🌌28}─1・C─海洋温暖化が気象災害を激化させている。~No.120 ⑲ 

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 2023年1月16日 MicrosoftStartニュース ギズモード・ジャパン「海洋温暖化が気象災害を激化させている可能性
 Kenji P. Miyajima -
 海もお風呂のように混ぜられたらいいのに。
 Image: Mario Tama / Getty Images
 © ギズモード・ジャパン 提供
 カリフォルニアでは、年末から3週間ずっと異常気象が続いており、太平洋岸に「大気の川」が次々に押し寄せ、地域によっては降水量が平年の4倍から6倍に達しています。
 集中豪雨による死者は少なくとも19人、10万人近くに避難命令が出ました。停電情報を発信しているPowerOutage.usによると、停電は数十万世帯におよび、その後も数日にわたって数万世帯が電気のない生活を送ったそうです。
 昨年の海は観測史上最も熱かった
 どうしてこんなことになっているのかを説明してくれそうな研究結果が発表されました。Advances in Atmospheric Scienceに掲載された研究によると、2022年は海水温が観測史上最も高い年だったそうです。
 この研究では、中国科学院とアメリカ海洋大気庁(NOAA)のデータを用いて世界の海面から深さ2000mまでの温度を分析しました。両機関の測定方法には若干の違いがあるものの、ともに2022年の海水温は過去最高を記録したとのこと。
 海の温暖化は、地球全体の気候や異常気象、海の健康度に大きな影響を与えます。また、海水温が上昇すれば、嵐にさらなるエネルギーと水分が供給されます。アメリカ国立大気圏研究センター(NCAR)の気候科学者で論文の著者のひとりであるKevin Trenberth氏は、Washington Postに次のように話しています。
 カリフォルニアの嵐は、海洋温暖化の影響だと私は考えます。このような豪雨は、海の異常な熱さが直接的な原因なんです。 
 海洋温暖化がもたらす気象災害と経済損失
 カリフォルニアだけじゃありません。昨年だけを見ても、ケンタッキー州の集中豪雨、フロリダ州を直撃したハリケーン「イアン」、パキスタンを襲った洪水など、世界中で気候変動、特に海洋温暖化が影響したと思われる気象災害が相次ぎました。
 1月上旬にNOAAが発表したデータによると、気候変動の影響を受けた気象災害がもたらしたアメリカの経済損失は1,650億ドル(約21兆円)にのぼります。これは、NOAAが統計を開始した1980年以来、2017年と2005年に次いで3番目に大きな損失額になりました。
 嵐だけじゃなく、海洋温暖化によって海面上昇が加速し、海水の塩分や栄養バランスが変化すると、適応できない生物は絶滅への道をたどると研究チームは指摘します。 
 海洋温暖化は人間活動への警告
 海を知ることは、陸地と地球全体の気候システムを知ることにもつながります。
 2022年に海水温が観測史上最高を記録したのは、人類による温室効果ガス排出が地球にどれだけ深刻な影響を与えるかを示す強力で差し迫った警告です。水は空気や地表面よりも熱容量が大きい分、熱の吸収と放出の速度が遅くなります。
 つまり、大気や陸地よりも海の方が温度の上昇と低下に時間がかかるというわけです。
 研究チームは、気温よりも海水温の方が、より一貫性のある地球の熱循環パターンを測定できると主張しています。年ごとに変動がある気温や地表温度と比べて、海水温はそんなに変動しないんだそうです。
 4年連続で海水温が観測史上を更新
 2019年以降、海水温は4年連続で過去最高を更新しています。
 ミネソタ州セント・トーマス大学勤務の気候学者で、研究の共著者でもあるJohn Abraham氏は、「記録を更新し続けるのは、針が飛び続ける壊れたレコードのようなものです」とWashington Postに語っています。
 余剰熱の90%が海に蓄積
 著者らは海洋貯熱量について、「人為的な温室効果ガス排出によって気候システムのエネルギー分布に不均衡が生じていることを示すための指標として特に重要」としています。
 本来、地球に入ってくるエネルギーと放出されるエネルギーはバランスが取れるのですが、人為的な温室効果ガスが放出されるはずのエネルギーを閉じ込めてしまいます。すると、地球に残るエネルギーの方が大きくなることでバランスが崩れ、余分な熱(余剰熱)が発生します。
 この余剰熱の約90%が海に蓄積されることが過去の研究で明らかになっています。海が熱を取り込んでくれていなかったら、気温はいったい何度上昇していたんだろう…。
 過去最高を記録した海水温と比較すると、2022年の地表温度は過去最高だった2016年よりも低かったものの、安心できるものではありません。EUによると、2022年を含む過去8年間の世界平均地表温度は観測史上最高だったそうです。
 約3年間続いたラニーニャ現象のおかげで異常に涼しい地域もありましたが、全体として温暖化傾向は続いています。
 昨年だけで20年分のエネルギーが海へ
 1958年から2022年にかけて、地球の上層海域は年平均で5.4ゼタジュール(ZJと表記。1ZJ=10の21乗J。IPCC特別報告書によると、「海全体を1度昇温させるのに約5,500ZJ必要であり、144ZJで上層部100mを約1度上昇させる」とのこと)も温暖化しており、急加速しているそうです。
 2022年は過去65年の平均の2倍近い約10ZJの熱を吸収しました。研究チームのニュースリリースによると、世界中で人類が1年間に消費するエネルギーは、0.5ZJに過ぎません。2022年は海の上層部分が20年分のエネルギーを吸収した計算になりますね…。
 今回の研究に参加していない、スクリップス海洋学研究所の元研究員であるLinda Rasmussen氏はWashington Postに「研究が示す明確な海洋貯熱量の増加は、数十年にわたって著しい変化が続いていることを物語っています」と話します。
 世界中すべての海域が同じペースで温暖化しているわけではありません。北太平洋北大西洋、地中海、南極海の四海域では2022年に過去最高の海水温を記録するなど、海洋温暖化が急速に進んでいます。
 このような傾向が、ヨーロッパの激しい熱波や米北東部の温暖化のような、近年における気象や気温上昇に影響しているかもしれないそうです。
 崩れる海のバランス
 研究では、海洋循環のパターンが気温上昇とともに変化していることも確認されました。
 暖水は冷水よりも密度が低いため、浮力が大きく、沈みにくいんです。海洋温暖化によって表層の海水が沈みにくくなると、上層部と下層部の海水がうまく混ざりあわなくなります。そうなると、深海に重要な栄養分と酸素が届かなくなります。
 また、海水は温度が上昇するほど栄養素や酸素を蓄える能力が低下するため、上層部でも栄養と酸素が不足します。海洋生物は、海水温上昇だけなく、栄養素と酸素の欠乏という何重もの脅威に直面していることになります。海水温が上昇すると、表層海水が熱膨張を起こして海面上昇につながるのもよく知られています。
