を引き起こすのを許した知性よりも、いかに優れた知性を有しているかにかかっています。
 ──なるほど、でも、どうして気候変動は起きていないと拒否派は主張し続けるのでしょうか。
 フランク それは素晴らしい質問です。政治的な理由があります。お金も絡んでいます。気候変動についてやるべきことをすれば、多額のお金を失う人がいます。私はかつて気候変動には対処できるといったポジティヴな記事を書いたことがあります。すると、ある人から怒りを込めた反論が寄せられました。
 その人は『石油の推定埋蔵量というものがあるだろう。それをお金に換えると、1兆ドルにもなる。人は石油を求めて戦争をしてきたが、1兆ドルにはまだ届かないし、石油会社は石油を絶対に手放さない』といってきました。
 気候変動に関してわれわれが直面している問題とは、まさにこれまで気候変動に直面したことがない、ということです。むしろ気候変動こそが、人間は惑星に生きる種族の一つであるということを認識させたのです。
 地球の歴史を遡(さかのぼ)ると、空気中に酸素がある唯一の理由は、藍色(らんしょく)細菌(光合成によって酸素を生み出す酸素発光型光合成細菌)という生命体が表れ、それがうまく生き延びて大気に酸素を放出したからです。つまり、酸素とは前の段階の種族が成功して生き延びたことによる産物です。
 また前述したように、われわれ人間という種族も気候変動を引き起こしている。ところが、多くの人は自分たち人間はこの地球という惑星のプロセスの一部にすぎないと考えることに慣れていません。
 ──ビッグクチャー(全体像)から見ると、大局的な視点が必要なのですね。
 フランク そうです。だから私は、この問題について人間がcosmic teenagre(宇宙のティーンエージャー)であると述べているのです。自分のことしか考えられない11歳の子供のままではいえない。この広い世界に責任をもつ20歳の大人になるべきだ、ということです。
 やがて人類は火星のドームの中に住む!?
 ──本書を読んだ日本人は、2011年3月11日の東日本大震災を思い出すかもしれません。福島第一原子力発電所の事故で地球が汚染されましたが、これはまさしく人災です。人間がこの惑星(地球)と長期的な関係を保つにはどうすればよいでしょうか。
 フランク すばらしい質問です。われわれが最初にすべきなのは、これまでとは異なった考え方をすることです。地球の長い歴史に加えて、火星や金星やタイタン(土星の衛星のなかで最大であり、濃い大気のあることが知られている唯一の衛星)など、他の惑星の研究を通じて、惑星の作用に関する理解が進んでいます。太陽からエネルギーをもらった惑星がそれをどのように天気に転換するのか、あるいは雨や雪が降るとそれが岩を流れて岩の化学物質を取り除き、それがどうやって大気に入るのか、ということがわかっています。
 いわば惑星というのは、太陽からエネルギーを得て、さまざまな興味深いことを行う機械です。過去、何千年ものあいだ、われわれはその機械よりも上位に位置していると考えてきました。ごみを捨てれば何も気にせず、どこかに消えると思っていたのです。
 しかし、われわれは人間がこの惑星という機械の一部にすぎないということを理解しなければなりません。これは一つの試練です。『気候変動はわれわれがいまの段階をパスして、進化の次の段階に行けるかどうかをテストする人類の卒業試験である』という気候学者もいるほどです。
 ──人間は惑星に住む種族であるという視点でいうと、いずれ地球は住めない状態になるのでしょうか。
 フランク そうです。これは大きな議論のテーマです。はっきりしたことはわかりませんが、あと十数億年も経(た)てばそうなるでしょう。太陽はつねに温度を上昇しています。10億年ほど経つと、地球上の海はなくなり、生命を支えることができなくなるでしょう」
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 海で誕生した地球生物にとって、水は命の揺り籠であったが、酸素は有害物質であった。
 生物の進化と言われる、水中から岸辺、岸辺から陸地への棲息圏の拡大は、弱者生物の逃亡の歴史である。
 海の中で誕生した水中生物にとって、陸上は死と隣り合わせの不毛な土地であった。
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 賢い生物種は、強い捕食者や優位な競争相手がいない荒涼たる不毛地帯に逃げ出し、自分が快適に住み子孫を増やせるように居住空間・生息地域を改造して切り拓く。
 だが、快適な自然環境改造に失敗すればその生物種は絶滅する。
 あるいは、強い捕食者や優位な競争相手が乗り込んできて快適な居住空間・生息地域を奪われれば、食い殺されるのを承知で戦って死滅するか、生きる為に逃げ出すしかない。
 自然の掟で自然に生きるとは、そういう事である。
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 人体に侵入して病気は発病させる病原菌・伝染性ウイルスは、宿り主を殺す為に毒素を出し手いるのではなく、宿り主を自分が生きやすい環境に改造する為に消毒・解毒を行っているに過ぎない。
 人体を改造できた細菌・ウイルスが、口腔内や腸内にフローラを形成し共存している。
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 文明は滅びるが、文化は残る。
 新しい民族による新しい文明が生まれるには、古い文明と古い民族が滅びなければならない。
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 定着した民族は、農業栽培技術を高度に発展させ、富を集めて都市を造り文明を築く。
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 文明を築いた民族は、文明によって富み栄え、豊かな文明と共に滅びる。
 現代において、世界の古代文明は人が住めない遺跡として残骸を晒している。
 日本民族の日本文明は、揚子江流域に栄えた長江文明の後継文明であって、漢族が黄河流域で築いた黄河文明の亜流文明ではない。
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 朝鮮半島には、文化はあっても文明はなかった。
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 日本民族の日本文化は、漢族の中国文化や半島民族の朝鮮文化とでは異質な文化である。
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