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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
世界的な食糧不足で、大量の飢餓人口が発生する。
その時、食糧を海外に依存する食糧輸入国日本はどうなるのか。
自国が食糧不足になれば、日本に食糧を売る国はなくなる。
日本の食料自給率は、減っても増える事はない。
飽食化した日本では、年々生ゴミとして捨てられる食糧ロスが増えている。
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2011年 国際食糧農業機構(FAO)は、世界の人口は現在70億人だが50年には90億人を突破し、食糧は34億トン以上が必要であると、発表した。
現在の食糧生産は約21億トンで、約13億トン不足するが、世界の食糧生産国の多くが地球温暖化にともなう自然災害と農地の砂漠化で生産量は減少すると報告した。
人口増加で食糧需給が増加している中国やインド、農地不足の中東、北欧、韓国などは、土地が豊富にあるが中央及び南アフリカ、東南アジア、ロシア・旧東欧等の農地を買い漁り始めた。
農地争奪戦である、ランドラッシュが地球上で行われている。
日本は、ランドラッシュに出遅れ、食べ物は外国から買えば良いとして食糧自給率を低下させても、危機感を持たない。
農地争奪戦に晒された国々でも、自国の食糧が奪われ自国民が飢餓に陥る危険性が出るや、一転して農地の売却もしくは外国資本の投資を制限した。
マダガスカルでは、2008年に韓国系企業が農地を大量購入した為に国民が批判し、野党がクーデターを起して社会が混乱した。
争奪戦の標的となった国々は、富める国の新植民地主義と批判を強めた。
だが。富める者による食の格差は、確実に世界に広がり始めている。
地球温暖化に伴う自然災害と砂漠化が食糧生産地の消失をもたらし、食糧生産量を減少させている。
人口の増加で食糧消費量を増やす事で、食糧事情を悪化させている。
中国は、巨大食糧消費国として、食糧及び水獲得戦略から世界中で食糧と水を大量購入し、日本でも広範囲の山林や農地を買い漁り始めている。
日本政府には、中長期的食糧・水資源戦略がなく、短期的な食糧政策を実施しているが大半が失敗して食糧自給率を下げている。
金儲けの日本人も同様に、貴重な山林を中国人に売って大金を手に入れて喜んでいる。
日本の森林面積は、約2,500万ヘクタールに及び、67%で国土の3分の2を占めている。
世界では、毎年730万ヘクタールが消失している。
日本には、外国資本もしくは仲介する日本企業が日本の国土を買い漁る事を止める法律は存在しない。
中国との友好関係を維持したいと切望する政治家は、中国を不快にさせる事を恐れて、中国の活動を妨害するような法律を作る事には消極的である。
政界や官界や学界の親中国派日本人は、日本国家の国益や日本国民の生存よりも中国の利益と中国人の安全を優先している。
日本の土地が、中国人によって買い占められ続けている。
そして、年々中国人が日本に移住し始めている。
日本の移民推進派は、若い外国人(主に貧困層の反日的中国人)を1,000万人日本に移住させるべきだと主張している。
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世界の穀物市場で取引の8割を、穀物メジャー5社が支配している。
アメリカのカーギル社、ADM社、ガビロン社、
オランダのバンゲ社。
フランスのルイ・ドレフェス社。
アメリカは、食糧危機を救う手段として遺伝子組み換え(GM)作物の栽培に力を入れ始めた。
バイオ種子会社モンサントンは、アメリカ政府とビル・ゲイツ財団の支援を受けて、GM作物の種子を大量に開発して世界の食糧市場を支配しようとしている。
一部の研究者は、GM作物の安全性に疑問を持ち警鐘を鳴らしている。
中国も、食糧の増産のみで安全性を無視して遺伝子組み換え作物種子を開発し、貧困農家にばらまいて農産物を生産して市場に売りさばいている。
中国の遺伝子組み換え農産物が、安い加工品となって日本に輸入されていると言われている。