 海洋温暖化は、海水の塩分濃度にも影響します。表層海水の温度が上昇すると、水分の蒸発量が増え、塩分濃度が高くなります。その一方で、一部地域では降水量の増加によって塩分濃度が下がっています。
 全体的にみると、人為的気候変動と海洋温暖化によって、塩分が高くなり続ける地域と低くなり続ける地域に分かれてしまうようです。
 今後75年続く海洋温暖化
 今のところ、気候変動も海洋温暖化も止まりそうにありません。ペンシルベニア大学の大気科学者で研究の共著者でもあるMichael Mann氏は、ニュースリリースの中で「ネットゼロを達成するまで、海洋貯熱量の記録更新は続くだろう」と述べています。
 国連の気候変動に関する政府間パネルIPCC)は、人類が気候変動による最悪の事態を避けるために必要かつ大胆な気候変動対策を講じたとしても、今後75年間にわたって海洋温暖化が続く可能性が高いとしています。
 海洋温暖化とその影響は、新たな「深刻化する非日常的な日常」となって、人類と生態系を苦しめているのです。
 Reference: The Guardian, 環境省
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💫10}─1・K─感染症の文明史。ホモサピエンスに受け継がれた新型コロナに関する遺伝子。〜No.76No.77 

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 2023年1月16日 YAHOO!JAPANニュース nippon.com「感染症の文明史 :【第1部】コロナの正体に迫る  1章 新型コロナの正体を探る:(4)ネアンデルタール人ホモサピエンスの交雑で受け継がれた新型コロナに関する遺伝子
 石 弘之
 新しく開発されたゲノム配列の解読技術によって、2万年以上前にアジア地域でコロナウイルスの流行が発生したことが分かった。さらに私たちの祖先がネアンデルタール人と交雑した痕跡も明らかになり、彼らから新型コロナに関係する遺伝子を引き継いだようだ。
 ゲノム配列から過去の感染症を追跡
 トルコのイスタンブールにある、新型コロナ感染症の死亡者を取り扱う設備を備えた死体安置所。2020年5月16日撮影。(この写真は記事の内容に直接の関係はありません)(Chris McGrath/Getty Images)
 前回は牛コロナウイルスが変異してロシア風邪を引き起こし、21世紀に凶暴化して新型コロナウイルス感染症の原因になったのではないかという説を紹介した。今回は石器時代にまでさかのぼり、コロナウイルスの歴史を解き明かす。
 こうした歴史の解明は、2008~2015年に実施された「1000 ゲノム・プロジェクト」の成果に負うところが大きい。さまざまな民族を網羅した、少なくとも1000人の匿名参加者のゲノムの配列を解読することを目的にした国際的な研究協力プロジェクトだ。日本の理化学研究所をはじめ、米、英、中、イタリア、ケニア、ナイジェリア、ペルーなど、世界中の研究機関が参加した。
 DNAの配列を自動的に読み取る「次世代型シーケンサー」といった画期的な装置によって高速で安価なゲノムの配列解読技術が確立し、大規模な研究が可能となった。最終的に世界26カ国の約2500人のゲノム配列の膨大なデータが集積され、公開データベースを通じて科学者だけでなく、誰でも自由にアクセスできる。多種多様な人びとの遺伝的変異の全体像が分かるため、ほとんどすべての生物科学の分野、とくに遺伝学、進化学、医学、薬理学、生化学、生命情報科学バイオインフォマティクス)などの分野で欠かせないデータとなっている。
 米アリゾナ大学のデイヴィド・エナードらは、このデータベースを活用してゲノムに潜む古代のコロナウイルスの遺伝的「足跡」を追った。現代人のゲノムには何万年もさかのぼる進化の情報が含まれており、その中から私たちの祖先が感染したコロナウイルスに関する遺伝情報を見つけ出した。2021年に、「2万年前にコロナウイルスの流行が発生し、その後何回か流行した痕跡が見られる」とする論文を発表した。
 東アジアを襲ったコロナウイルス感染症
 エナードらはその遺伝情報の地域的な分析から、とくに、中国、日本、ベトナムに住む人々がコロナウイルスにさらされていたことを突き止めた。アジアを襲ったコロナウイルス感染症の流行は、今日生きている人々のDNAに痕跡を残すのに十分なほど深刻だったとみられる。コロナウイルスに遭遇した時期を推定したところ、突然変異の出現頻度からみて、この変異が約2万年前から約5000年前までつづいた可能性が高いことが分かった。つまり、コロナウイルスは近年にパンデミック(世界的大流行)が始まったのではなく、2万年も前からアジアで人々を悩ませつづけてきたのだ。
 さらにアジアの人々が、コロナウイルスに対抗したと思われるゲノムの変異を見つけ出した。ウイルスが宿主の細胞内に侵入して宿主の機能を乗っ取って増殖をはじめると、宿主側のゲノムにも防御するための中和抗体がつくられ、その痕跡が残る。これは東アジアに限定された変異だった。
 ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子
 ノーベル賞受賞後の記者会見の前に、マックス・プランク進化人類学研究所でネアンデルタール人の骨の模型(もけい)と並んでほほえむスバンテ・ペーボ氏=2022年10月3日撮影(ロイター)
 近年、化石骨からDNAを取り出せるようになり、ゲノム配列の解明によって、人類の進化や地理的な拡散の予想もしなかった新事実が明らかになりつつある。「DNA考古学」ともいうべき研究分野の急成長には目を見張るものがある。
 その最大の功労者が、独マックス・プランク人類進化研究所のスウェーデン人遺伝学者スバンテ・ペーボだ。1997年に、ネアンデルタール人の化石骨から採取したミトコンドリアのDNA配列の解読に成功した。さらに、2010年にはロシア南部のアルタイ地方のデニソワ洞窟で見つかった、少女の指の1センチほどの骨片から、未知の人類のDNAを発見した。その後、歯や下顎の骨からも発見された。DNAだけから新種の人類が発見されたのは、人類学史上初めてのことだ。DNA考古学が発展したお陰でもたらされた象徴的な研究成果である。
 この新種の人類は、遺伝子の配列からネアンデルタール人と約64万年前に分岐した古代人のもので、「デニソワ人」と命名された。私たちの祖先であるホモサピエンス(現生人類)とも交雑していた証拠があり、とくにフィリピン、パプアニューギニア、オーストラリアなどの先住民と共通する遺伝子が存在していた。この事実は、かつてデニソワ人がアジアから南太平洋にかけて分布していたことを示唆する。2022年、これらの功績で、ペーボは2022年のノーベル医学生理学賞を受賞した。父親のスネ・ベリストロームも1982年に同じ賞を受賞している。
 彼の講演をドイツで聴いたことがある。ユーモアたっぷりのひょうひょうとした語り口だった。もっとも苦労したのは、骨が埋まっている間に紛れ込んできた他の生物のDNAを除去することだったと強調していた。ネアンデルタール人の骨から取り出したDNAの95~99%は微生物由来のDNAだったという。講演は「考古学者が地面を掘るように、私たちはヒトゲノムを発掘している」という言葉で締めくくられた。薄暗い劇場の舞台が突然ライトで照らされて、闇の中から登場人物が浮かび上がってくるようなときめきを覚えた。
