🍠31〗─1─政治の要諦は、食ではなく、兵でもなく、民の信(信頼)である。『論語』~No.100No.101No.102 @ 

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   ・   ・{東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 東アジアで、論語に近いのは日本であり、論語に遠いのは中国と朝鮮である。
 日本の儒学は、異端の実学であった。
 中国と朝鮮の儒学は、正統の虚学であった。
 儒学と言っても、日本の異端派日本儒学と中国・朝鮮の正統派中華儒学とは正反対に近い別物である。
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 日本は、性善説を信じ、たとえ自分が不利益になろうとも約束を守り、証拠が残らない口約束でも守った。
 中国と朝鮮は、性悪説を信じ、平気で嘘をつき、約束を破っても恥じる所がない。
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 日本では、騙される方より騙す方が悪い。
 中国・朝鮮では、騙す方より騙される方が悪い。
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 日本の体面と中国・朝鮮の面子とは別物である。
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 信用・信頼は、日本と中国・朝鮮では異なる。
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 日本の庶民(百姓や町人)と中国・朝鮮の民衆(小人)とは違う。
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 日本は、八方美人的に、誰とでも分け隔てなく心からの友人になろうとした。
 中国・朝鮮は、得になる人間や利益になる人間は大事にしたが、それ以外の人間は無用な人間として切り捨てた。
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 日本と中国・朝鮮では、何もかもが正反対に近い程に違っている。
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 周辺諸国に侵略してくる可能性がある敵国がいなければ、安心して内政に専念できる。
 日本には、侵略してきそうな仮想敵国が存在する。
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 論語 顔淵第十二 七
 原文
 子貢問政。
 子曰、 「足食、足兵、民信之矣。」
 子貢曰、「必不得已而去、於斯三者何先。」
 曰、「去兵。」
 子貢曰、「必不得已而去、於斯二者何先。」
 曰、「去食。自古皆有死。民無信不立。」

 書き下し文
 子貢政(まつりごと)を問ふ。
 子曰はく、「食を足し、兵を足し、民之を信にす。」と。
 子貢曰はく、「必ず已むを得ずして去らば、斯(こ)の三者に於(お)いて何をか先にせん。」と。
 曰はく、「兵を去らん。」と。
 子貢曰はく、「必ず已むを得ずして去らば、斯の二者に於いて何をか先にせん。」と。
 曰はく、「食を去らん。古(いにしえ)より皆死有り。民信無くんば立たず。」と。
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 下村湖人(1884〜1955)は「子貢が政治の要諦についてたずねた。先師はこたえられた。食糧をゆたかにして国庫の充実をはかること、軍備を完成すること、国民をして政治を信頼せしめること、この三つであろう。子貢がさらにたずねた。その三つのうち、やむなくいずれか一つを断念しなければならないとしますと、まずどれをやめたらよろしゅうございましょうか。先師――むろん軍備だ。子貢がさらにたずねた。あとの二つのうち、やむなくその一つを断念しなければならないとしますと? 先師――食糧だ。国庫が窮乏しては為政者が困るだろうが、昔から人間は早晩死ぬものときまっている。国民に信を失うぐらいなら、飢えて死ぬ方がいいのだ。信がなくては、政治の根本が立たないのだから」と訳している(現代訳論語)。
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