
経済で読み解く明治維新 江戸の発展と維新成功の謎を「経済の掟」で解明する
- 作者:上念 司
- 発売日: 2016/04/09
- メディア: 単行本
関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
江戸経済は、大名・武士バブルから町人・商人バブルに移り経済成長した。
100万人以上の江戸の町の人口は、生産する町人人口50万人と消費する武士人口50万人であった。
江戸時代は、緩やかに人口が増加し、特に町人人口が増えた。
世界第2位の経済成長ができた原因は、商売相手を武士から町人に換えたからである。
町人相手の商売は急増し、様々の職業が溢れた。
商人経済の急発展によって、庶民の間で貧富の格差が広がった。
何時の時代も、バブルが発生し、そしてバブルが崩壊した。
商人は、バブル崩壊で弱肉強食の仁義なき競争を生き残る事で店を守った。
そこには、人情味は一切なかった。
日本には、200年・300年と続く老舗店舗が数多く存在する。
幕府・大名・武士は、貧富の格差を改善できず、貧者の救済にも有効な手が打てなかった。
裕福な商人達は、貧者の攻撃(打ち壊し)を避ける為には、貧富の格差を解消し、貧者・弱者を救済するしかないとして町会所を幾つも作った。
町会所は、江戸経済や町人生活を支えていた水路(インフラ整備)の修復・修繕、管理維持に資金を出し、弱者に食べ物を分け、貧者に仕事を与えた。
使った金額は、現代の金額で100兆円以上と言われている。
江戸の庶民の生活は、西洋や中国・朝鮮の民衆に比べて安定し、それなりに豊かであった。
西洋では、貧者や弱者を救済したのはキリスト教会であった。
キリスト教会は、裕福な資本家からの献金・寄付金を集めて貧者や弱者に分け与えて救済した。
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江戸の消費を生み出し、内需を拡大させ、経済発展をもたらしたのは多発する自然災害と火事・大火である。
再建。復興。復旧。復元。
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ウィキペディア
アンガス・マディソンによれば(後述書 pp.195 - 196)、1820年(享保年間)時点のGDP、アメリカを1とした場合、日本はその1.75倍、オランダは0.3倍、イギリスは2.8倍であり、1850年になり、アメリカが日本の2倍近くに達する(磯田道史 『日本史の内幕』 中公新書10版2018年 pp.195 - 196)。江戸期における1人あたりの生産量は、0.15%である(高島正憲 『経済成長の日本史』 2017年)。
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経済成長の日本史―古代から近世の超長期GDP推計 730-1874―
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江戸の都市力: 地形と経済で読みとく ((ちくま新書 1219))
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