 こうした成果によって、初期人類やその他の古代集団を研究する学問分野である「古遺伝学」が一気に花開いた。その結果、人類の進化や地理的な拡散だけでなく、病気の起源などの研究が大きく前進した。とくに、ナゾに包まれていたネアンデルタール人ホモサピエンスの関係に光があたり、両者が交雑していたことが遺伝子から明らかにされた。
 ペーボらの論文によると、私たちの全ゲノムの1~4%前後が、ネアンデルタール人に由来するものだという。多くの現代人がネアンデルタール人の遺伝子を受け継いでいて、現代の日本人も約3割がその遺伝子を保有している。交雑はきわめて限られたチャンスだったと思われるが、ネアンデルタール人の遺伝子はホモサピエンスの集団の中で増幅され、今日まで伝わった。
 2005年にイスラエルのマノットの洞窟で発掘された約5万5000年前のネアンデルタール人の頭骨断片には、ホモサピエンスネアンデルタール人の双方の特徴があった。近年フランスとスペインで発掘された約4万年前の遺跡からは、両者の石器が2800 年間にわたって重複して使われていたことが分かった。研究者の一人は「両者は先史時代のあるとき出会って恋をして子どもをつくった」とロマンティックなコメントを加えている。
絶滅する前にホモサピエンスと交雑
 ホモサピエンス(現生人類)とネアンデルタール人の交雑のイメージ イラスト作成=井塚剛
 約60万年前に私たちの祖先は類人猿から別れてホモサピエンスへの歩みをはじめた。それから20種前後の新たな人種が登場しては消えていき、最新の研究によるとホモサピエンスは約50万年前(約80万年前という説も)にネアンデルタール人と分岐して、もっとも新しい人類として出現した。ネアンデルタール人は、ユーラシア大陸に拡散した後に絶滅したが、ホモサピエンスは急激な進化を遂げて地球に多大なご迷惑をかけるまでに増殖した。
 1940年生まれの私は、高校時代に「人類の進化は猿人・原人・旧人・新人と段階的に進化してきた」と教えられた。ネアンデルタール人は「旧人」であり、私たち「新人」の直系の祖先とされた。その後、数多くの人類化石が発見され、同じ時代に複数の人類が存在し複雑に枝分かれしながら進化してきたことが分かった。
 ネアンデルタール人は長年、洞窟に住む知能の低い粗暴な原始人というイメージだった。しかし、ホモサピエンスとの交雑が確実になり、生物学的には「亜種」程度の違いという説が有力だ。ネアンデルタール人の脳は、私たちの脳の平均をわずかながら上回る大きさだ。男性成人の平均身長は約160センチ、平均体重は約84キロ。発語にかかわるFOXP2遺伝子からみて、言語能力もあったようだ。火を使い、遺体を埋葬して墓に花を供えた。洞窟に壁画を残し、動物の骨や貝殻で精巧な装飾品をつくるなど、欧州にわたった当時のホモサビエンスと同程度の文化水準だった。
 近年のスペイン・ジブラルタル博物館の発掘調査で、ネアンデルタール人が生存した期間がもっと長かったことがわかってきた。これまでは4万年前に絶滅したとされてきたが、彼らが最後に生息した地域と考えられたジブラルタルのゴルハム洞窟で、2万8000年前の骨が出土したからだ。
 ネアンデルタール人は、なぜ絶滅したのだろうか。さまざまな説が唱えられている。「ホモサピエンスによる圧迫」「感染症の流行」「気候変動による寒冷化」などなど。家族単位の小集団で暮らしていたネアンデルタール人と、大きな社会を形成したホモサピエンスでは、技術開発力や食物獲得能力、環境変動への適応能力などに大きな差がついて、次第に圧迫されて衰退していったと考える人類学者が多い。
 ネアンデルタール人ホモサピエンスの交雑についての解説に夢中になって、大切なことを忘れていた! ネアンデルタール人から受け継いたさまざまな遺伝子の中に、コロナウイルスに関わる遺伝情報があったということだ、これは次回に述べることにしよう。
 【Profile】
 石 弘之
 環境史・感染症史研究者。朝日新聞社編集委員を経て、国連環境計画上級顧問、東京大学北海道大学大学院教授、北京大学大学院招聘教授、ザンビア特命全権大使などを歴任。国連ボーマ賞、国連グローバル500賞、毎日出版文化賞などを受賞。主な著書に『名作の中の地球環境史』(岩波書店、2011年)、『環境再興史』(KADOKAWA、2019年)、『噴火と寒冷化の災害史』(同、2022年)など。『感染症の世界史』(同、2018年)はベストセラーになった。
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📉41】─2・B─低賃金・円安の本当の害毒は優秀な人材の海外へ流出である。~No.88 

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 2023年1月15日6:03 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「これが低賃金・円安の本当の害毒、人材流出は日本の真の危機の始まり
 写真提供: 現代ビジネス
 日本の賃金の低さと円安を背景として、海外で働こうとする若者が増えている。これは、日本の労働力不足をさらに深刻化させる。
 【写真】低金利時代の終了に日本経済は耐えられるか
 高度専門家の海外流出は、日本の技術開発力を低下させるという意味で、さらに深刻な問題だ。
 ワーキングホリデーで外国で働く若者が増加
 オーストラリア・シドニー中心部 by Gettyimages
 ワーキングホリデーの制度を利用して、海外で働こうという若者が増えている。大学を休学して留学し、留学先でアルバイトしようということだ。賃金水準が高いオーストラリアやカナダなどが人気がある。
 ウェブを見ると、こうした人々が就職先を探すためのサイトが多数作られている。また、さまざまな情報やサポート体制を提供するウェブサイトもある。
 OECDの賃金統計によると、オーストラリアの最低賃金は25441USドルだ(2020年:21年実質価格、購買力平価)。日本の16705USドルの1.5倍になる。これは世界でも有数の高さだ。
 オーストラリアドルでいうと、21歳以上でフルタイムの場合に、時給で$17.70だ。1オーストラリアドル=90円で日本円に換算すると、1593円になる。日本より6割高い。また、州によっては、国の最低賃金より高い最低賃金を決めている場合もある。
 だから、日本で働くことに比べると、ずっと高い収入が得られる。
 2022年には、それまでもあった日本給与の低さに急激な円安が重なり、日本と海外の賃金の格差がさらに広がった。このため、ワーキングホリデーで働く学生が増えた。
 オーストラリアでは物価も高い。また、長期間住むのであれば、税や社会保険料負担の問題なども無視できない。ただ、それらをカバーするだけ賃金が高いことも事実だ。日本の条件が悪いことは、否定できない。
 日本の若年労働者が減る恐れ
 ワーキングホリデーで働くのは1年間程度の短期間だから、これと語学研修を合わせて海外生活を経験するのは、決して悪いことではない。
