
- 作者:山田 正彦
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 単行本
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2015年6月11日 産経ニュース「【アジアの目】
中国産・プラスチック米でインドネシア怒り心頭 将来のコメ不足見据え、自給の動きが加速
コメの収穫作業をするインドネシアの農民。ジョコ大統領はコメ自給率100%を目指している=インドネシア・西ジャワ(ロイター)
インドネシアで中国産とみられるコメに、塩化ビニール製の“プラスチック米”が混入していたことが判明し、大騒ぎになっている。年間1人当たりのコメ消費量が150キロとされるインドネシアだけに、事態は深刻だ。中国やインドなどの需要が今後も拡大すると予想されることなどから、近い将来のコメ不足を懸念する見方があった。しかし、インドネシアは世界で中国、インドに次ぐ3番目の消費国でありながら、対応が遅れていた。今回の騒動をきっかけにコメ政策の見直しが加速しそうだ。
食品テロの可能性も
現地からの報道によると、問題のコメは中国から輸入されたもので、コメと一緒にビニール管などに使うポリ塩化ビニール(PVC)で作られたコメ粒状のものが混ざっていたという。西ジャワ州ブカシで、そのコメを使ったお粥(かゆ)を食べた客が異常を訴えたのが発端だ。
中国では、ジャガイモなどの粉末に合成樹脂を混ぜた“プラスチック米”が出回り、問題になっている。これまでにシンガポールやマレーシアでも“プラスチック米”が話題になったが、実際には被害は出ていなかった。インドネシア政府は流通ルートの特定と、何のためにこうしたPVC入りのコメが売られたのかを、食品テロなどの可能性を含めて調べている。既に中国側にも協力を依頼しているという。
米農務省(USDA)の統計によると、2014〜15年のコメ消費量は中国が世界で最も多く1億4800万トン。次いでインドの9935万トン。インドネシアは3番目で3860万トンとなっている。以下、バングラデシュ、ベトナム、フィリピンが続く。
一方で同じ期間のコメ生産量(精米基準)をみると、中国が最も多く1億4400万トン、2位がインドの1億250万トン、3位がインドネシアの3630万トンとなっている。
中国は最大のコメ生産国であると同時に最大のコメ輸入国でもある。中国は11〜12年にインドネシアを押さえて最大のコメ輸入国になって以来、コメ輸入を増やしており、14〜15年には450万トンを輸入、15〜16年は20万トン増の470万トンを輸入すると予測されている。
中国の場合、国内需要の増大に加え、アフリカなどにコメを輸出することで影響力を行使する目的もあって、コメ輸入は今後、さらに増えることが予想される。
一方、14〜15年の輸出国をみると、最も多いのがタイで1100万トン。次いでインドが980万トン、ベトナムが570万トンと続く。コメは、総生産量の4億7500万トンに比べ、総輸出量が4318万トンと10分の1しかないために他の作物と比べて価格の変動幅が大きい。
07年にコメ不足を予測してインドが始めたコメの輸出規制は、あっという間に中国、ベトナム、カンボジアなどへと拡大し、世界的なコメ価格の高騰を招いた。中国はその後、本格的なコメ輸入国へと転じた。
米調査会社、ライストレーダーが最近、今後のコメ需給見通しについて、中国が輸入を拡大するのは確実なうえ、今年はエルニーニョ現象の影響による干(かん)魃(ばつ)や、記録的な高温が予想され、世界的にコメの生産量が減ると予測。インドネシアなど各国にコメの輸入増などで、早急に備蓄量を確保するよう指摘した。各国の備蓄量(14〜15年)は中国が4691万トンで、インドが1560万トンなのに対し、消費量3番目のインドネシアは445万トンしかないためだ。
完全自給の流れ加速
これに対し、インドネシア政府は備蓄量は十分にあり、コメが不足したり、価格が高騰したりする心配はないとしていた。しかし、今回の“プラスチック米”騒動はインドネシア政府だけでなく、国民にもコメをめぐる問題の重要性を突きつけた。
インドネシア政府はこれまで主に輸入してきたベトナム、タイからのコメも含め、全輸入米の見直しを始めた。地方では既に、国産米を食べようと訴える動きも始まったという。
ジョコ・ウィドド大統領はコメ自給の実現を公約に掲げていたが、今回の騒ぎでコメの生産拡大による完全自給を目指す流れが加速しそうだ。(編集委員 宮野弘之)」
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円安による石油や肥料などの原材料の高騰で農産物生産費は嵩み、農産物を作れば作るほど農家の収入は減少して赤字となる。
若者達は、重労働で苦労が多く収入が少ない農業を諦めて、楽な仕事で給料の良い職業を求めて町へ移っていく。
農家に残るのは、老人か殆どである。
偽らざる現実として農業には、明るい未来はない。
TPPが成立すれば、安い海外産農作物が大量に流入して、日本の農業は絶望的となり無理をして続ける意味がなくなる。
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地球の温暖化による気候変動で、世界中の穀倉地帯は大打撃を受けて生産量が激減する。
人類の人口爆発で消費人口は増加して、食糧不足はさらに悪化して飢餓人口が増え、地球上の到る所で餓死者が出る。
その悲惨な状況は、地球温暖化によって25年後、50年後、100年後、確実に人類を襲う。
日本列島は、海水温が上昇した海に囲まれているだけに、25年後、50年後、100年後には絶望的自然災害から逃れられない。
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- 作者:『週刊文春』特別取材班編
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