🐙16〗─3─中国共産党の農業強国。知的財産をめぐる中国とアメリカの農業大戦争。~No.65No.66No.67 @ 

戦争と農業 (インターナショナル新書)

戦争と農業 (インターナショナル新書)

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 アメリカは農業国家として、日本を含む世界各国に食料を輸出していた。
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 日本にとって、対米戦争・太平洋戦争とはコメを確保する為の食糧戦争であった。
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 2018年1月16日号 Newsweek「中国vsアメリカの農業大戦争が始まった フラン・タウンゼント
 外国企業を買収して農業大国の座を目指す中国
 対抗策を取らなければ農業部門の知的財産を握られる
 これまでアメリカは、世界最大の穀倉地帯だった。広大で肥沃な農地と最先端の農業技術によって、世界中に食料を提供してきた。
 だが農業におけるアメリカの主導的な地位が、いま重大な試練に直面している。中国が農業部門の活性化を目指し、積極的な取り組みを行っているためだ。
 世界の総人口は、50年までに100億人近くに達する見込み。それに伴い、食料生産量を70%増やす必要がある。農業が世界経済に占める地位は、ますます大きくなる。米農業界は中国の挑戦に対抗するため、競争力を維持しなくてはならない。
 中国の指導層は農業の近代化を、最優先課題の1つに掲げている。中国共産党が重要な政策課題を記す新年最初の文書『1号文件』は14年連続で、農業を重点的に取り上げた。
 中国は人口では世界の19%を占めているが、農地ではわずか7%だ。国内の食料需要を満たし、国際市場でアメリカに対抗するには、農業生産の質と量を改善する必要がある。
 この目標を発生するには、高度な農業技術が必要だ。技術開発能力で遅れを取る中国は、外国で積極的な投資を進めている。農業生産技術に関する知的財産を入手するために、過去10年間で1,000億ドル近くを投じた。
 昨年には国有化学大手の中国化工集団が、スイスの農業大手シンジェンタを430億ドルで買収。過去最大規模の外国企業買収となったこの一件は、農業大国を目指す中国の本気度を示している。
 バイオテクノロジー大手6社(ビッグ6)の1社であるシンジェンタを買収したことで、中国は農業関連分野で世界の知的財産のかなりの部分を手に入れただけでなく、欧米に対抗するという国家的使命を追求する強大な企業も抱えることになった。
 欧米の農業大手各社は、中国の全面的支援を得ている競合企業に対抗する準備をしておくべきだろう。そうしないと中国が欧米企業を次々と買収し、重要な知的財産を握ることになりかねない。
 欧米各社の連携が重要
 研究開発能力では、アメリカが中国よりもはるかに優位にある。この地位を維持するために、アメリカの政府と民間部門は新たな革新的技術を開発する取り組みを改めて強化すべきだろう。
 さらに中国に対抗する1つの方法が、統合戦略を通じて革新を加速させることだ。米農業会連合と米上院農林委員会の主任エコノミストを務めたロバート・ヤングは、専門分野の異なる農業関連企業を統合することが革新的な研究プロセスの追求につながると提唱している。
 昨年9月には、アメリカの農業・化学大手であるダウ・ケミカルとデュポンが対等合併。ドイツの医療・農薬大手バイエルも、農業バイオ技術大手の米モンサントを買収することで合意している。
 こうした動きはアメリカで新たな研究開発関連の雇用を創出し、中国が貴重な知的財産を握るのを阻止することにつながりそうだ。各規制当局は、欧米各社が中国に対抗するための取引を邪魔しないようにすべきだ。
 世界の食料需要が高まり続けるなかで、アメリカは農業をこれまで以上に経済の重要部門として位置付けるべきだろう。トランプ政権と米農務省は、今こそ農業部門の強化策に乗り出すべきだ。
 方法は2つ。1つは農業の革新を支持し続けること。もう1つは、民間部門が現在の力強い立場を維持できるよう市場の力を損なわないことだ」
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 日本は、食糧・物資・エネルギーをアメリカの支配下の国や地域で買って輸入し、金融・情報・サービスをアメリカに依存し、交通・運輸・輸送をアメリカ軍の保護を受けている。
 特に、食糧のアメリカ依存度は非常に高いが、アメリカ以外で食糧の必要量を確保できる国や地域はない。
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 現代日本人は、大量消費で飽食生活に浸り、食べられる食物を大量に惜しげもなく生ゴミとして捨て、飢えによる「ひもじさ」を知らず全くもって危機感がない。
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 食糧自給率の低い日本は、食べ物をアメリカに頼らなければ食べて生きていけない。
 日本国内にはその厳しい実態を知りながら、「人はパンのみでは生きない」との心情から反米運動やアメリカ依存反対運動を行う日本人が少なからず存在する。
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 天孫降臨の稲神話を信奉して食べ物に八百万の神を見ていた昔の日本人と、コメなどの食べ物を金を出して買う消費物として粗末にする現代日本人では、全く別人の日本人である。
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 江戸時代は、幾度も異常気象による大凶作に見舞われ大飢饉が発生し、夥しい餓死者を出していた。
 江戸時代の日本人は、金が幾ら有っても食べ物が買えず飢え死にする事を肌身で知っていた。
 日本民族日本人の歴史とは、飢餓・餓死の歴史であった。
 それ故に、神の裔として稲など五穀に神格を与え、唯一五穀豊穣を祈る事ができる天皇家・皇室を崇拝し守護してきた。
 天皇が血の繋がらない赤の他人に殺される事なく、天皇制度が滅ぼされる事なく存続できたのは、その由来が政治や宗教でもなく軍事や経済でもなく主義や思想でもなく、「食べて生きる」という生命存続の根本に関わっていたからである。
 政治や宗教、軍事や経済、主義や思想が幾ら有ったとしても、自然の中で産まれ、自然の恩恵で収穫する食糧・食べ物に役に立たない。
 それが日本中心神話、天皇心神話である。
 日本民族日本人の最大の関心事は、山林や河川や海・湖・沼を保護・保全し、農作物を育て収穫して「頂く」事であった。
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 不寛容なキリスト教も、独善傲慢な中華儒教(中国・朝鮮)も、排他的なマルクス主義共産主義)も、日本に根付かなかったのはこのためである。
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 マルクス主義史観は、日本民族固有の日本中心神話・天皇心神話を、人民の敵とし、共産主義大義から消滅させようとしている。
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 天皇制度廃絶・天皇家廃止を求める反天皇反日的日本人は、その事を十分理解した上えで行動している、何故なら彼らは高学歴な知的エリート達であるからである。
 彼らの真の目的は、日本のグローバル化日本民族日本人を消滅させる事である。
 彼らは、中国の利益・国益の確保の為に日本の利益・国益を奪おうとしている。


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