 ただし、賃金格差があまりに大きいので、そのまま外国に住みついてしまう場合も多いと思われる。そうなると、日本の若年者の労働力が減るといった事態になりかねない。
 もともと日本では、少子化の影響で若年者の労働者が減っている。それに拍車がかかる。これは深刻な問題だ。
 もっと深刻なのは、高度専門家
 人材の海外流出問題は、ワーキングホリデーに留まらない。もっと深刻な問題は、高度専門家の海外流出だ。
 高度専門家の場合の日本と他の先進国の給与格差は、単純労働の場合よりも大きい。昨年12月11日の本欄で述べたように、アメリカのGAFAなどの先端的IT企業の場合、トップクラス技術者の給与は、年収1億円程度になる場合が珍しくない。
 最近、アメリカ大手IT企業が人減らしを始めているといわれているが、給与はむしろ顕著に増えている。
 例えば、メタ(旧フェイスブック)は人減らしを始めると報道されている。しかし、アメリカの転職サイトleves fyi によれば、トップエンジニアの給与は、昨年3月には94万ドルだったが、いまは$182万ドルと、2倍近くになっている。1ドル132円で換算すれば、2億4000万円になる! 桁を間違えたかと、何度も計算し直したくなる数字だ。
 グーグルのトップエンジニアの給与は、昨年3月は102万ドルだったが、いまは115万ドルだ。
 アメリカの賃金は全体として上昇しているが、それを上回る上昇率だ。このように、高度の専門家の争奪戦は、激しさを増している。
 ところが、日本人の高度専門家は、日本企業で相応の給与を得ていない。このため、12月11日の本欄で書いたように、IT関連高度専門家の海外流出がすでに始まっている。
 日本の大学で基礎的な知識を身に付けたあと、日本企業に就職して基礎的な訓練を受け、そしてGAFA などのアメリカ企業に流出してしまうのだ。
 大学の人材も海外流出
 大学人材の海外流出も始まっている。その原因は、日本の大学では給与が低いことと、自由な研究環境が得られないことだ。
 高度専門家の場合には、もともと言葉の壁は低い。そして、研究者の間で国際的なコミュニティーができている場合も多い。したがって、日本からの流出は、単純労働の場合よりもっと激しくなる可能性がある。
 論文数の減少、世界大学ランキングでの日本の地位の低さなどは、こうした動きと無関係ではない。
 あらゆる国が競争相手
 高度専門家は新しい技術の開発に不可欠なので、その海外流出は、将来の日本の発展にとって極めて大きな問題を引き起こす。これは、単に量的な意味での労働力不足というだけではない。
 ワーキングホリデーが関係するのは、単純労働力だ。単純労働力を求めるのは、労働力不足を解決したい国に限られる。
 これに対して、高度専門家は、労働力の量にかかわるのでなく、将来の発展にかかわる。だから、どんな国もそうした人材を確保したい。すでに競争は始まっている。
 イギリスは、2022年5月、3つの世界大学ランキングのうち、2つ以上で50位以内に入った大学の卒業生に対する異例の ビザ優遇策を発表 した。激しさを増す人材争奪戦を象徴する動きだ。シンガポールは、以前から、外国人高度人材誘致のため、さまざまな施策を展開している。
 このように、日本の競争相手は全世界だ。そして、給与などの待遇で実力がある国が、そうした人材を確保することになる。
 単純労働者の場合には、若者が日本から流出しても、日本よりさらに所得の低い国からの単純労働力を求めればよいという考えもありうる。しかし、専門家の場合には、このようなことはできない。
 人材流出を止めるために社会構造を変える必要がある
 世界的な人材獲得競争が進んでいるとの認識から、政府は「教育未来創造会議」を設置し、提言を行なっている。しかし、こうしたことで、問題が解決されるとは思えない。
 最大の問題は、民間企業での待遇の問題だ。
 これについては、ジョブ型雇用採用の動きが始まっている。日立、富士通、NTTなどが、積極的に導入するとしている。ただし、一部の企業にとどまるだけでは、問題の解決にはならない。これをもっと広げるためには、日本企業の報酬体系が根底から改革されなければならない。
 ここで述べたのは、日本社会の基本に関わる問題だ。こうした深刻な問題が起こり始めていることが、国民の間で広く認識される必要がある。そうした危機意識が共有されなければ、日本社会の構造は変わらないだろう。
 野口 悠紀雄(一橋大学名誉教授)
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📉25】─2・A─日本の衰退の原因。「勉強しない社会人が多いのは、日本にとって由々しき問題」。〜No.53 

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 高学歴者だからといって勉強しているとは限らない。
 日本社会が「出る杭は打たれる」「横並び主義」で人材を潰している。
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 2023年1月12日 MicrosoftStartニュース Finasee「「勉強しない社会人が多いのは、日本にとって由々しき問題」とカリスマ投資家が警鐘を鳴らすワケ
 ファンドマネージャーとして豊富なキャリアを持ち、人気ファンド「ひふみ」シリーズの最高投資責任者である藤野英人氏が“14歳の自分”に伝えたい「お金の本質」を綴った話題の書籍『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』。
 「勉強しない社会人が多いのは、日本にとって由々しき問題」とカリスマ投資家が警鐘を鳴らすワケ
 © Finasee
 投資をする意味、投資の先にあるもの、お金を通して社会を見つめること……14歳に向け、やさしく語りかける言葉には、私たち個人投資家の大人にとってもハッとするものがあります。
 そんな同書の『はじめに』と、第4章『「人生」のこと』の一部を特別に公開します(全4回)。
●第3回はこちら>>
 ※本稿は藤野英人著『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。
 勉強を〝思いっ切り楽しむ〟コツ
 人生を長いスパンでとらえると、14歳の君は「勉強をする期間」を生きていると言えますね。日本では中学校卒業までを義務教育とし、その後に高校、大学と進学して、20代前半で社会に出るのが一般的なコースだと考えられています。
では、学生生活が終わると、「勉強をする期間」も終わるのでしょうか?
 実は、大学受験までは熱心に勉強していたのに、大学に入った途端に勉強しなくなり、社会に出てますます勉強から遠ざかってしまったという人は多い。
 勉強は誰かから強制されるからするものだという考えが染み付いているから、〝先生〟という存在がいなくなった途端、勉強をしなくなる。すごく残念でもったいないことだし、日本の将来にとって由々しき問題だと心配しています。
 そもそも、なぜ人は勉強をするのでしょうか?
 学校のテストがあるから? いい学校や会社に入るため?