日本の総合商社である三井物産や丸紅や双日などは、穀物メジャーの影響力の薄い中国や中南米で独自の食糧計画を進めている。
日本の革新派団体は、日本企業の活動を抑える為に法人税の増額を求めている。
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2012年 世界は食糧不足になり、アジアやアフリカの貧困階層で飢餓が蔓延し、多くの人が餓死している。
飽食化した日本では、飢餓で飢える事を知らずに、相も変わらず残飯が生ゴミとして捨てられている。
戦後の日本人は、食べきれないとわかっていても、食糧難にあることも知りながら、満腹感を得て満足する為にのみに金を出して世界中から大量の食べ物を買い漁っている。
食料の海外依存度が高くなるのに反比例して、食糧自給率はさらに低下して悪化する事は間違いない。
それがわかっていても、今の、口先だけの現代日本人には打開する能力はない。
日本国内で、人と人との「絆」が希薄となり、孤独死や孤立死や無縁死や無保険死が増え、そして餓死も増え始めていた。
富の偏在によって、利益はほんの僅かな企業家と株主が独占し、安定した中間層は激減して不安定な貧困層が増大した。
企業は、国際的競争力を付ける為にコスト削減などの構造改革を訴え、中流意識の強い正規社員をリストラし、人件費の削減の為に低賃金と保証する義務の少ない非正規社員を大量に抱えた。
大量消費を行う中間層の破壊である。
その結果。少数の金持ち勝ち組と多数の貧乏人負け組が出現した。
現代の日本人は、戦前の日本人よりも劣化し、その劣化はさらに深刻となって日本全土に悪影響をもたらしつつある。
日本は、自己中の人不信となり、利益優先の拝金主義となって、将来への絶望の内で「中国化」しつっある。
現代日本は、GDPにおける第一次産業の割合は1.5%のみとして、98.5%の産業を守る為に農業を犠牲にしようとしている。
4月3日 読売新聞「中国などの新興国が食糧確保を狙って海外農地の『囲い込み』を進める中、国連食糧農業機構(FAO、本部ローマ)などの国連機構が、農地管理を巡る初の本格的指針をまとめ、5月に正式承認する方針を決めた。……中国は、国営企業がアルゼンチンで約2,000平方キロの土地を借り上げたり、ザンビア、スーダンなどアフリカ各地でも国営企業と民間企業が大規模な投資を行っている。……韓国の農村公社は、タンザニア政府と約1,000平方キロの農地開発に合意したとされる……だが、国連推計では、人口増加や肉食の増加で2050年までに食糧需要は7割増えると予想され、長期的には増加の一途をたどる見通しだ。」
5月4日 読売新聞「夢持てぬ若者 15〜29歳 政府白書原案 収入・年金『不安』8割」
5月6日 茨城県や栃木県を竜巻が襲い、死者1名で、両県の農業被害額は計6億8572万円とされた。
5月9日 読売新聞・埼玉版「コメ市場異変 銘柄米在庫の山 「非銘柄」が人気 輸入米にも注目
原発事故の影響で国産米の価格が高騰し、食味に劣る劣る非銘柄米や輸入米が売れるなど、コメ市場に〝異変〟が生じている。長引くデフレの継続や、消費者のコメ離れなどが進んでいることも、背景にあるようだ。……
さらに注目されているのが、中国産を初めとする安価な輸入米だ。米ウォルマート・ストアーズ傘下の西友中浦和店(さいたま市南区)では、中国・吉林省産米が売れている。5キロ・グラム1,299円。国産米に比べて、2〜3割安い。……
政府は環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加する考えを示している。輸入米の高関税が撤廃されれば、競争力の弱い国産米は淘汰されるのでは、との懸念も、生産者らの間で強い。今後、低価格帯で多収量のコメに切り替える農家が増える可能性もある」
8月13日 読売新聞「米国での過去50年余で最悪といわれる干ばつの影響でトウモロコシや小麦などの穀物の国際価格が高騰し、2007〜08年のような食糧危機の再来を懸念する声が広がっている。食料価格の高騰は社会不安に直結しかねず、世界各国の政府は警戒を迫られている」
