⚡8】─1─日本の戦前からの優れた造船技術が民間用原子力船「むつ」を建造した。〜No.48No.49No.50No.51 @ ⑤ 

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   ・   ・{東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  

 日本の技術力とは、旺盛な好奇心を持って、不可能、無謀を承知で挑戦して完成させた。

 日本民族日本人には、戦前、明治、江戸時代から、伝統的な凄技や底力を持っていた。

 日本民族日本人は、古代から手に技を持った「職人」という技術者集団であった。

 日本の八百万の神々は、自ら汗水垂らし、あくせくと働く、重労働を喜ぶ百姓神や職業神であった。

 日本中心神話・天孫降臨神話とは、仕事と働きを美化する下世話な労働賛歌物語である。

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 原子力船むつ
 所有者
  日本原子力船開発事業団
 建造所
  石川島播磨重工業東京第2工場

 ウィキペディア
 むつは、1968年(昭和43年)11月27日に着工した、日本初にして、現在のところ最後の原子力船である。  

 概要
 原子炉を動力源とする船は軍艦を除くと数少なく、ソ連原子力砕氷船レーニン」、アメリカの貨客船「サバンナ」、西ドイツの鉱石運搬船「オットー・ハーン」に続く世界でも4番目の船である。名称は一般公募から選ばれたもので、進水時の母港・大湊港のある青森県むつ市にちなむ。
 1963年(昭和38年)に観測船として建造計画が決まり、1968年(昭和43年)に着工して翌1969年(昭和44年)6月12日に進水した。1972年(昭和48年)に核燃料が装荷され、1974年(昭和49年)に出力上昇試験が太平洋上で開始された。1969年の進水時には記念切手が発行されるなど、期待は大きかった。
 しかし、1974年(昭和49年)9月1日の試験航行中に放射線漏れが発生した。漏れた量は極微量であったがメディアによってセンセーショナルに報道された。この放射線漏れで帰港を余儀なくされるが、風評被害を恐れる地元むつ市の市民は放射線漏れを起こした本船の帰港を拒否したため、洋上に漂泊せざるを得なかった。
 1978年(昭和53年)から長崎県佐世保市で修理が行われた。その後長い話し合いの末、新母港としてむつ市関根浜港が決まった。
 1990年(平成2年)に、むつ市の関根浜港岸壁で低出力運転の試験と4度の試験航海、出力上昇試験と公試の結果、1991年(平成3年)2月に船舶と原子炉について合格証を得た。その後、1992年(平成4年)1月にすべての航海を終了し、1993年(平成5年)に原子炉が撤去された。
 現在は、ディーゼルエンジンに積み替えられた船体が国立研究開発法人海洋研究開発機構JAMSTEC)の「みらい」として運航されている。
 なお、原子力船むつの操舵室・制御室、撤去された原子炉室がむつ科学技術館むつ市)で展示されている。

 設計の安全性
 設計の際にウエスティングハウス社へ確認を取り、高速中性子が遮蔽体の隙間から漏れ出るストリーミング現象が起こると指摘されていたが、反映されなかった。
 むつは建造当時の大型タンカーがむつの船腹に全速力で衝突しても、タンカーの船首が原子炉にまで到しないほどの強度設計がなされていた。また、万一むつが沈没した場合は深海の圧力で原子炉格納容器が圧壊することがないよう、海水の圧力で早期に格納容器に海水を導入するよう設計されていた。
 多くの商用原子炉では、安全のため緊急炉心停止の場合は、制御棒を駆動装置から切り離して炉心に落とし込む方法がとられているが、むつの原子炉ではバネの力で炉心へ押さえ込みたとえ転覆しても制御棒が外部に抜けない設計がなされていた。

 主要目
 総トン数:8242トン
 全長:130.46m
 全幅:19m
 型深:13.2m
 最大速力:17.7ノット(約32.78km/h)
 定員:80名
 原子炉:三菱原子力工業製加圧水型軽水炉(熱出力約36MW)、蒸気発生器による蒸気タービン(出力10000PS)
 船体建造:石川島播磨重工業

 略歴
・1969年6月12日 石川島播磨重工業東京第2工場にて進水式
1984年1月17日 自民党科学技術部会廃船決定発表。
・1988年1月26日 大湊港を出港。
・1988年1月27日 新母港、むつ市関根浜港入港。
・1988年8月4日 関根浜港で原子炉の蓋容器開放、点検はじまる。
・1989年10月30日 蓋開放点検終了。
・1990年3月6日 起動前試験終了。
・1990年7月 原子力航行を行う。
・1991年2月~12月 実験航海、82000km(地球2周以上)を原子力で航行。
・1992年 原子炉停止。
・1993年3月 原子炉を解体撤去し、海洋地球研究船への改装工事に着手。
・1996年8月21日 海洋地球研究船みらいとして就航。
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