 僕はそのどちらでもないと思います。人が勉強するのは、シンプルに「楽しいから」ではないでしょうか。
 本来、勉強は〝娯楽〟です。
 知らないことを知って、わからないことがわかるようになる。他の生物には与えられなかった発達した脳を持つ、人間だけに与えられた娯楽なのです。
 ではなぜ、誰もが楽しめるエンターテインメントであるはずの勉強を、嫌いになってしまう人が多いのでしょうか?
 それは過剰に「平均」「一律」を強制する日本の教育の考え方が原因ではないかと思います。
 国語・数学・英語・社会・理科……、すべての教科でまんべんなくいい成績を取れる生徒が「優秀」と呼ばれる学校教育では、好きな科目を伸ばすよりも、苦手な科目を克服することが重視されます。
 すると、勉強の多くの時間を「苦手克服」というあまり楽しくないことに費やすので、〝勉強=苦痛、忍耐〟のイメージが定着してしまいます。
 最初は面白がっていたはずの好きで得意な科目の勉強に没頭できないから、つまらなく感じるようになるのです。
 この構造は、行き過ぎた食育とも共通します。
 「好き嫌いをしてはいけない」「全部食べなさい」「栄養バランスを考えて」。もちろん食べ物に対する感謝や健康管理は大切ですが、食べることは本来は人間にとって本能が喜ぶ楽しみだったはず。
 「食べたいものを好きなだけ食べる」という体験も認めて、楽しみとして共有する。たまにはそんな機会もつくるほうが、心がのびのびと育つのではないか? と僕は考えます。同じことが勉強にも言えるのです。
 とはいえ、学校教育がすぐに変わるのは難しいでしょうから、今の環境の中でできる、勉強の楽しさを積極的に見つけていくことをおすすめします。
 ちなみに、僕の体験を告白すると、学生の頃、学校の授業は本当につまらないと思っていました(君はもちろんよく知っているよね?)。
 でも、僕が学校に行かないと親も困っちゃうだろうなあと思って、とりあえず学校には行っていました。でも、授業はほとんど聞かずに、自分で持ち込んだ本で勝手に自習をしていました。
 教室の雰囲気を乱さないように、一応は教科書とノートは開いているんだけど、持ち込んだ本もこっそり開いて読んでいました。
 勉強そのものは好きだったし、成績もよかったけれど、先生にとって真面目な生徒とは言えなかったと思います。面白い話をしてくれる先生の話はよく聞いていたけれど、つまらない先生の授業は自主的な勉強に徹していました。
 それに、いくら相手が先生であっても、納得できないことがあれば、かなり反発していました。
 あるとき、学校で突然「シャープペンシル禁止」というルールができました。理由は「授業中に分解する生徒がいて、授業に集中できていないから」。
 おかしいと思った僕はハッキリと先生に言ってみた。「面白い授業をしている先生の前では、誰もシャーペンを分解していません。分解したくなるようなつまらない授業をするからいけないんじゃないですか」と。
 その後、僕は職員室に呼び出されて、「反省しなさい」と怒られました。でも、なぜ反省しないといけないかわからなかったから謝りたくありませんでした。
 すると、「立っていなさい」と言われ、しばらくするとまた「そろそろ反省したか?」と聞かれます。
 僕は全然反省していなかったんだけど、毎週楽しみにしているピアノレッスンの時間が迫っていたから、「はい、反省しました」と言って解放されました。
 大人と子どもの中間にいる君たちは、宙ぶらりんな存在だからこその苛立ちもたくさんあるはずです。子どもだって、大人の世界とやりくりするのは結構気を使うものなのだということが、自分の経験からもよくわかる。
 君がほどよく折り合いをつけながら、あまり無理に自分を曲げることなく、しなやかにやり過ごしていくことを願っています。
 14歳の自分に伝えたい「お金の話」
 「勉強しない社会人が多いのは、日本にとって由々しき問題」とカリスマ投資家が警鐘を鳴らすワケ
 「勉強しない社会人が多いのは、日本にとって由々しき問題」とカリスマ投資家が警鐘を鳴らすワケ
 © Finasee
 藤野英人
 発行所 マガジンハウス
 定価 1500円(税込み)
 藤野 英人/レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長・最高投資責任者
1966年富山県生まれ。1990年早稲田大学法学部卒業。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス創業。主に日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。JPXアカデミーフェロー、東京理科大学上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師。投資信託協会理事。近著に、『お金を話そう。』(弘文堂)、『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)。その他『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『ゲコノミクス 巨大市場を開拓せよ!』(日本経済新聞出版)など著書多数。
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🗡17〗─1─タラント空襲は海戦のイノベーションとして航空主兵主義を生み出した。~No.53 

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 航空主兵主義の誕生。タラント空襲で海軍戦略にイノベーションが起き、大艦巨砲主義が時代遅れとなった。
 それを理解した諸外国の軍人、学者・専門家、政治家はほんのわずかで、傍流で主流ではなく、中央・中枢部ではなく地方・航空基地にしかいなかった。
 日本では、先見の明があった山本五十六や小沢治三郎ら少数派であった。
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 2023年1月11日 YAHOO!JAPANニュース 歴史人「真珠湾攻撃のモチーフとなった「タラント空襲」と航空主兵主義の台頭
 タラント空襲に用いられたフェアリー・ソードフィッシュ艦上攻撃機。ご覧の通りいかにも古色蒼然とした外観だが、のちには優秀な機上レーダーを装備しロケット弾なども搭載して第二次大戦末期まで活躍した。写真では航空魚雷を抱えている。
 太平洋戦争は日本軍の「真珠湾攻撃」ではじまった。戦史上まれにみる奇襲攻撃であったこの作戦を、戦術、指揮官、兵器などさまざま視点から解き明かしていく。第1回は「真珠湾攻撃」のモチーフとなったある作戦に迫る!