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危機感の乏しい日本は、出遅れ、後手に回り、将来の食糧確保が危ぶまれ始めた。紛れもなきマルサス危機にある日本は、理解力も、分析力も、判断力も、実行力も、戦前の日本に較べてない。
現代の日本人は、かっての如何なる時代の日本人とも異質な日本人となっている。そこには、歴史も、伝統も、文化も、民族性すべてが消失している。志や気概や覚悟といった日本人なら子供でも持っていた日本精神を、忌み嫌って捨てた。
現代の日本人は、かっての日本人とは別人であり、正反対に近い日本人である。一部の教養あるリベラル・エリート=国際派日本人は、民族性を廃棄した事を誇らしげに吹聴している。
「現代の大陸的日本人は、昔の危機感を持ち我慢しながら耐え忍んで生き抜いてきた島国的日本人とは、全く違う異質の日本人である!」
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年末 中東・北アフリカで起きた民主化運動「アラブの春」の背景は、食糧問題であった。
チュニジアの反政府デモから始まった民主化運動は、各国の長期独裁政権の圧政に対する国民の不満が爆発として引き起こされたが、その原因は食糧価格の急騰による庶民の生活が困窮したからである。
食糧価格の急騰は、前年の地球規模の異常気象により穀物生産量が減少した事と中国などの新興国での肉消費の急増による買い占めによる。
中東・北アフリカは、ウクライナから大量の穀物を輸入していたが、黒海沿岸地帯の旱魃で生産量が落ち込みロシアが小麦禁輸措置を取った為に食糧危機に陥った。
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2013年 中国における、禄地の消滅は1年間で神奈川県の面積に匹敵と言われている。
日本に飛来する黄砂の量の増加は、中国の砂漠化が進んでいる証拠と言われている。
欧米の金融機関と投資ファンドは、年平均、世界中の農地を商業用地に転換する為に約7,500万エーカーを買収し、ここ数年でフランス国の全農地に匹敵する約4,000万ヘクタールの農地が失われた。
農地の減少と自然災害で穀物生産量が激減し、国際穀物市場が乱高下して、各国の貧困階級で飢餓が発生し、多くの人々が餓死している。
各国政府は、食糧確保の為に未開の山野を農地にする為に切り開くが、農地確保で自然が破壊され異常気象の引き金となっている。
その意味で、農業が自然破壊の原因でもある。
投資ファンドは、各国が行う食料安定供給を目的とした農地政策によって土地価格が急騰する事を見込んで、価格の安い農地や未開の山林を大量に買い込んでいる。
弱肉強食の市場原理を信奉する投資ファンドは、自身の食料を確保した上で、人類が直面している食料危機に備えてではなく、金儲けの為に農地を購入し食用穀物相場を操作している。
投資ファンドは、国民の食糧確保に奔走する国家や飢餓に苦しむ国民、自分に関係ない赤の他人の命よりも、投資した金で幾ら儲かるかしか興味が無かった。
食べ物とは、金儲けの道具にすぎない。
アメリカ国防総省傘下の国防大学の報告書「アグリビジネスはアメリカにとって中東における石油と同じくらい重要な戦略資源となった。アメリカが世界唯一の超大国として君臨し続ける為には、農業、食料といった戦略的武器を最大限に生かす必要がある」
アメリカの国家戦略として、バイオ、IT、金融そして食糧という総合的な国家戦略を立案して、長期的な食料独占計画を推進した。
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人は、困難に直面した時に、何をもって心を救済するかである。
異姓との淫らな性欲か、金銀財宝という金銭欲か、主義主張という思想か、或いは神仏という宗教か。
いずれにせよ、疑う事を捨て、結果を考えず、盲目的に信じ切る事こそが大事である。
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- 作者:廣宮 孝信
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