 時に、あえて下卑(げび)た表現を好んで用いたイギリス首相ウィンストン・チャーチルが「ヨーロッパの下腹部」と称したイタリア半島は、その形状から、しばしば地中海に突き出したヒール付き女性用ブーツにも擬(なぞら)えられる。この「イタリアン・ブーツ」のヒールの部分の内側に、イタリア海軍の南部方面における一大根拠地タラント軍港が所在し、強力な水上戦闘艦部隊の母港となっていた。
 そこでイギリス海軍は1940年11月11~12日にかけての真夜中、空母イラストリアスからフェアリー・ソードフィッシュ艦上攻撃機22機を発艦させ、夜間の奇襲攻撃によって戦艦3隻を大破着底(うち1隻は終戦まで修理できず)、重巡洋艦1隻と駆逐艦1隻をそれぞれ小破させるという、わずかな出撃機数に比して大きな戦果を得た。世界海軍航空戦史にその名を残す「ジャッジメント」作戦である。
 しかも、出撃機数が少ないというだけではない。当時、すでに日本海軍航空隊は97式艦上攻撃機アメリカ海軍航空隊もダグラスTBD デヴァステイター艦上攻撃機という、全金属製で引込脚(ただし97式の一部の型式は固定脚)を備えた近代的な艦攻を運用していた。ところが「ジャッジメント」作戦で主力を担ったイギリス海軍航空隊のソードフィッシュは、使い勝手こそ良好ながら、第一次世界大戦時の航空機のような複葉で固定脚を備えた、時代錯誤も甚だしい機体であった。にもかかわらず、これほどの戦果をあげたのである。
 かくして、それまでの世界の海軍の運用思想を支配していた大艦巨砲主義、つまり「でかい大砲」を積んで「分厚い装甲」を備える「頑丈な戦艦」を多数揃え、敵の「ご同輩」とガチンコの撃ち合いをはたして撃滅するという考え方は、艦砲の射程距離のはるか彼方で発艦した艦上機を用いて、空から敵艦隊を叩きのめすという航空主兵主義の前に完全に崩壊。海洋を支配する主力艦の地位は、巨砲を装備した堅固な防御を誇る巨大戦艦から、できるだけたくさんの艦上機を搭載できることが最優先の命題である、いわば「浮かぶ航空基地」たる航空母艦へとバトンタッチされることとなった。
 白石 光
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 ウィキペディア
 タラント空襲
 戦争:第二次世界大戦
 年月日:1940年11月11日 - 12日
 場所:イタリア、タラント軍港
 結果:イギリスの勝利
 交戦勢力
 指導者・指揮官
 アンドルー・カニンガム中将
 ラムリー・リスター少将 イニーゴ・カンピオーニ中将
 戦力
 ソードフィッシュ雷撃機2 戦艦6他
 損害
 ソードフィッシュ雷撃機2 戦艦1沈没、戦艦2大破、重巡洋艦1駆逐艦1小破
 地中海の戦い
 ジェノヴァ砲撃戦エスペロ船団メルセルケビールカラブリア沖スパダ岬パッセロ岬沖タラントオトラント海峡スパルティヴェント岬沖MC4作戦(エクセス作戦)アブステンション作戦マタパン岬沖タリゴ船団クレタ島サブスタンス作戦ハルバード作戦デュースブルク船団ボン岬沖第1次シルテ湾アレクサンドリア港奇襲第2次シルテ湾ヴィガラス作戦ハープーン作戦ペデスタル作戦アグリーメント作戦ストーンエイジ作戦トーチ作戦チーニョ船団トゥーロンシチリア海峡アルジェ港奇襲シチリア島オルテラ作戦戦艦ローマ沈没ドデカネス諸島
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 タラント空襲、ジャッジメント作戦 (Operation judgement) は第二次世界大戦中の1940年11月11日から12日に実行された、イギリス海軍の空母艦載機によるイタリアのタラント(ターラント)軍港空襲。MB8作戦の一部として実行された。この攻撃でイタリア海軍は戦艦3隻が大損害を受けたのに対し、イギリス側の損害は雷撃機2機のみであった。
 結果と影響
 イタリア海軍は燃料事情もあり、あまり積極的に行動していなかった。しかし、この空襲を受け、防御性は高いが地中海へのアクセスが悪いナポリへ主力艦を移動した事になり、イタリア艦隊はより消極的となった。さらに、イギリスの船団攻撃のためにイタリア艦隊が出撃すればメッシーナ海峡を通ることになる。メッシーナ海峡マルタ島からの偵察機の哨戒圏内に入るため、イギリス軍はイタリア艦隊がイオニア海へ出る前に出撃を察知できるようになり、動向の把握が容易になった。また、イタリアの戦艦3隻を撃破したことにより、イギリス海軍は自国の戦艦を地中海から対ドイツ海軍のために自国の海域や大西洋に送ることができ、半年後に起きるビスマルク追撃戦に少なからず影響を与えた。
 この空襲はイギリスのみならず、イタリアを含める各国の航空万能論(航空主兵論)を後押しする形になり、1941年12月の真珠湾攻撃マレー沖海戦と並んで大艦巨砲主義からの転換を求める際にタラント空襲をあげ、戦後もその転換期を示す際に用いることがある。また、日本海軍は、真珠湾攻撃の実施にあたり、この空襲を研究したと言われている。真珠湾は、タラント(水深12メートル)同様に水深が浅いため、イギリス海軍と同じ手順である「魚雷に改良を加え低空で魚雷を投下」を真珠湾攻撃の際に行っている。
 なお、「修理施設の完備した敵港湾内では、敵艦を空襲し大破着底させても、修理して再就役してしまう」という欠点も明らかになったが、日本海軍の目的は南方作戦の間、米太平洋艦隊主力である戦艦部隊の行動を掣肘することであり、この点は重視されなかった。
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 現代の日本人は、リノベーションはできてもイノベーションはできない。
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🌌49}─3─南海トラフ地震後、1週間以内のM8級。~No.246No.247 ㊱ 

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 2023年1月10日 MicrosoftStartニュース 毎日新聞南海トラフ地震後 1週間以内のM8級、発生率は100~3600倍
 近い将来起きる可能性の高い「南海トラフ地震」が発生すると、さらに続けて巨大地震が起きる確率は平常時より大きく高まり、1週間以内の場合は100~3600倍になるなどとする試算結果を、東北大と京都大、東京大の研究チームが10日付の国際学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。チームによると、これまで連続発生する確率の具体的な試算はなかったといい、連続発生を想定した備えが重要だと指摘している。
 南海トラフ地震による津波が想定されている高知県黒潮町の沿岸部=2019年9月2日、本社機から
 © 毎日新聞 提供
 太平洋側の駿河湾から日向灘にかけて延びる海底地形の南海トラフ沿いでは、100~150年間隔で巨大地震が繰り返し発生している。近代では、1944年の昭和東南海地震の2年後に南海地震が起きた。また、1854年には安政東海地震の約32時間後に南海地震が発生したことを示す記録が古文書に残る。このように、トラフ沿いの異なる場所を震源域とする巨大地震が連続する傾向がある。一方、1707年の宝永地震のように、震源域が分かれずトラフ一帯が震源域となった事例もある。
 福島洋・東北大災害科学国際研究所准教授(地震学)らは、地震の国際的な統計にある巨大地震の連続発生事例と、過去の南海トラフ地震のうち確度が高い1361年以降の履歴を基に、南海トラフ地震が連続発生する確率を最初の地震からの経過時間別に試算した。
 その結果、地震の規模を示すマグニチュード(M)8級の巨大地震が連続発生する確率は、最初の地震から6時間以内=1~53%(平常時の1300~7万7000倍)▽1週間以内=2・1~77%(同100~3600倍)▽3年以内=4・3~96%(同1・3~29倍)――となった。数値の幅が広いのは、地震の履歴が多くないためという。
 気象庁は、南海トラフ地震の想定震源域でM6・8以上の地震が発生し、それに連続して「後発」の巨大地震発生の可能性が高まったと評価した場合、「南海トラフ地震臨時情報」を発表して警戒を促すことにしている。研究結果について福島さんは「連続して発生する確率は時間を変えてもさほど上昇しておらず、地震直後に起きる可能性が高いことが示された。臨時情報への対応の必要性を裏付けるもので、迅速な対応ができるよう日ごろからの備えや訓練が重要だ」と話している。【垂水友里香】
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 1月10日19:58 YAHOO!JAPANニュース 時事通信「巨大地震続発確率、最大96% 南海トラフで3年以内 東北大など
 南海トラフ地震津波に備え、集落移転を検討していた地域=2021年2月、静岡県沼津市
 南海トラフの東西どちらかでマグニチュード8以上の巨大地震が発生した後、3年以内にもう片方でも巨大地震が続発する確率は4.3~96%だと、東北大や東京大、京都大の研究チームが10日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。
 【図解】今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率
 世界の過去約110年の地震統計から、より短期間での続発確率を計算すると、1カ月以内で2.6~85%、1週間以内では2.1~77%という。
 確率の幅が広いのは、1361年以降の続発例を6回中2回とみる見方と、4回とみる見方があるため。東北大災害科学国際研究所の福島洋准教授は「数字で示した方が、続発する可能性の高さや不確実性をイメージしてもらいやすいのではないか」と話している。 
 確実な続発例は1854年に約32時間の間隔で起きた安政の東海、南海地震と、1944年と46年に約2年間隔で起きた昭和の東南海、南海地震。1361年と1498年にも続発した可能性がある。
 巨大地震が発生した場合、気象庁は続発に備えて「巨大地震警戒」の臨時情報を発表することにしており、津波が想定される沿岸地域の住民は1週間程度、事前避難が求められる。」
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📉41】─2・A─日本では真面目に努力する人ほど損をする。日本の「天才」が次々と海外へ逃げ出す。~No.88 

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 バブル経済で蛸壺化、ガラパゴス化したオールド・エンジニアは、時代遅れの成功技術と儲からない権益・利権を守る為に未来を切り開く新しい技術を否定し、イノベーションもリノベーションを潰した。
 未来を生きるニュー・エンジニアは、意欲の燃えて努力しても報われない老いた日本を見限って海外に逃げ始めている。
 現代の衰退した日本を生み出したのは、イノベーションを潰した団塊世代団塊ジュニア世代の、科学技術が理解できない文系エリートではなく、自分の古い科学技術を守ろうとした理系エリートであった。 
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 2023年1月4日 YAHOO!JAPANニュース プレジデントオンライン「この国では「真面目に努力する人」ほど損をする…日本の「天才」が次々と海外へ流出してしまう根本原因
 ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kuppa_rock
 なぜ日本の経済はよくならないのか。モルガン銀行(現・JPモルガン・チェース銀行)元日本代表の藤巻健史さんは「日本は、結果の平等を重視する社会主義国家だ。稼いでも高い税金が取られるため真面目に働く人ほど損をする。これでは経済がよくなるはずがない」という――。
 【この記事の画像を見る】
 ※本稿は、藤巻健史『超インフレ時代の「お金の守り方」』(PHPビジネス新書)の一部を再編集したものです。
■資本主義のアメリカ、社会主義の日本
 なぜ、かつては二大経済大国と称された日米に、これほどまでの差がついてしまったのでしょうか。
 その理由を端的に示せば、「資本主義国家のアメリカに対して、日本が社会主義国家だから」ということになるでしょう。
 社会主義国家が資本主義国家に敗北したのは、20世紀の歴史が示す厳然たる事実です。ソ連が崩壊し、中国は建前はともかく、とっくの昔に資本主義国家になっています。
 しかし、日本はいまだに社会主義国家であり続けている。だから敗北するのは当然だということです。
 もちろん、日本は建前としては資本主義国家です。とはいえ、その現実は社会主義国家以上に社会主義です。
 「日本は社会主義国家」――これは、モルガン銀行時代に海外から日本に転勤でやってきた部下が帰国する際、口をそろえて指摘することでした。日本は大きな政府で、政府による規制が強く、「結果の平等」を重視する。それはまさに社会主義そのものではないか、と。
 日本では稼げば稼ぐほど高額な税金を取られます。一方、低所得者への生活保護は充実している。つまり、頑張って稼いだ人がなかなかお金持ちになれない一方、頑張らなくてもある程度の生活はできてしまう、ということです。これはまさに「結果の平等」です。
 もちろん、様々な理由で働きたくても働けない人も多く、そういった人たちの生活は保護されなくてはなりません。しかし、働いても働かなくてもそれほど生活に大きな差が出ない、ということになると、誰が真剣に働こうとするでしょうか。これはまさに、社会主義国家が踏んできた轍に他なりません。
アメリカには世界から「天才」たちが集まるワケ
 私はモルガン銀行時代、ベルリンの壁崩壊直後の東ベルリンに入り、社会主義とはどういったものかを体験したことがあります。
 客のほとんどいないがらがらのレストランで、客より威張りくさったウエイトレスがやる気のなさそうに働いている。しかも、前菜、主食、デザートの3品コースが出てくるまで、なんと4時間もかかったのです。
 でも、それは当然のことです。いくら愛想を良くしても料理を早く出しても、もらう給料は同じなのですから。
 アメリカにももちろん累進課税はありますが、日本よりも高所得者の税率は低く抑えられています。相続税もないに等しい。だからこそ一獲千金を目指して世界中から人が集まり、必死に働くのです。そして、それが経済の活力を生んでいるのです。
 2022年10月2日の日本経済新聞によると、資産10億ドル(約1400億円)以上の富豪(ビリオネア)が一番多いのはアメリカで719人、2位が中国で440人、3位がインドで161人でした。
 それに対して日本は27人で、台湾の45人、韓国の28人を下回るのだそうです。格差などないはずの共産主義国家である中国が世界第2位というのもおかしな話ですが、それより圧倒的に富豪が少ないのが日本なのです。
 しかも、他国は相続税廃止・軽減の方向に進んでいるのに対し、日本はむしろ重税化の方向に向かっています。優秀な人材ほど、ますます日本を去っていくことでしょう。
■トップ5%が仕組みを作り、残り95%を動かす
 日本のリーダーあるいは資産家と呼ばれる人と話していると、相続税をどう節税しようかという話ばかりしていて愕然とします。貴重な時間やエネルギーをそんなことに費やしてしまうから、この国は発展しないのです。
 それに対してアメリカでは、優秀な人は莫大(ばくだい)な資産を手にすることができます。だからこそ、世界中から天才たちが集まる。
 GAFAMをはじめとしたアメリカの優良企業のトップ層には天才の移民が数多くいます。グーグルCEOのサンダー・ピチャイ、マイクロソフトCEOのサティア・ナデラはインド出身、テスラのイーロン・マスク南アフリカ出身の移民です。
 そうした天才たちが成功すれば儲かり、税金もそこそこで済むアメリカに集まり、切磋琢磨(せっさたくま)することでさらに業績を上げていく。極論すれば、アメリカという国はそうしたトップ5%が動かしている国なのです。
 そして、彼らが作ったシステムで残り95%の人が働くことで、社会が回っていくのです。
■「残り95%のアメリカ人」よりも日本人は優秀だが…
 その95%のアメリカ人と比べれば、ほとんどの日本人のほうが圧倒的に優れています。そのこともまた、今回アメリカに行って痛切に感じたことです。
 私が借りたレンタカー店の受付の女性は、ジュースを飲みポテトチップスを食べながらダラダラと書類を作っていました。スーパーマーケットの有人レジはやたらと遅い。飛行機の荷物係は楽しそうにおしゃべりしながら客の荷物を乱暴に投げ付ける。ホテルのバイキングは10時までだというのに、9時45分の時点でもう何もなくなり、さっさと片付けを始めてしまう。
 こんなこともありました。私が借りていたアパートを返却する際、金曜日の午前10時にチェックに来るというので待っていたのに、いつまでたっても現れない。午後3時すぎに電話を入れたのですが、オフィスの営業時間が終わっているらしく、つながらない。土日は当然休み。仕方なく月曜日に改めて電話したところ、「ごめんごめん。今日行くから」と、ほとんど悪びれずに言われたのです。
 ある時はレンタカーを返却しようと店舗に行ったところ、返却予定どおりの時間だったにもかかわらず、店舗がすでに閉まっていました。
■だからIT化が進み、国全体が豊かになった
 仕方なく隣にあったホテルで聞いてみたところ、よくあることらしく、「そこにボックスがあるからカギを入れておいてくれ」とのこと。だったら借りる際に教えておいてくれよという話です。当然のことながら、返却時の車体チェックも何もなし。本当に大丈夫なのかと思ってしまいました。
 どれも日本ではあり得ない話です。
 だからこそ、ITが発達するのでしょう。レジを打つ人が遅いから、自動レジを導入する。注文をしょっちゅう間違えるから、タッチパネルやスマホでの注文システムが発達する。
 もっとも、マクドナルドでは自動化されたシステムがあっても、3回に1回は注文したものと違うものを渡されるのはご愛敬。商品を入れる店員が注文をちゃんと読まないのです。いくらシステムが優れていても、限界はあるのです。
 ともあれ、優秀な5%が、大したことのない95%をうまく動かすためのシステムを作ることで、社会も経済も回っていく。だからこそ国全体が豊かになり、95%の人たちもその恩恵を受けることができる。
 それがアメリカという国であり、経済成長の原動力でもあるのです。
■日本を脱出する一流が止まらない
 そしてこの上位5%の人たちはもともと優秀なだけでなく、めちゃくちゃ働きます。だから、さらに稼ぐようになり、格差もどんどん広がっていくのです。
 スポーツの世界を見ればそれがわかると思います。野球のメジャーリーグの一流選手がもらう金額は、日本のトッププレイヤーの10倍以上。だからこそ世界中から優秀な選手が集まり、日本からも大谷翔平ダルビッシュ有菊池雄星などの超一流選手がみな、アメリカに行ってしまうのです。
 日本の野球はレベルが高いなどと言われますが、年棒では世界の二流リーグと言わざるを得ません。ただし、その中ではみな平等。大谷、ダルビッシュ、菊池など超スーパースターで高給取りが抜けていくのですから、みな平等になるわけです。ある意味、今の日本社会を象徴しているのかもしれません。
 確かにアメリカでも格差の拡大は問題視されています。しかし、金持ちが超金持ちになったから格差が広がったのです。日本では金持ちが超金持ちになどなっていないのです。日本の格差は金持ちがより金持ちになったから格差が開いたのではなく、中間層が没落していったから格差が拡大したのです。
 アメリカの格差拡大の理由とはまったく違うというのは、格差を研究している研究者のほぼ一致した結論です。
■努力をした人を「引き上げる米国」と「引きずり下ろす日本」
 また、アメリカは国として優秀な人材を集めようとしています。移民に対する厳しい姿勢で知られたトランプ政権下でも、コロナでビザ発行を中止した時でも、研究者などの優秀な人材にだけはビザが発行されていました。
 一方、日本でも移民政策が議論されていますが、その論点はあくまでも「労働力不足の解消」です。もちろん人手不足のアメリカにもそういう側面はあるにはありますが、より重要なのは高い報酬に惹かれて世界各国から集まってくる優秀な人材のほうです。
 そもそも日本ではいくら仕事の環境を整えたところで、成功しても大して豊かになれないのだったら誰も来ないでしょう。アメリカに行けば環境も整っている上に、大金持ちになれるのですから。
 いわば、アメリカは「努力をした人を引き上げる国」「天才を引き上げる国」。一方の日本は「努力をした人を引きずり下ろす国」「天才を引きずり下ろす国」。その差は極めて大きいと言わざるを得ません。
■日本は「共同貧困」に向かっている
 そもそも、日本にはアメリカのような真の富裕層などはほとんど存在しません。さらに、中間層すらいなくなりつつあります。そんな状況下で格差を是正しようとすると、どうなるか。国全体が平等に貧乏になっていくのです。
 日本では経済の活性化を唱える政治家よりも、国民の格差是正を訴えるリーダーばかりが支持を集める傾向があります。それは国全体で貧しくなることだ、という一面があることも、理解していてほしいと思います。
 中国の習近平国家主席は「共同富裕」というスローガンを打ち出していますが、日本の場合は「共同貧困」へ向かっていると思わざるを得ません。
 イギリス経済を復活させた「鉄の女」マーガレット・サッチャー元首相は、「人のポケットに勝手に手を突っ込むな」という名言を残していますが、まさに、そのとおりなのです。政治家が税金を集めて、自分の票を集めるためにバラマキを行うことに対する警告です。
 昨今、資本主義の終わりということが盛んに言われていますが、こと日本に関して言えば、「資本主義が終わろうとしている」のではなく、「資本主義でなかったから終わろうとしている」のです。

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 藤巻 健史(ふじまき・たけし)
 フジマキ・ジャパン代表取締役
 1950年東京生まれ。一橋大学商学部を卒業後、三井信託銀行に入行。80年に行費留学にてMBAを取得(米ノースウエスタン大学大学院・ケロッグスクール)。85年米モルガン銀行入行。当時、東京市場唯一の外銀日本人支店長に就任。2000年に同行退行後。1999年より2012年まで一橋大学経済学部で、02年より09年まで早稲田大学大学院商学研究科で非常勤講師。日本金融学会所属。現在(株)フジマキ・ジャパン代表取締役東洋学園大学理事。2013年から19年までは参議院議員を務めた。2020年11月、旭日中受賞受章。

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フジマキ・ジャパン代表取締役 藤巻 健史
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